「タクシーを喫煙所代わりに」 とんでもない異常な喫煙者たち
’20年4月、改正健康増進法で、タクシーは法律で禁煙となりました。
しかしそれより前から、全国的にほとんどのタクシーが禁煙になっていたことは、当サイトや『STOP受動喫煙 新聞』読者はもちろん、一般の人でも知っていることでしょう。(→末尾に過去の関連記事リンクを記載。)
昔、といっても、改正法より前ではあっても、すでに全国的にタクシーの禁煙が常識となっていた時代に、とんでもない客がいて、苦しんだことなどを運転手が連載コラムで書いていました。
タクシードライバー哀愁の日々
(36)タクシーを喫煙所代わりにしたお客がいた 愛煙家の気持ちもわかりますが…
=『日刊ゲンダイ』2024/10/22 06:00=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“お客の無理難題には「仰せの通り」ではすまないことがある。その代表がお客の喫煙だ”
“2020年から、改正健康増進法の施行で、タクシー車内は全面禁煙となった。
同法の施行以前の話だが、ある夜、酔客4人が乗ってきた。途中、お客のひとりがたばこをくわえてライターを手にした。私はやんわりと注意した。「お客さま、車内でのおたばこはご遠慮ください」。すると有名お笑い芸人の決まり文句「そんなの関係ねえ」といいながら火をつけようとする。さすがに「仰せの通り」とはいえない”“厄介なことになりそうだと感じたそのとき、救いの手が伸びてきた……ひとりが「○○さん、運転手さんも困っているんだから我慢しなよ。すぐ着くんだから」と“関係ねえ男”をたしなめてくれたのだ。もし吸い出したら「次のお客さまのご迷惑になりますので、料金は結構ですのでお降りください」と本気でいうつもりだった”
“当時は、車内禁煙はあくまで「お願い」だったので私の行為は「下車強要」となり、違反として処罰の対象となる可能性もあった”
“ こんなこともあった。真冬の深夜、浅草で「柏まで」とうれしいロングのお客。ところが喜びもつかの間「高速道路に入ったらたばこ吸わせて。マイ灰皿持っているから」と困った注文。「少し窓を開けていただければ」と受け入れて、帰りは窓を全開にして寒風に耐えながら戻った”
“ 私はたばこを吸わないからわからないが、世の中には、たばこを吸うために必死の人が数多くいる。以前、路上喫煙が禁止になった頃、クルマに乗り込んでくるなり「メーター入れてもいいから走らないで。一服終えたら降りるから」とタクシーを喫煙所代わりにするお客もいた。もちろんワンメーターで降りていったが本当に高いたばこ代だ”
“私にはわからないが、ニコチンの魔力はすさまじいようだ”
“「非喫煙者よりも税金を払っている」「じゃあ、排ガスはどうなんだ」という喫煙者の言い分もあるが、私のような非喫煙者にとって、たばこの臭いはかなり不快なものだ。タクシーの中はもちろん、喫煙所以外での喫煙については、非喫煙者の「ダメよ」には、喫煙者は「仰せの通り」と応えるのがマナーというものだと思うのだが”
タクシーは “自然に禁煙化” した…わけではありません!
日本のタクシーの禁煙化は、今年なくなった伝説の人物・安井さんの血のにじむ努力があってのことです。
それに関しては以下の記事、とくに『STOP受動喫煙 新聞』をお読みください。
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
≪47号完成!≫ タクシーを禁煙にさせた伝説の人の追悼特集 ~『STOP受動喫煙 新聞』最新号は’24年7月26日(金)頒布開始です ’24年7月
初の禁煙タクシーを走らせ全国に普及させた男の“遺言” ~ 安井幸一・元運転手 ’20年9月
第10号 – 2015年4月 ’15年4月
第12号 – 2015年10月 ’15年10月
第14号 – 2016年4月 ’16年4月
第15号 – 2016年7月 ’16年7月
〈その他〉
被害者が漫画で訴え! タクシーでの被害・イヤな思い・路上喫煙は通報を ~ 適切な方法を「タクシーセンター」が呼びかけ ’22年7月
タバコ臭いタクシーや路上喫煙する運転手は「タクシーセンター」へ通報を ’21年5月
タクシー路上喫煙と“ポイ捨て”を通報した詳細ブログ ’21年7月
タクシー路上喫煙を撲滅させるための申し入れ見本(テンプレート) ’21年5月
タクシーは“新型タバコ”(加熱式タバコ・電子タバコ)も例外なく「禁煙」です。~ 名ブログ紹介 ’21年12月
芸能人がタクシー受動喫煙に苦言、ニュースに / タバコ臭いタクシーはなぜなくならないか? ’19年1月
「優良タクシー」が違反喫煙と不法投棄! 動画に撮られる ’23年9月