受動喫煙の被害
[本記事は、受動喫煙撲滅機構の関係団体による執筆です]
受動喫煙の被害とは、どのようなものでしょうか・・・?
すぐに思い当たるのが健康被害ではないでしょうか。
健康被害
まず、健康被害から見ていきましょう。
肺がんリスクが1.3倍、虚血性心疾患は1.2倍、脳卒中は1.3倍、乳幼児突然死症候群(SIDS)4.7倍!
タバコの2種類の煙には、ニコチン・タールその他の有害物質が含まれており、国立がんセンターによると、”受動喫煙による日本人の肺がんリスク約 1.3 倍” との 報告 があります。
また、上記4疾患に関しては、「り患リスク」が 明記 されており、
肺がんリスク 1.3倍
虚血性心疾患 1.2倍
脳卒中 1.3倍
乳幼児突然死症候群(SIDS)4.7倍
と、なっています。
受動喫煙による、年間死亡者数の推定
2010年の報告では 6,800人
2010年9月28日の国立がん研究センターの 報告 によると「受動喫煙による肺がんと虚血性心疾患の死亡数が年間約6,800人」という推計結果が出ています。
また、6,800人という数字は「因果関係が科学的に確率」している上記2疾患を対象に限定した数字であるため、他の疾患と受動喫煙の因果関係が研究されていくにつれ、受動喫煙による被害者数は増えることが予見されております。
2015年の報告では、15,000人
上記報告では、今後の研究により受動喫煙による死者数は増加することが見込まれていましたが、
実際、平成27年度報告書においては「日本では受動喫煙が原因で年間1万5千人が死亡」と 報告 があり、激増しております。
変化としては、因果関係が認められた疾患として「肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群(SIDS)」の4つが挙げられています。
胎児への悪影響
胎児もまた、胎児が直接煙を吸うわけではありませんが、母体を通じて、受動喫煙の被害者となりえます。
厚生労働省から「受動喫煙により非喫煙妊婦であっても低出生体重児の出産の発生率が上昇するという研究報告がある。」と、妊婦が受動喫煙することにより、胎児へ悪影響が出ることが 報告 されています。
診断前の状態
健康被害は、医師により「受動喫煙が原因で○○になったと思われます」と診断がでなければ、被害者とは言えないのでしょうか……?
いえ、決してそんなことはありません。
自身の体質、嗜好などにより、受動喫煙を受けた際に気分が悪くなったり、気持ちが悪くなったりした場合は、それは受動喫煙による被害です。
そもそも、健康被害だけではない!
ここで注意していただきたいのは、受動喫煙の被害は、決して健康被害に限ったものではないということです。
悪臭の被害!
臭いを不快に感じる人も多い!
タバコの煙には、各種有害物質が含まれているだけではなく、タバコ独特の臭いがあります。
その臭いを、不快に思っているのにかがされることも、受動喫煙の被害なのです。
つまり「煙たい」こと自体が、被害と言えます。
汚れの被害!
衣類や住居が汚れた!
また、直接の「受動喫煙」には該当しませんが、他人が吸った、または残していったタバコの煙やヤニなどが、衣類や壁、物品、エアコンフィルターなどに付着して汚れたとしたら、それもまた喫煙による被害です。
そこからの悪臭があり、健康被害を生じることもあります。それを「三次喫煙」といい、現代ではこれも問題になっています。
三次喫煙については こちら
実は被害者だったのかも?
「まだ病気になっていないから、自分は受動喫煙の被害者ではないな?」と、考えていては、いけないのです。