法律を知らない人がたくさんいます ~ 「改正健康増進法」施行から丸3年の問題 ~ 「がん研」調査より
「がん研」調査結果の報道、続きです(前回はこちら)。今度は(前回記事でも少し触れていましたが)、改正法の認知度について……。
知らない人がこんなにいるのですね……。溜め息が出る感じです。
受動喫煙の対策強化「知らない」4割 法改正から3年、浸透に課題
=『朝日新聞DIGITAL』2023年5月31日 13時00分=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“2020年4月から受動喫煙対策が強化されたことについて、4割強の人が「知らなかった」と答えた”
“施行に伴って住宅や旅館・ホテルの客室を除くすべての施設や公共交通機関が原則として屋内禁煙となり、違反者への罰則も設けられた。喫煙専用室などがある施設の入り口には、それを示す標識の掲示が義務づけられている”
“ 法律が変わって受動喫煙対策が強化されたことを知っているかどうかを尋ねたところ、「知らなかった(今回初めて知った)」と答えた人が44・1%……喫煙専用室などの標識について「見たことがある」と答えたのは34・0%”
“ 国立がん研究センター……たばこ政策情報室長は「国民への普及啓発が進んでいないことがわかった。国はこれを改善していく必要がある」”
しかし、記事の数字は全体の結果ですが、詳しく見ると、喫煙者とタバコを吸わない普通の人とは大きな差があります。
たばこに関する調査報告
受動喫煙対策についての世論調査報告書(PDF:1.9MB)
意外に思えるかもしれませんが、喫煙者のほうがよく知っているのです。
なお、この調査、「喫煙者と吸わない普通の人1000人ずつ」の回答ということで、公平にしたように思えますが、内訳をよく見ると、男女差がけっこうあります。
たとえば男女とも喫煙者500人・吸わない人500人、ということは、なかなか集まらずできなかったのでしょうが、調査結果の男性のほうの回答は、人口全体の喫煙率より喫煙者が圧倒的に多い、かたよっているかも、という目で見ないといけませんね。
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
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