芸能人がタクシー受動喫煙に苦言、ニュースに / タバコ臭いタクシーはなぜなくならないか?

 芸能人が、タバコ臭いタクシーへの苦言を呈して、話題になっているそうです。

 西川貴教タバコ臭車「運転手が吸うてどうすんねん」
  =『日刊スポーツ』2019年1月10日9時34分=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“西川貴教(48)が、たばこ臭いタクシーに「運転手が吸うてどうすんねん!」と苦言を呈した”

“ツイッターで「タクシーに乗ると、ものすごくタバコ臭い車両がある。何なら今まで吸ってましたよね?ってくらいモクモクのものも…」と”

“続けて「これから東京オリンピックや大阪万博が控えてますし、お客様をお乗せするならタバコは車内で吸うのやめてもらえませんか」と苦情。「て言うか客に『禁煙』言うてて、運転手が吸うて!」”

 ようするに、運転手が車内で吸っていたと思える例ですね。それは論外、たとえ客に勝手に吸われた“被害車”だったとしても、しばらくは窓を開けて清掃、空気が完全にきれいになるまで営業すべきではありません(その損失は喫煙客に請求すべき。そのような約款もあります→後述、『STOP受動喫煙 新聞』にも掲載)。

 この発言には共感の声が多く上がっており、早くもまとめたサイトが公開されています。

 西川貴教、タクシー運転手に「やめてもらえませんか」 切実な内容に共感の声
  =『しらべぇ』2019/01/10 19:00=

“ツイッター上で「タクシードライバーの車内喫煙」について苦言を呈し、切実な内容に多くの反響が寄せられている”

“ツイートには、多くの共感の声が……

「素晴らしい!!」
「わかります。吸わない私には、その空間耐えられません」
「ものすごくわかります! 吸うならせめて外で! 営業さんとかお医者さんでタバコ臭いのもあんまりなぁと思ってしまいます」

中には、「タバコの臭いで具合が悪くなってしまう」というユーザーからの切実な声も”

“「喫煙車」も作ってしまったらどうかという提案も。

「運転手が喫煙者ならそのタクシーは禁煙車なのはおかしい……ちゃんと外に表示した上でなおかつ客乗せる時に喫煙車ってことを言うことにすればそれでいいと思います」
「『喫煙車両』と標示して客もタバコを吸えるタクシーにしたらいいんじゃない?」
「運転手さんが車内で吸ってるのはいかんですねー。タクシーも今後、禁煙車と喫煙車別れると良いなぁ」

外から「喫煙車」であることが分かるように標示することで、喫煙車も非喫煙車も快適にタクシーを利用できのるのでは? と、様々な意見があげられている”

 なお、蛇足、邪推かもしれませんが(ならいいのですが)、西川氏は消臭剤の宣伝にも出ています。
 エステーQ 消臭力CM / 愛と平和と消臭力篇

 まさか消臭剤の普及も考えて……でないことを願います。

タクシーは “絶対禁煙” ではありません?!

 タクシー禁煙について、今では信じられない事実がいくつかあります。

 1. 1988年以前は、タクシーの禁煙営業は“違反”であったため、1台もなかった。(公的には)
 2. 運転手や賛同者らによる申し入れ、法廷まで争った活動の結果、’88年に第1号が認可されたが、
 2000年までは、各タクシー業者がいちいち申請し認可されないと禁煙営業ができなかった
 (’00年から全国的な「標準約款」で定められ、申請なく自由に禁煙営業できることになった)

 そして、

 3. しかし、現在の標準約款(全タクシーのルール。国交省が定める)では、
 「禁煙営業ができる」であって、「喫煙させても罰則なし
 4. 現在でも、「喫煙可」(禁煙としていない)タクシーが全体の約1割程度、堂々と走っている。

 なのです。
【注・追記】このサイト記述は ’19年1月時点、’20年4月より改正健康増進法によってタクシーは全車禁煙が、罰則付きで義務付けられています。

 そこで、前述の禁煙タクシー第1号を走らせた、運転手(個人タクシー事業主)であった安井幸一氏は、そのような喫煙タクシーや違反喫煙客へのきびしい罰則を定めた約款(その事業主だけの約款)を作成・申請、何年もかかって、ようやく認可されました。
 そのため現在は前述’88~’00年時代のように、申請し認可されればそのきびしい約款で営業することができるようになり、
安井氏にならって申請した業者(個人タクシーがほとんど)は数百になりました。
 しかし、全国的な標準約款相変わらずなので、まだまだタバコ臭いタクシーがある、ということです。

