大規模な山火事が発生! 原因はタバコ? ~ 山での喫煙・受動喫煙の撲滅へ、「禁煙学会」が総務省に申し入れ

 先日、2月12日付のネット記事を引用し、山での受動喫煙 ~ なぜ空気のきれいなところで? を当サイトであげたところでしたが、
奇しくもその記事のあとに、栃木県で大規模な山火事が発生しました。

 その山での喫煙が目撃されていたことから、原因はタバコによる可能性が、いくつかの報道でも指摘されています。

 [タバコの可能性に触れた各報道](「……」は文省略・太字化は引用者)
 たばこの火「危険だ」と思った…山火事、119番の男性 =『朝日新聞DIGITAL』2021年2月28日 11時00分=

“あずま屋で中高年の男性グループが談笑していた。1人が火のついたたばこを手に持ったまま、台の上に両手をついていた。「危険だな」と思いながら登山を続けた”

 栃木足利市山火事の原因はハイカーで特定!目撃証言でタバコの不始末と断定か =『でぃぐとぴニュース』2021.02.26=

“……タバコの不始末ではないかという目撃情報を発見しました……山のルール「火気厳禁」を破り山火事を起こした犯人を調査していきます”
“東屋のベンチで休憩をする年配の方がタバコを吸っているのを目撃しております。マナー違反をする人はどこにでもいる…それぐらいの認識だったのでしょう”
“目撃者の方がみた、年配の方のたばこのポイ捨てまたは火の不始末によることが原因であろうと特定されてき始めました”
“両崖山に限りませんが、山の途中にあるハイカー休憩所は「火気厳禁」となっています。ハイカー休憩所だけでなく、山によっては火気厳禁のところも多くあります。それも山火事を防ぐためです……火を使ってはいけないと、看板もところどころに……目に付くように貼ってあります。ただ残念ながら中にはルールやマナーを無視した人も多くいるのが現状です”

……休憩所でハイカーがタバコ吸っていたんだってね。休憩所は喫煙禁止だと云っていたから灰皿は無いはず。吸殻をそばの山林に捨てたという想像がつく

“タバコを吸った本人は、大きくなり過ぎてしまった自分の過ちを分かっていることでしょう。この山火事を見てどんな気持ちでいるのか?……普通の神経をしていたら今ごろ生きた心地はしないものでしょう。ただ普通の神経をしていたら、火気厳禁の山の中でタバコを吸うようなことはしないのかもしれません”

 再発防止・受動喫煙撲滅のため、
「禁煙学会」が厳重な申し入れ

 そして、動きの早い「日本禁煙学会」が、総務相にあてて、山での喫煙禁止を、受動喫煙撲滅の観点も重要視して、申し入れました。

 栃木県の山林火事に関連して、山林等での定められた場所以外の火気厳禁、および受動喫煙防止の法的措置のお願い
  =「一般社団法人 日本禁煙学会」公式サイト 2021年3月1日=

 申し入れ書面。(上記サイトからも開けます。画像のクリックで大きくなります)
  
 以下、要点の抜粋。

“休憩所は火気厳禁だったそうですが、火気厳禁とは喫煙禁止を含むことがわからない人がいたようです”

“下記のNHKの報道では、山林火災の5%がタバコ、30%がたき火など、全体の6割余りが人為的なものとなっているとのことです。
https://notobacco.jp/pslaw/ashikagakajiNHK210226.pdf

“1. ハイキング、トレッキング中は受動喫煙を防ぐため、原則としてタバコを禁止して下さい。不快なだけでなく、心筋梗塞・脳卒中などが起こりうるため、すでにいくつかの国・地方で喫煙は禁止されております”

“2. 今回の山林火災を契機に、今後このような火災を抜本的になくすために、「山林・山岳などでの定められた場所以外の火気厳禁、および受動喫煙防止」の法的対策を進めてください”

“3. これまでは山林・山岳や登山道などでの喫煙や火気に法的な規制はないようなので、この機会に、総務省消防庁、農水省林野庁、環境省、厚生労働省(受動喫煙の危害防止から/喫煙には加熱式タバコも含めて)など関連する省庁での協議・調整・検討をよろしくお願いします”

“4. 山林・山岳や登山道などでは、監視の目が行き届かないので、現に火災を起こした場合以外の罰則規定は難しいでしょうが、自治体などが「火気・喫煙厳禁」の看板を設ける後押しになるでしょうし、山林などの関係者や喫煙者への啓発・周知・警告になることでしょう”

“5. タバコは火が消えにくいように設計・製造されており、このため、多くの悲劇が生まれています。製造物責任法(PL 法)の観点からも、火が消えやすいように製造方法を改めさせて下さい”

“6. 上記の協議・調整・検討には、SDGs の目標 15 https://www.ungcjn.org/sdgs/goals/goal15.html
15.2 2020 年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な管理の実施を促進し、森林破壊を阻止、
15.4 2030 年までに生物多様性を含む山地生態系の保全を確保し、
などの観点も盛り込むことが必要かと思います”

 [禁煙学会サイトのホームページ]

 タバコが原因だとしたら、山で喫煙をしてきた者たちは重大な犯罪者で、今まで放置してきた管理側も責任があるはずです。(火事が起きなかったとしても。未遂犯です)

 画像は会員提供、高尾山の表示。

 

【追記】本ニュース続報
 山火事対策で「禁煙条例」制定へ 3月18日

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