受動喫煙は子どもの緊急外来・入院の危険性を高め、医療費も高額になるとの結果が出ました

 子どもへの受動喫煙、健康問題の最新研究結果が出ました。
 医療費がかかるのも考えてみれば当然ですが、従来多くの発表にはなかったその調査結果も示しています。

 受動喫煙は子どもの緊急外来受診リスクを高める
  =『HealthDay News(ヘルスデーニュース)』April 7, 2021=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“タバコを吸わない人は、できるだけ受動喫煙を避けようとするものだが、子どもの場合となると、それも難しいことが多い”

“タバコの煙に日常的に曝されている子どもでは、アージェントケア(軽症救急患者のための緊急外来)の受診や入院のリスクが高まることが明らかになった”

“アージェントケアの受診や救急部門(ED)の受診の回数やかかった医療費、入院回数との関連を検討……対象者全体の平均年齢は4.9歳で、およそ半数(50.5%)が女児……過去1年間のアージェントケアの受診が1回以上であった対象者の割合は、受動喫煙群で52.4%だったのに対して非受動喫煙群では45.1%であり、受動喫煙群の方が有意に高かった

“入院回数についても、受動喫煙群では非受動喫煙群に比べて平均入院回数が多く……受動喫煙群の入院リスクは非受動喫煙群の1.85倍と算出された”

“ED受診で支払われた医療費(平均)も受動喫煙群の方が高かった〔受動喫煙群1,136.97ドル(約12万5,600円)、非受動喫煙群1,018.96ドル(約11万2,600円)〕”

 この結果に対して、どうすべきかの言及でしめくくっています。

“「タバコ規制が大きく進んだにもかかわらず、米国では10人に4人の子どもが依然としてタバコの煙に曝されている。こうした曝露は発育中の子どもの健康に影響を与え、喘息や細気管支炎、肺炎などの呼吸器疾患の発症リスクを高める」”

“「この研究結果は、医療従事者が人々に対して、家や車の中を無煙状態にするように勧める必要があることを強調するものだ」”

“「この研究結果は、喫煙または電子タバコを吸う親をスクリーニングし、助言を与えることに対する行動喚起となるものだ。小児科を訪れる機会のある全ての医療提供者が、その都度、子どもの二次喫煙や三次喫煙曝露の危険性について両親に助言していけば、子どものタバコ煙曝露率は低下していくだろう」”

[当サイト関連既報]※他にも多数あります。検索窓で引いてみてください。
 子どもの受動喫煙は特に問題=被害が大きくなりやすい ’18年9月

 赤ちゃんを産んでからまたタバコを吸い始めるお母さんが多くいます ’20年2月

 どこで吸ってきても大問題です~三次喫煙・子どもへの危険も ’20年4月

 煙を子どもに吹きかけられ激昂した母、その影響で活動者に ~ 『禁煙ジャーナル』手記 ’20年10月

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