 そのあたり詳しくは、『STOP受動喫煙 新聞』で連載しましたので、ぜひお読みください。
 10号「禁煙タクシーでの受動喫煙」(実例の投書)
 12号「車内喫煙は慰謝料と損害賠償 『運送約款』変更へ」
 14号「国交省に質問・要望書を提出/安井さん引退記者会見」
 15号「罰則付き新・運送約款 116業者が一挙申請」

 以下写真はクリックで拡大します。


 上の画像はあるツイッターより。京都駅前で撮影したとのこと。

 

 この画像は、2018年10月19日、東京・飯田橋での「無煙社会をめざす会」定例会のあと、路上喫煙する運転手を見つけた活動仲間の一人がやさしくていねいに注意したところです(そのかたはいつも温厚な人格者で、決して怒鳴ったり脅したりしていないことを保証します)。
 しかしそれに対してこの運転手は怒鳴り散らし、喫煙をやめなかったのです。(しかも千代田区なので、路上喫煙禁止)

 

 これは2011年10月のもの、元タクシー運転手の活動仲間が発見した、喫煙可能なタクシー。


 東京のタクシー車内掲示。上の写真と矛盾?

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芸能人がタクシー受動喫煙に苦言、ニュースに / タバコ臭いタクシーはなぜなくならないか?” に対して10件のコメントがあります。

  1. 「受動喫煙撲滅」さん より:

    タクシー運転手だけでなく、他の悪質な喫煙者にもよく注意してます。逆ギレされることもありますが、負けません。

    他の方も被害者という気持ちを持ち、直接的でなくてもタクシーセンターや市町村などに連絡するなどして受動喫煙撲滅しましょう。

  2. ユカタン より:

    タクシー運転手には、路上喫煙がお決まりパターンなので、うんざりしておりましたが、
    このところ、たばこを吸わない同士の運転手の会話を耳にしました。
    「車内を禁煙にしても、長距離のお客さんを乗せて、たばこを吸わせてほしいと言われたら、断れきれないんだよね」、
    と、ありがちな話でした。
    かなり、客にもモンスター的な扱いをされるとか、こういう業界も、涙涙なんだと思います。
    うちの近所にも、頻繁に、タクシー運転手と喧嘩してる乗客がおります。
    よくやるなあと思った乗客は、夜に家族連れで利用した30代ぐらいの父親が、運転手にぶちギレて、怒鳴りまくり、降りてから、タクシーが逃げるように走る中、なんと、オニギリをタクシーにぶん投げていたんです。
    あまりにも、突拍子もない出来事に、連れのひとたちは、笑っていました。
    オニギリをぶつけた男性は、妻に謝るように、オニギリ投げてごめんなさいと口にしてました。
    そんな私自身も、ちょっと離れた場所から、見ていたため、口を押さえていました。
    過激派みたいな客をよく見かけます。

  3. パンダ より:

    しばらくなかった隣人の喫煙が、再稼働しました。
    約10日間くらいは、出掛けた先などで吸うなりしていた気がします。
    玄関、トイレ、お風呂場に行くと窓から入って来たタバコ煙で咳が出ます。
    そう、喫煙を始めたらトイレにも行けないのです。

    臭いに気付かなくても、タバコの有害物質で発作が出るので分かります。
    このゼイゼイしたような咳は、タバコ煙が無い時にわざと咳をしても出ません。
    この発作を繰り返せば気道壁が厚くなり、やがて呼吸困難になり「死」にも繋がるのです。
    これは私達受動喫煙症患者がどうにか出来る問題ではありません。
    喫煙は喫煙者の気分で好きなタイミングで喫煙をします。
    それが私達に分かるはずがないのです。

    喫煙者自身が考え方を改めるしかないのです。

  4. パンダ より:

