運転手の路上喫煙に申し入れ、企業が対策を約束してくれました ②解決編

 先日の 運転手の路上喫煙に申し入れ、企業が対策を約束してくれました ① の続きです。まずはそちらからお読みください。

 問合せフォームから送信したところすぐに同社から電話があり、こちらからメールで状況の写真を送付しましたが、そのあと夕方過ぎに同社ご担当から返信が入っていて、翌朝事務所で確認しました。
 (以下すべてのやり取りも前回同様、不要なスペースや情報・個人情報の削除をのぞき、原文のままです)

(公社)受動喫煙撲滅機構 内藤様

お世話になっております。
先程お電話させていただきました、トータルリハセンター運営法人DSセルリアのKです。(※原文はご担当の姓、以下同)

このたびは、弊社所属従業員が多大なるご迷惑をおかけしております。また相談者様に不快な思いをさせてしまい、大変申し訳なく思っております。

ご連絡が行き違いとなってしまいましたが、該当近隣事業所へ確認したところ、
 (※原文はここに地区名、削除)
送迎ドライバー担当職員であることが判明し、該当職員も事実を認めております。
その場で、事業所管理者より厳重注意し、今後同様のことがないよう伝えております。

今後弊社として「徹底改善」について、内藤様へ改めて返信させていただきます。
まずは、一時対応のご報告とさせていただきます。

> 2. 「直接の電話などの連絡・お詫び」は、
>  “気が引ける”ようで、結構です、とのことでした。
>  (お気遣いには感謝いたします)
>  ご回答ご返信を、転送することにいたします。

ご確認いただき、ありがとうございます。
ご意向承知致しました。

お手数ではございますが、29日(金)に弊社から返信させていただきますので、ご転送のほどよろしくお願いします。

この度は誠に申し訳ありませんでした。

DSセルリア K

 私はその丁寧さにちょっと感動し、お礼と、後で思いついたことを、以下、返信しました。

【機構からの第三信】
DSセルリア K樣

 ご丁寧に、感謝申し上げます。相談者にも逐次お伝えいたします。

 ところで、昨日は路上喫煙被害の訴えのみが頭にあり、おもいつかなかったのですが、

 喫煙した後に車に乗ると、狭い車内にタバコ臭が充満しますし、
人に会えば、とうぜん、三次喫煙=サードハンドスモーク=付着残留煙、が発生します。
 喫煙者の呼気からは、最低45分間はタバコ臭が出るという研究データもあります。
 じっさいは、吸い方や体質により、2時間ほど臭わせてしまう人もいるようです。

 貴社は健康・医療に関する業務をなさっていらっしゃるとのこと、
患者さん、病弱者に、タバコ臭を吸わせると、たいへんなこともあると思います。

 私の知る介護職の女性は、逆に喫煙家庭には訪問しないことを社に約束させています。

 利用者さんや同僚たちのためにも、喫煙運転手はなくすよう、提案いたします。

1. 喫煙者は、今後不採用とする(多くの企業で実践されています。法的には問題ありません)。
2. それが完全に達成されるまで、就業中は休憩時間も含み、喫煙禁止とする。
3. その取り組みを公言し、「三次喫煙ふくみタバコ臭に遭った方は遠慮なくお知らせください」
 として、いま我慢している潜在的な被害者にお詫びと対策を示す。

 といったことをご提案いたします。

 早速の良いご回答をいただけた御社のこと、今後ともよい取り組みをなさることに 期待しております。その成果は、私たちの活動において、優良企業の模範例として、紹介させていただきます。

 それでは今後のご回答、よろしくおねがいいたします。

  受動喫煙撲滅機構
  内藤 謙一

 そして、回答通り、翌日金曜昼には、ほぼ“完璧”ではと思える、正式な回答が届きました。

(公社)受動喫煙撲滅機構 内藤様

お世話になっております。
トータルリハセンター運営法人DSセルリアのKです。

弊社運営事業所スタッフの路上喫煙問題について、報告させていただきます。
(お手数おかけしますが、通知者様へのご転送対応お願い申し上げます)

