住宅の受動喫煙問題、「日本禁煙学会」総会で法整備を宣言 ~ マンション規約改正の当事者が登壇

 当サイトや『STOP受動喫煙 新聞』で何度も紹介した、兵庫県の分譲マンションでの隣人からの受動喫煙被害で、そのマンションの規約を改正、“自室の喫煙でも、他家への受動喫煙は禁止” “ベランダなど全共用部での喫煙禁止”を盛り込むことに成功した人が、「日本禁煙学会」の総会での講演に登場、そのことが大手紙で報道されました。(→末尾に過去の関連記事リンクを記載。)

 私的空間も受動喫煙0に 鳥取で禁煙学会 法整備要求を宣言 /鳥取
  =『毎日新聞』2024/11/30 地方版=

 同紙の引用の以下は全文よめます(本文は同じですがなぜか題が違います)。

 隣室の受動喫煙で引っ越しのケースも 禁煙学会が法整備求める
  =同上=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“ 受動喫煙被害の現状や対策を発表し議論する日本禁煙学会の学術総会……住宅での受動喫煙問題などについて考え……自宅など私的空間での喫煙でも他者に被害を与えないよう、法整備行政介入を求めていくことなどが宣言された”

“兵庫県内の女性(58)が、分譲マンションで隣室からの受動喫煙被害により引っ越しを余儀なくされたことを訴えた。隣室に喫煙男性の家族が転居してきた直後から、女性宅の窓を全て閉め切っても臭いが入り込むようになった。ベランダで喫煙している男性に直接「臭いが来て困っている」と伝えたが、男性は「配慮して吸っている。プライベート空間での喫煙にとやかく言われる筋合いはない」との言い分で、被害は収まらなかった”

“ 女性は、同様に困っていた別の住民とマンション管理規約細則の改定住民総会で求め、「近隣に受動喫煙被害を与えること」を禁止する項目を追加……被害は幾分緩和したが、部屋に入ってくるたばこ臭がなくなることはなく、家族の体調も悪化して転居に追い込まれた”

“女性は「逃げ場のない自宅で一方的に健康被害を受け続けることは、あまりにもおかしい」と考え、「住宅での受動喫煙被害を考える会・兵庫」を設立し活動を始めた”

 ※禁煙学会の総会での受動喫煙に関する演題は、講演全体では一部で、例年、大半はタバコ・能動喫煙の害や“卒煙”指導法、タバコ業界の問題など、広く禁煙運動全般について扱っています。

 登壇の被害女性が立ち上げたという新団体は、すでに当サイトの他団体紹介リンクページにあげています。

 記事は続いて、現在は法律で、受動喫煙を生じない配慮が義務づけられているが、その「配慮」の解釈がアイマイという問題も言及。

“ 改正健康増進法は受動喫煙被害を与えないよう喫煙者に配慮義務を課しているが、「配慮しているから問題ない」と趣旨を曲解して開き直る喫煙者が後を絶たないのが現状だ”

“岡本光樹弁護士が法解釈の仕方やこれまでの判例を紹介……名古屋地裁が2012年12月、被害を与えながら防止措置を取らない場合は不法行為にあたるとして損害賠償を命じた判決などを解説した”

“近年は、近隣に不快感を与えるだけでなく「与える恐れ」のある自室内喫煙を管理規約で全面禁止にしたり、「禁煙マンション」として分譲したりするケースが珍しくなくなっている

 その立ち上げた新団体「住宅での受動喫煙被害を考える会・兵庫」では、すでに署名活動を行なっています。(まもなくとなる改正健康増進法の修正に、住宅問題も加える署名)
 住宅での受動喫煙被害をなくすため、健康増進法の見直しの検討を厚生労働省に求めます
 ぜひ投稿してください。

そのマンションの改正規約の記事(『STOP受動喫煙 新聞』43号

 
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
〈マンション規約改正〉
 マンションで受動喫煙撲滅の規約が新たに! 自室も「近隣に受動喫煙被害を与えること」は禁止に ~ 兵庫県明石市 ’23年5月

 マンション“近隣に受動喫煙の被害を与えない”規約改訂が、再度大手紙で取り上げられました ’23年6月

 マンション・アパートでの受動喫煙「被害者たちの声」が増えている 規約改正も実現 ’23年11月

 “受動喫煙の可能性がある喫煙は禁止” マンション規約が新たに “喫煙者側が証明すべき” ’23年12月

 住宅の受動喫煙問題が英語紙『ジャパンタイムズ』で掲載されました 改正法・飲食店の加熱式タバコ問題も言及 ’24年6月

 43号=’23年・夏号=発行 「マンションの受動喫煙を禁止とする規約成立」など役立つ情報を多数掲載 ~ 唯一の“受動喫煙問題”定期刊行紙『STOP受動喫煙 新聞』 ’23年7月

〈その他の関連〉
 「全面禁煙マンション」募集開始! 受動喫煙被害を解決させた個人(当機構会員)の運営です。 = 東京都大田区・ ’25年2月より入居可 ’24年11月

 アパートを完全禁煙にするには? ヤニ汚れに困った大家さんが10年かけて禁煙達成! 「本当に良かった」 ’24年8月

 通刊48号発行 『STOP受動喫煙 新聞』 アパート完全禁煙化を達成した大家さんインタビュー / 外国と日本の喫煙所の問題(大和浩教授) / 横浜駅周辺多数の喫煙所問題……’24年10月28日(月)発送です。 ’24年10月

 =46号=発行・『STOP受動喫煙 新聞』’24年春号 ~ 市営住宅で後遺障害、裁判に!/駅前喫煙所を撤去せよ!(大和浩教授連載)/喫煙所で路上喫煙は減ったのか? 鎌倉市回答/完全禁煙マンション建設中……等々、他にはない情報いっぱいの専門紙です! ’24年4月

 アイドル“コメットさん”がマンション受動喫煙被害で発症! 救急搬送も! 家族と離れホテル住まいに…! 大場久美子さんを襲った理不尽な悲劇! ’24年4月

 ベランダ喫煙の法律での制限は? “規約で禁止でなくても、他者への受動喫煙は禁止です” ’24年6月

 近隣住民による被害がある集合住宅は「引っ越し代」を請求できる場合も ’24年5月

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