ゴルフ場での喫煙で山火事に! 芝など燃えやすく人が走るスピードで火が回る! 対策は「アメとムチ」
なんと、3月にゴルフ場での喫煙で山火事が起きていたのですね……?!(寡聞にして知らなかったのですが、しっかり報道されましたかね?)
ゴルフ場から山に延焼するとは思いもよらなかなかったのですが、読んだらなるほど、これは大きな問題と思います。
プレー中のタバコのポイ捨てで山火事に⁉ ゴルフ場が頭を悩ませる禁煙対策
=『ALBA Net』2025年6月10日 10時45分=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“プレー中におけるタバコのポイ捨ては、絶対にやめたほうがいい。それを証明する出来事が、3月10日に栃木県足利市の東松苑ゴルフ倶楽部で起きた”
“ラフから出火し、ゴルフ場外の山林に飛び火……10日の午前11時31分に、ゴルフ場付近の山林から煙が上がっていると通報を受け、消防車17台と群馬県の防災ヘリ1機が出動。消火にあたり、翌11日の午前10時51分に鎮火。延焼面積は75アール(7500㎡)”
“ゴルファーによるタバコの不始末が原因のようだ。同ゴルフ場の中島和也社長……「……火の気がないところから発生しているので、状況証拠で判断するしかないのですが『タバコの不法投棄と思われる』というのが消防の言い方でした」”
なんと丸一日も燃えていたのですね。人の被害はなかったようですが、森の生き物たちはだいぶ死んだことでしょう。自然破壊・環境破壊ですので犯罪とすべきです。
ゴルフ場の対策案が続きます。
“タバコのポイ捨てが最も疑われるところだが「特定はできない」状況なだけに、コース側としても対応に苦慮するところ。
「コース内全面禁煙のゴルフ場も出てきているみたいですが、たとえ全面禁煙にしたとしても結局、吸いたい人は吸ってしまう。見えないところで吸われて、さらに危ない状況になるので得策ではありません」と思案した結果……
「売店も含めてコース内の8か所に明確な喫煙場所を作ります。それ以外の場所で吸った場合にはペナルティが発生する。場外の民家に飛び火したら(住民の)財産とか生命も危険にさらすことになるし、仮に場内で収まったとしてもゴルフ場はメンバーの大事な財産。それを守るためには一定のルールは作らざるを得ません」……
喫煙場所を設ける一方で、喫煙ルールを守らなかったゴルファーには厳しく対応する「アメとムチ作戦」で対応していく構えだ”“日本ゴルフ場経営者協会(NGK)の大石順一専務理事はゴルフ場の火事の恐ろしさをこう明かす。
「芝生の上はね、火が走るんです。しかも日中は明るすぎちゃって、実際は火が見えないんですよ。夜なら暗いので見えるんですが、火の回りは人間が走るぐらいのスピードではかなり早い。危険なんですよ。山も今は下草を刈っておらず荒れています。山火事で死ぬっていうのはそういうことだと思う。だから芝の上で吸うのはやめた方がいいです」”“今回は日本ゴルフ協会(JGA)も異例の速さで対応。出火の翌日である3月11日に、オフィシャルウェブサイトで「ゴルフを愛する皆さんへ」と題した声明を発表した。その内容はズバリ、プレー中におけるタバコのポイ捨て禁止だった”
全面禁煙のゴルフ場では違反が多発しているということでしょうか?
