一年で“受動喫煙を「経験した」”55%超 多い? 少ない? ~ 東京都調査
東京都が健康に関しての調査を行い、その中で“受動喫煙をこの一年で「経験した」”(受動喫煙を「経験」とは、どうも違和感ある表現に思えますが……)という人が、55.4%だったそうで、無回答を引いた残り43.1%は、“受動喫煙がなかった”という、幸せな珍しい人だったようです。
本当に一年間でタバコ臭を “一度も感じなかった” のなら、よほど箱入りの環境にいるまれな人か、鈍感すぎる人かと思いますが、それにしてもこんなに多いとは? 「被害として感じたかどうか」という意味なのでしょうか?
まず報道を見てみましょう。
受動喫煙、過去1年で55%が経験 東京都調査
=『日本經濟新聞』2021年12月1日 19:27=
“過去1年間に受動喫煙を経験したかどうか尋ねたところ、55.4%が経験したと答えた”
“受動喫煙を経験した場所は「路上など」が62.7%で最も多く、飲食店が33.5%で続いた”
“受動喫煙対策の強化の必要性が改めて明らかになった”
都の調査の全体概要、報道発表はこちら→「健康に関する世論調査」結果
そのなかの「3 喫煙の健康への影響と受動喫煙」
概要のPDFから受動喫煙のページは以下の画像です。(16ページ目。13ページからタバコ関連) ※画像はクリックすると拡大します。
私の行動範囲では、5年くらい前までは、毎日10回はタバコ臭を感じていたものの、近年は路上喫煙も減って、喫煙所の近くでも行かなければ、2,3日は喫煙者を見ない、受動喫煙にあわない日もあるようになりましたが、それでもその程度。一週間や10日もタバコ臭さを感じないことはありませんし、地域によっては、毎日何回も、でしょう。こういう調査の設問はもっと詳しくやったほうがよいですね。
一番あうのが路上というのはわかりますが、二番目が飲食店とは、喫煙店に入っている、ということですね。誰かに連れられて仕方なく、なのでしょうか。
3位の「自宅」は、継続して被害にあっている人が大半でしょう。これが当機構への相談では最も多く、深刻度では一番です。
普通のオフィスであれば法で禁煙となった職場が、4位とは意外でした。喫煙飲食店に勤める人と、中途半端な分煙だったり、喫煙後の者がそばに来ることの三次喫煙でしょうか。法の厳格化が望まれます。
学校や病院での受動喫煙もあることは無視できません。実数が書かれていませんが、調査の1074人のうちそれぞれ5人前後いたわけです。これも法の違反や抜け道によるものでしょうね。
あなたの地区ではどうでしょうか。各地の情報をお待ちしています。
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