喫煙者がいる会社は、社外からも社内からも苦情あり、あらゆる経費の損失も  ’24年調査

 このまえ加熱式タバコの受動喫煙についての調査結果を発表(当サイトでも紹介)した企業が、続いて、喫煙する社員による会社の被害について、興味深い調査の結果を発表しました。

 【経営方針としての「禁煙」、今後の方針とは?】喫煙者従業員を抱える経営者の4人に1人が、「社外からの喫煙のクレーム」を経験 42.0%が、経営方針として「禁煙意向」
  =『PR TIMES』(心幸ホールディングス株式会社)2024年10月15日 11時00分=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“調査名称:経営と禁煙に関する実態調査
調査方法:……インターネット調査
調査期間:2024年8月19日〜同年8月20日
有効回答:オフィス出社の喫煙者を雇用している経営者・役員100名”

■喫煙者を抱える経営者の4人に1人が、「社外から自社の喫煙者に関するクレームがはいった」経験あり
Q1.あなたの企業では、社外から自社の喫煙者に関するクレームがはいったことはありますか。
・複数回ある:18.0%
・一度だけある:8.0%”

“Q2.社外から受けた具体的なクレーム内容を教えてください。(複数回答)
周辺エリアでの喫煙について:61.5%
歩きたばこについて:26.9%
・吸い殻のポイ捨てについて:26.9%
・通勤中のたばこについて:19.2%
吸い殻の不始末について:19.2%
客先での喫煙について:11.5%
・喫煙者のたむろについて:7.7%
・その他:7.7%
 ー49歳:たばこの臭いについて

“「Q3.Q2で回答した以外に、社外から受けた具体的なクレーム内容があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=24)と質問したところ……
・59歳:社内の喫煙エリアでの喫煙でも、屋外のため風の流れにより公共スペースににおいなど流れる
・49歳:たばこ臭がして臭い
・42歳:近隣施設の喫煙所を利用していた。
・50歳:喫煙所以外。
・53歳:臭いについて。
・50歳:屋外の共用スペースでの喫煙を指摘された。
・66歳:たばこの煙が漂ってくる。”

 そして、自社内での苦情も。

■35.0%が、「自社の社員から自社の喫煙者に関するクレームがはいったことがある」と回答

“Q5.社員から受けた具体的なクレーム内容を教えてください。(複数回答)
・喫煙者からのたばこが臭い:71.4%
・受動喫煙による健康被害がある:37.1%
・たばこ休憩が不公平:31.4%
・飲み会での喫煙がいやだ:20.0%
・分煙の取り組みがなされていない:5.7%
・上司から喫煙の誘いがある:0.0%
・その他:8.6%
 ー48歳:片付けや掃除自分達でやれ
 ー55歳:喫煙所に入る前からたばこの火をつける社員がいた
 ー61歳:吸い殻の片付け

“「Q6.Q5で回答した以外に、社員から受けた具体的なクレーム内容があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=33)と質問したところ……
・57歳:(会社への要求の声)禁煙手当を支給して禁煙して欲しいと依頼がある。
・49歳:社内での喫煙はやめて欲しい。
・60歳:たばこの臭いがひどい、受動喫煙による健康被害等。
・55歳:会社のルールでは喫煙所に入ってから火をつける決まりだが歩きながら喫煙所手前でライターに火をつける社員がいた。
・50歳:休憩時間に不公平感が出てしまっている。
・66歳:特定の喫煙場所がなかったこと。
・66歳:喫煙区域を分けて欲しい。”

Q7.あなたの企業で喫煙者を雇用していることで発生した負担があれば教えてください。(複数回答)
喫煙所の設置費・維持費・清掃費:24.0%
・たばこ休憩にかかる時間(人件費):23.0%
・分煙にかかる費用:15.0%
消臭剤などの費用:12.0%
・禁煙に関連する福利厚生費:7.0%
・スモークハラスメントへの主張に対するケア:6.0%
・喫煙者に対する休職に対する費用負担:5.0%
社会保険料の増大:5.0%
その他:7.0%

■42.0%が、経営方針として「禁煙実施」の意向あり

■まとめ
……喫煙者を雇用する経営者の多くが、社内外からのクレーム対応や関連するコスト負担などに苦慮している実態が明らかに……社内の喫煙者を減らす取り組みを推進することは、従業員の健康を守るとともに、企業の健全な運営にも繋がる”

 以下の過去の記事もご参考に。主なものを古い順に並べましたが、かなり前から、勤務中の喫煙禁止や喫煙者を雇わないなどの施策は進んでいるのです。
 
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
 「仕事中 禁煙(タバコ休憩不可)」 は、法的に問題なし! ’18年8月

 「喫煙者は採用しない」は法的にも問題なし(弁護士見解) ’18年10月

 職場の受動喫煙撲滅が一般化しつつあります=来社も「1時間前から吸って来てはいけない」サードハンドスモーク(三次喫煙)対策も ’19年9月

 “分煙”では受動喫煙が発生! 職場のこれからの対策は/“喫煙の自由”は? (付記:肺の残留煙は2分間は呼出される) ’19年7月

 喫煙者を不採用にしたら劇的に良くなった企業=社長の独白の動画 ’19年11月

 「接客の新常識」接客業でタバコ臭は損失なだけ ~ 客への「三次喫煙」撲滅へ、企業が取り組み ’21年3月

 “喫煙者「採用不可」”、75年前から禁煙推進、16年前からサイトで告知 ~ 「岐阜セラツク製造所」 ’22年2月

 “完全禁煙”=「敷地内」全面禁煙(喫煙場所なし)の職場で働きたい人がほとんどです ’22年11月

 低学歴・低収入ほど喫煙者が多く、受動喫煙被害もまた……タバコの「格差問題」 ’23年3月

 “タバコさぼり”がいつまでもなくならない「日本の問題」 ~ “少しの勇気で環境を変えられるなら、賭けてみる” ’23年5月

 喫煙者が与える損害は、受動喫煙・三次喫煙に加え、さらに…! ~ 実例をあげた論説 ’23年2月

 何メートルも離れていても、喫煙者は被害者を発症させる…!「路上喫煙は絶対にやめてほしい」 ’23年8月

 同僚の喫煙は「不快」過半数、理由はほとんどが受動喫煙 ’24年3月

 職場のタバコ臭被害=喫煙者からの三次喫煙被害に、管理者はどう対応すべきか 弁護士見解 ’24年6月

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