たとえば厳正な会員制で喫煙者お断りにするなら可能かもしれませんが、ふつうそうはできないでしょう。飲食店などと違って長時間いるので、喫煙者には広いからとか見られていないからとかで違反するヤカラもいるはず。喫煙所を設けるのは仕方ないかもしれませんが、そこからの受動喫煙がないよう、また違反には罰則とのことですが厳格に運営してもらいたいと思います。
この火災について、検索するといくつか報道や、当時のゴルフ情報サイトでの記事がありました。
栃木・足利市でゴルフ場や近くの山林が燃える火事 近隣住民「心配です」
以下の報道はまだ鎮火していないときのものです。
=『テレ朝NEWS』2025年3月10日 19:01=
“近くに住む女性
「10台ぐらい入ってきたんだよ、消防車が。心配ですよ。だって東北はまだ皆、心配してる最中でしょ」”“10日午前11時半ごろ、足利市西場町で「山林から煙が出ている」と近くに住む人から通報があり……群馬県の防災ヘリ1機とポンプ車など15台が出動し、火は約4時間後にほぼ消し止められましたが、東松苑ゴルフ倶楽部の3番ホールの一部と隣接する山林の一部が焼けました”
“火事による、けが人はいないということです”
“足利市では午前中から乾燥注意報が発表されていました”
足利市のゴルフ場で火事 3番ホールから延焼か
=『とちぎテレビ』2025年3月11日=
“ヘリと消防車両、合わせて15台が出動して消火活動にあたり、火はおよそ4時間後に鎮圧されましたが、10日午後8時30分現在、いまだ鎮火には至っていません。けが人は、確認されていない”
“焼失面積はおよそ1.8ヘクタールで、ゴルフ場の3番ホールから延焼したとみられる”
「4時間後にほぼ消し止められ」「4時間後に鎮圧……いまだ鎮火には」と、火は消されたが鎮火していない・鎮圧したが鎮火していない、という意味がよくわからなかったので調べると、火が完全に消えるのが「鎮火」、完全に消えていないが制御できる範囲の弱さになったのが「鎮圧」だそうです。
火災の「鎮圧」と「鎮火」の違いとは?分かりやすく解釈=『意味解説辞典』=
そしてゴルフ専門誌の記事。
ゴルフ場の火事の原因はタバコの不始末!? コース内から出火した東松苑GC
=『みんなのゴルフダイジェスト(週刊ゴルフダイジェスト)』2025-04-01=
“東松苑GCでは、3月10日にコース内で発火し、近隣の山林の一部に火が広がり、TVなどでも報道された。同GCホームページではその詳細を報じている”
“「火災の原因は……出火場所などからしてタバコの火の不始末ではないかと言っておりました」”
“タバコの投げ捨てにより発生した火の手がコース内、近接する山にまで及んでしまい、風が弱かったことなど幸運が重ならなければ、大船渡市のような大災害になったかもしれないと同GCでは懸念。近隣の住民に不安と恐怖を与えてしまったことを陳謝し、コース内における喫煙ルールを見直すことに”
“これまではティーイングエリア上に灰皿が設置してある箇所での喫煙が許されていたが、これからのコース内喫煙可能場所は、アウト4番ホール売店入り口外側付近、イン13番ホール売店入り口外側付近の灰皿が設置してある場所のみとした”
“「この喫煙ルールを守れないプレーヤーはプレーを即時やめていただく場合があります」”
この事件より前に発表された、ゴルフ場は燃えやすいとの記事も。原因はやはりタバコが多いようです。
冬のコーライ芝は燃えます、マジで! タバコの不始末だけじゃない「ゴルフ場火災」の原因には何があるの?
=『e!Golf(イーゴルフ)』2024.12.09=
“ゴルフ場は芝や木々が密集しており、冬場は空気が乾燥しているため、火災のリスクが急激に高まります……ゴルフ場は可燃性が特に高いといわれる芝や木々が密集しており、火事が起きると被害が拡大する恐れがあります”
“ゴルフ場内で火災につながる原因には、どういったことが挙げられるのでしょうか……
「……タバコの不始末が、最も大きな原因として考えられるでしょう。過去にはタバコの吸い殻に残った火が強風であおられてコース内に燃え広がり、数ホールを焼いてしまったという事例もあります」
「コース内やカートに設置されている目土入れを灰皿代わりにすることもしばしば問題になっています。砂の中に突っ込んだとしても、完全に火が消えるとは限りません。そもそもマナー違反であり、喫煙が認められていない場所に火気を持ち込むのは厳禁です。ちゃんとした灰皿が用意されていて、喫煙が認められている場所のみで吸うようにしましょう」”
この漫画はどこでも喫煙し放題だった1970年代の作品ですが、タバコはほとんど出ていなかったかも?
少年誌で子どもが主人公ですし、藤子A先生も喫煙しなかったようですから。
(相棒だったF氏はいつもパイプ咥えていましたが)
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
前澤氏、ゴルフツアーでの「喫煙」質問に、「耳を疑った」「もちろん断った」「お子さんもいる」「見える場所で試合中に」「どういう感覚」「だからダメ」「変えていかないと」呼びかけ ’25年4月
ゴルフ場の受動喫煙の今昔・禁煙化への道のり ~ 『禁煙ジャーナル』最新347号 ’23年2月
ゴルフしながらの喫煙は不可 “路上喫煙と同じ” ’23年11月
屋外でも「喫煙者は常に臭い」ゴルフ場でヒンシュク / コースの吸いガラ不法投棄をなくした方法とは? ’23年7月
喫煙、吸い殻放置の客は「いちばん困る」 ~ 常識のないゴルファーたち ’22年6月
“昔は飛行機や新幹線で……” 今、禁煙の施設・場所での違反喫煙は50万円の過料 規制は適法・合憲です ’23年10月