「喫煙目的店」営業の条件を満たしたチェーン? “カレーにクリームは違法で福神漬けはOK”?
法律で、新規開業の飲食店は「全面喫煙可」にはできなくなりましたが、一定の条件を満たした「喫煙目的店」なら、新規でも喫煙営業ができる抜け道が用意されています。(→その法などは末尾に関連記事リンクを記載。)
それに目を付け、違反なのに「目的店」にしている店もあるのですが、以下のチェーンは役所に聞いて“合法”でやっているとのこと。
しかし問題点はどこにあるか。まずは記事をお読みください。(読むのやめる人も多いでしょうが……)
コロナ禍で誕生“全面喫煙可”カフェの今 客と従業員、両者に配慮…喫煙目的店ならではの苦労も
=『ENCOUNT(エンカウント)』2023/11/20=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“2020年4月に……改正健康増進法が全面施行された結果、多くの飲食店が禁煙もしくは喫煙ブースの設置といった対策を講じた。しかし、同年11月1日に“全面喫煙可”のブランド「THE SMOKIST COFFEE」が誕生……同社は飲食店「カフェ・ベローチェ……」も運営しているが、「コロナ禍」と「改正健康増進法の施行」により大打撃を受けた店舗もあった。しかし、この苦境こそが「THE SMOKIST COFFEE」誕生のきっかけ”
“目を付けたのがベローチェに元々あった「喫煙需要」。コロナ禍で喫煙環境が少なくなった状況を鑑み「……どういった形で(店として運営)できるのかを検討して、喫煙目的店を経営するための免許も取得……2020年11月1日にまず3店舗の『THE SMOKIST COFFEE』が開店となりました」と、ベローチェを「THE SMOKIST COFFEE」として再スタートさせた経緯を明かした”
“開店後、ネガティブな意見はほとんどなく……「もちろん批判はゼロではないですが、ほぼなかったです。開店から数か月後にネットニュースになったことでかなり反響があり……非喫煙者の方からも『こういうお店が有れば路上喫煙は減るだろうからありがたい』といったコメントを数多くいただきました。それもあり、自信をもって継続できています」”
“非喫煙者のみならず喫煙者の受動喫煙を減らすため、独自の高性能換気システムを大手空調メーカーと協同で開発……1階が禁煙エリア、2階が喫煙エリアの東新宿店では、排出口が階段の横にあり、階下に空気が逃げないよう、“エアカーテン”の役割も果たしている”
“もちろん従業員にも配慮……「店舗に社員を配属する際に、必ず同意をとるようにしています。不幸な異動はさせたくありませんし、そういった部分は気を付けている。従業員の方に対しても、当然喫煙可能な店舗というのは前もって知らせていますし、時給についても、近隣のベローチェより高めに設定しています」”
「喫煙目的店」は、食事が目的ではないので、主食となるものを提供しないこと・店内で調理をしないこと、が条件となっています。それをどうしたか。
“「喫煙目的店では調理を伴う主食が提供できない。行政機関の方にいろいろと問い合わせ……例えばカレーにクリームをかけるのは調理になりNG、一方で福神漬けを添えるのは調理ではないためOKといったルールがあります。そうしたルールに則り……今も苦労している部分。しかし、手の込んだ調理をしてはいけない分、必要な人員が少なくて済むというメリットもあります」”
“3周年を迎え、小澤さんは「お客さまの“定着”を感じます。こういう業態ですので、あまり宣伝ができないなかでも、3年経ち認知していただけたのかなと思います」”
“20年以上喫煙歴があるという小澤さんは「マナーを守ることが大事。非喫煙者の方に不快感をできるだけ与えないようにする必要がある。その一方で、ルールを守っている喫煙者に対する理解も必要かなと思います」、1度も吸ったことがないという片岡さんも「マナーを守っていただければ問題ないと思います」”
“東新宿店では禁煙フロアと喫煙フロアで分かれているが、ほか3店舗はワンフロアで全席喫煙可能……仙台店……は1階が禁煙エリア、2階の手前が加熱式たばこエリア、奥が紙たばこエリアの3者に適した空間”
この“従業員への配慮”「同意」が引っ掛かります。イヤとは言えない状況は絶対ないのか。また、受動喫煙被害者に、以前はタバコの煙を気にせず喫煙店でも入っていたが、職場や家で毎日被害に遭い発症してからわずかな臭いで苦しむようになった、という人ばかりです。もし大丈夫と思って勤め始めて、苦しくなったら禁煙店にすぐ異動できるのか。通院費などの補償はあるのでしょうか。
写真は当機構の近くにある焼肉店。
米・麺類も出していたので違反営業として横浜市の担当課が何度も追及しました。
(その後、この表示がなくなりました。禁煙化した?)
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