いまだに列車内で喫煙できるうえ、他室への受動喫煙もある寝台列車

 昨年には新幹線も車内は(駅は別として)全国・全面禁煙になりましたが、そんなニュースのとき、寝台列車の一部個室ではまだ喫煙室が残っていることをあげました。

 ’22年10月 まだ客室でタバコが吸える寝台特急?! 法の“抜け道”で受動喫煙が発生か

 ’24年4月 新幹線・全車内禁煙化「利用者から特別の反応はなく」 寝台特急には喫煙個室が残っており、他の個室へ受動喫煙が!

 それが、券がなかなか取れない大人気の路線だというのに、まだ残っているようで、禁煙の他室への受動喫煙もあることは、上記にあげた記事のときと変わっていないようです。

 上記記事に引用した鉄道のサイトで再度、問題として追及しています。

 「サンライズ」に喫煙個室は必要か? もはや唯一の“タバコが吸える列車” 匂いの影響を調べてみると意外な点が
  =『乗り物ニュース』2024.12.14=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“ 東京~高松・出雲市間を結ぶ寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」。特に金曜日の夜は平均乗車率99%という人気ぶりで、寝台券の確保は容易ではありません”

“一方で、2024年現在は唯一、喫煙車と喫煙個室を備えた列車でもあります。寝台券が取りにくい列車だけに、タバコを吸わない乗客でも、喫煙可能設備しか予約できないことも多くあります”

“「サンライズ瀬戸・出雲」で喫煙車のある個室寝台「シングル」「シングルツイン」と、喫煙可能個室のある「シングルデラックス」「サンライズツイン」を複数回利用したことがあります。これらの設備はどのような居住環境なのでしょうか。非喫煙者の立場から見ていきます”

“ 喫煙車は「瀬戸」「出雲」それぞれの編成に1両ずつあり、併結した状態では6・13号車が喫煙車に……喫煙車の通路部分はタバコの匂いかなりあります”

“個室内ではそれほど感じません。煙が上へ行く以上、上段室では匂いがこもりやすいはずですが、上段室でも気になるレベルではありませんでした……周囲の個室で喫煙が頻繁に行われる場合は、若干でも煙が入ってきます。灰皿のある個室の入口から離れた、寝台が広い部分の頭上に換気扇があるため、そこまで悪影響はないと思いますが、匂いに敏感な人は避けた方が無難……逆に換気扇を通じて匂いが入ることもあるそうです”

“自分の前に個室を利用した人がヘビースモーカーだった場合は、匂いが残ることもあるでしょう。日本国民の喫煙率は14.8%(2022年)とのことで、乗車時には喫煙車内にタバコを吸う人が全く乗っていないこともありました。運の要素も強いかもしれません”

“■1~2人用B個室寝台「シングルツイン」
 補助寝台を展開すれば、2人でも使える個室寝台です。「シングル」と同じく、6・13号車は喫煙車です。「サンライズ」は2人用個室の競争率が高いため、2人用禁煙個室にこだわると、予約できないことも多々あります。

「シングル」と比較すると、室内のタバコ臭は若干強く感じます。これは扉の開口部が広く、部屋の中央にある階段に灰皿があることと、天井が高いぶん、換気扇までの距離が遠いことが原因だと思います……匂いが気になる人は避けた方が無難だと思います”

禁煙室を狙うのは至難の業!
「サンライズ」の4・11号車は、半数の個室寝台で喫煙が可能な車両です。1人用A個室寝台「シングルデラックス」、2人用B個室寝台「サンライズツイン」とも非常に人気があるため、禁煙室を狙うことは困難

“■2人用B個室寝台「サンライズツイン」
 レール方向に寝台が並ぶ2人用個室です。灰皿は寝台間の枕元に設置されています。喫煙室でも、個室内でタバコの匂いはほとんどしないと思います。

 ただ3・4番個室が向かいあった喫煙室のため、自分がタバコを吸わなくても向かいからタバコの煙が入ってくることがあります……隣室の乗客がタバコを吸い始めると、明らかに分かるくらいの匂いが流れてきました。寝台が広い部分の頭上に換気扇があるため、空気は順次入れ替わりますが、匂いが気になる人は避けた方が無難だと思います

“非喫煙者の4人グループが3・4番個室を予約できたとすれば、周囲にタバコを吸える個室がないため、禁煙室を予約したのと同じ状況になります。これは「シングルデラックス」の喫煙室25・26番個室も同様です”

“■1人用A個室寝台「シングルデラックス」
……灰皿はテーブルについています。24・25・26番個室が喫煙室です。喫煙室でも個室内でタバコの匂いはほとんどしませんが、隣室でタバコを吸われた場合は、「吸い始めた」ことが分かる程度には匂いが入ってきます”

 前にも書きましたが、他の部屋から臭ってくるなんて、住宅問題といっしょですね。

 それがさらにひどい部屋もあるとのこと。これでは「禁煙」と言えないのでは。

24番個室は禁煙に改めよ

 特に問題なのは、禁煙室である23番個室を予約した場合です。23番個室は車両の中央部で最も乗り心地に優れますが、向かい合う24番個室が喫煙室であるため、24番個室の乗客が喫煙者だった場合は、喫煙室と変わらない環境となります……23番個室が禁煙である意味がないため、すぐにでも禁煙室に改めるべきだと強く提言します

“ 逆に、喫煙室でも24番個室を予約できた場合は、向かい合う23番個室が禁煙室であるため、実質禁煙室となります。ですから「シングルデラックス」については、タバコが苦手な人でも予約時に「禁煙室縛り」はせず、24番個室が取れたならそのまま乗車すればよいでしょう”

“喫煙車や喫煙可能な個室は時代に合わないと感じます”

 喫煙室でも喫煙しない人が予約すればよい、とありますが、三次喫煙はないのでしょうかね。

 まあわれわれとしては、たとえおごってもらって、安全な禁煙室を割り当てられたり、全車貸し切りで喫煙しない健常者しか乗っていなかったりしても、こんな列車に乗りたくはないですね。

 

横浜市の「原(はら)鉄道模型博物館」の展示より。
昔はこんな風に普通列車の席で吸っていたようです。

 
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
 鉄道(駅・列車)の禁煙化の歴史 ’23年5月

 列車の座席での喫煙はもはや時代遅れ ’20年2月

 近鉄特急も車内「全面禁煙」に → もう「喫煙できます」が“ウリ”にならない・マイナスとなる時代です ’24年1月

 “昔は飛行機や新幹線で……” 今、禁煙の施設・場所での違反喫煙は50万円の過料 規制は適法・合憲です ’23年10月

 新幹線駅の喫煙所は? 途中下車して吸う方法? 「ひかり」「こだま」乗車は注意! ’24年3月

 昔はなんでもありでした ~ タバコが普通だった異常な時代 ’23年7月

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