    昨日、厚労省に「受動喫煙症、困ったポスター」を喫煙所に貼って欲しいとお願いしました。
    喫煙者が知らなければ、非喫煙者も受動喫煙症患者も、受動喫煙を受けてしまうのです。

    まだ、三次喫煙だけで病気になるかは分かっていないかも知れませんが、私は毎日沢山の三次喫煙に遭えば、受動喫煙症になると思うのです。
    それは、許容量の問題だからです。
    今はまだ喫煙後~45分は三次喫煙になるので~禁止などの法律はありません。
    それなら、ヘビースモーカーと呼ばれる喫煙者は、喫煙してすぐ室内に入り、5分も経たずに喫煙して入りを繰り返せば、喫煙所にいるのと一緒ではないでしょうか。

    三次喫煙で被害者を多数出してから、三次喫煙禁止としても、その間被害者は増え続ける事になります。
    有害性が分かっていて病気になり死者を出すなら、研究結果を待つより被害者を早く無くすべきです。
    今後働けない国民ばかり増えてしまったらどうするつもりなのでしょうか。

  5. ユカタン より:

    注文していた日用品等の宅配の荷物を受け取ったところ、「タバコの臭い付きの宅配便」でした。
    ドライバーさんは会社でのストレスが多いのでしょうか、とびきり笑顔で挨拶する宅配の人の見える歯はかなり黄ばんでおられ目が点になるほどでした。
    しかし、ネットでも様々な商品を販売、宅配もやる、誰もが知る会社だけに残念です。
    これで咳が出てきて、今も肺の中が苦しいです。

    1. 受動喫煙撲滅機構 より:

      ユカタンさん
       宅配者や荷物がタバコ臭かったら、本社に苦情を申し入れてください。
       少なくとも佐川やクロネコは何年も前から配送中の禁煙、サードハンドスモーク(三次喫煙)の撲滅に取り組んでいます。
       他社だとしても、その例を挙げ、「いまどきは当然、見習うように」、と厳しく言ってください。

       参考記事→『STOP受動喫煙 新聞』第15号 運送業者による“受動喫煙” 荷物の汚染『クロネコタバコの宅急便』第16号 クロネコヤマト受動喫煙撲滅の取り組み

      1. ユカタン より:

        受動喫煙撲滅機構様 

        いつも本当にありがとうございます!
        楽天でありますが、段ボール開けてからの中身の方がタバコ臭さで大変でした。
        ともなると、会社の中から喫煙可能なのでしょうか。
        タバコについては声に出しにくい場面もありますが、
        そうならぬように毅然たる対応で望みたいです。

    2. パンダ より:

      ユカタンさん
      宅配の荷物の中身がタバコ臭いのはかなり深刻ですよね。
      箱はまだ捨てればいいですが、中身はこれから使用する物なのに、捨てる訳にはいきません。
      そして置いておいて発作が起これば、元も子もないです。

      やはり「喫煙者の意識改革」がこれからのキーワードになりそうです。
      今の残っている喫煙者は、あまり自分の健康に興味がない人だと思われます。
      高齢で余生を楽しんでいる人、病気になった時はなった時と思っている人、などだと思います。
      そうなると、被害者に遭っている、迷惑をかけている、発作が起こるなど、喫煙者の事以外の言葉が必要になってくるのかも知れません。
      有効な言葉が見つかりませんが、受動喫煙を伝えていく事って難しいですよね。
      これからは受動喫煙に遭った時、「殺される」と言ってみましょうか。
      結構、強烈な言葉だと思うのですが、効果があれば周囲もタバコの危険性について考えるのではないかと思います。

      1. ユカタン より:

        宅配での荷物の中身がタバコの臭い付きには流石にびっくり箱以上に驚きましたよ!
        パンダさん、いつどこからタバコ煙害でダメージとなるか気が気でないですが、悪質なる喫煙の在り方から退治していかないとなりませんね。

  6. ユカタン より:

    てっきり私は、タクシードライバーが非喫煙者であるから車に禁煙マークを出しているものだと思っていました。でも、そうではなかったんですね。
    タクシーを停めて車から出てタバコを吸いまくる運転手の姿を頻繁に見ます。
    受動喫煙の本当の意味を何にも知らないタクシー業界なのかわかりません。
    接客業だからこそ、第三次喫煙も理解するべきです。

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