①該当職員への厳重注意
該当職員はすぐに事実を認め、反省しております。 その場で、事業所管理者より厳重注意しています。今後同様のことが絶対にないよう厳しく伝えております。

②全事業所(21か所)への注意喚起
「送迎の合間等、休憩時間であっても、喫煙ルール(喫煙場所)を守ること」
「事業所名が記載された車両を扱っていることをしっかり認識すること」
来週末(12/7)までに確実に事業所スタッフへ伝達するよう、各管理者へ通知しています。
合わせて、確認のため、12/9(月)以降、統括管理者(K)から各事業所へ喫煙スタッフへしっかり伝達されているか、電話確認をさせていただきます。

以上です。
万が一にもこのようなことが再発することがないよう今後も取り組んでいきます。

また、内藤様よりいただいたアドバイスを参考にさせていただき、入社時に喫煙者には、喫煙マナーを守るように改めて伝達することも人財管理課とも相談のうえ、今後検討させて頂きます。

ご確認のほどよろしくお願いします。

DSセルリア K

 私がすぐにお礼の返信を送ったのは言うまでもありません。

【機構からの第四信】
K樣

 迅速かつ、ほぼ完ぺきなご対応、まことに敬服・感謝申し上げます。
 相談者も、じゅうぶん納得すると思います。

 受動喫煙がなくなることで、貴社の利用者・従業員にとっては快適な環境となり、
また喫煙者にとっても、減・卒煙につながり、
長じては喜ばれる職場となると考えられます。

 貴社今後のますますのご発展を願っております。

 公益社団法人 受動喫煙撲滅機構
 『STOP受動喫煙 新聞』編集局
  内藤 謙一 拝

 前回も述べましたが、ここまで良い対応をしてくれるところは、行政・自治体であろうと企業や店舗であろうと、たいへん少なく、申し入れをした人が嫌な気分になるだけのことが多いのが、現実です。

 私の最後の返信に書いたように、同社の対応により、路上喫煙の被害に遭っていた通行人はじめ、多くの関係者が救われることでしょう。

受動喫煙にはていねいな通報・申し入れを

 このような申し入れは、決して“クレーマー”などではなく、問題改善への「情報提供」なのです。同社はそれをすぐ理解してくれたようです。

 逆にいえば、問題を放置する自治体や企業は、多くの人に受動喫煙をあたえつづけ、不幸にしているといえます。

 皆さんも、これを見本にして、ぜひ通報してみてください。(当機構会員の方には、申し入れ文の相談にも乗ります。このときの相談者も、高尾山の違反喫煙やコンビニの灰皿、自治体などへの積極的な申し入れを行っているとのことです。)

 申し入れの結果は、良くても悪くても、このように、このサイト上や、『STOP受動喫煙 新聞』で公開することができます。

画像はイメージです。(「スモークフリーキッズ」主催ポスター展より)

[参考:自治体等への申し入れに関する、当サイト主な記事]
 バスターミナルの酷い喫煙所で受動喫煙に 市役所への要望と、回答 ’18年8月

 区役所の屋内喫煙所が全廃に ~ 品川 ’19年4月

 庁舎内の喫煙室が撤去になります ~ 申し入れの効果は? ~ 横浜第二合同庁舎 ’19年4月

 “風呂屋の中(屋内)に灰皿! 受動喫煙被害発生” で保健所へ申し入れ、回答がありました ’19年8月

 市民の“受動喫煙対策”要望に対しての自治体の回答~新宿区 ’19年10月

 一人の市民の要望を受け、コンビニ灰皿が撤去されました~みなさんもどんどん申し入れを! ’19年10月

STOP受動喫煙 新聞』 季刊・年1200円
 さらなる情報が読める! 各種サービスがある、当機構への入会=『STOP受動喫煙 新聞』のご購読=をおすすめします。

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