受動喫煙に遭った際、煙がけむたい、臭い、と不快に感じるだけでなく、体調が悪化してしまう体質の人も多いことをご存知でしょうか。

受動喫煙症とは?

受動喫煙による人体への生理的悪影響と健康被害について「日本禁煙学会」と「日本禁煙推進医師歯科医師連盟 受動喫煙の診断基準委員会」が連名で定めた病名である。

一般社団法人 日本禁煙学会「受動喫煙症の分類と診断基準」より

※『STOP受動喫煙 新聞』では第11号に以前の「受動喫煙症の分類と診断基準」について紹介、’17年秋「特別号」では最新改訂版を掲載しています。

受動喫煙症の特徴

受動喫煙の被害に遭うことで症状が発症したり、悪化し、受動喫煙の被害から開放されると症状が治まったり改善することが、受動喫煙症の特徴です。

また、別の化学物質が症状を起こした可能性を排除して判断する必要があります。

詳しくは 受動喫煙症診療にあたっての留意点 や、 受動喫煙症の受診の手順(患者さんへ) を御覧ください。

喫煙者は該当しません

受動喫煙による健康被害なので、喫煙者が自分の喫煙によって症状がでたとしても、受動喫煙症には該当しません。

受動喫煙症の症状

もともと特定の疾患を有している患者が受動喫煙曝露によって症状増悪・再燃・再発した場合も、受動喫煙症に含まれる。

と定義されており、症状は多岐にわたります。

受動喫煙症の分類

日本禁煙学会の 発表 においては、症状を Level 0 から Level 5 の6段階に分類している。

レベル3~5を見てみると、

レベル 3

急性(再発性)受動喫煙症

1.症状の出現(増悪)が受動喫煙曝露開始(増大)後にはじまった。
2.疾患の症状が受動喫煙の停止(軽減)とともに消失(改善)し、受動喫煙がなければいつまでも無症状(安定)。

めまい、吐き気、倦怠感、流涙、結膜炎・鼻炎・咳・咽喉頭炎・気管支炎。発疹、頭痛、狭心症、心房細動、一過性脳虚血発作、体調不良、うつ症状など

レベル4

慢性(再発性)受動喫煙症

急性受動喫煙症を繰り返しているうちに、受動喫煙曝露期間を超えて症状または疾患が持続するようになったもの。

タバコアレルギー、化学物質過敏症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、糖尿病、メタボリック症候群、心房細動、心筋梗塞、脳梗塞、、COPD、自然気胸、
肺結核、アルツハイマー病、小児の肺炎・中耳炎・副鼻腔炎、喘息、身体発育障害、注意欠陥/多動性障害(ADHD)、乳幼児の食物アレルギー、肺炎など

レベル5

重症受動喫煙症

急性・慢性受動喫煙症の経過中に、致死的な病態または重篤な後遺障害の合併に至ったもの。

悪性腫瘍(とくに肺がん、喉頭がん、副鼻腔がん、子宮頸がんなど)、乳幼児突然死症候群、くも膜下出血、脳梗塞、心筋梗塞、心臓突然死、COPDなど

とあり、受動喫煙症の人にとっては、受動喫煙が無ければ避けられた症状がこれだけ多岐にわたることが分かります。

化学物質症との関係

化学物質症の人が受動喫煙症を発症するケースだけでなく、「化学物質症に移行することも少なくありません」と言われています。

※注・一般に「化学物質過敏症」と呼称されていますが、化学物質はだれにでも有害なものであり、“過敏”では被害者が悪いかのようなので、受動喫煙撲滅機構では「受動喫煙症」同様、このように呼称したいとおもいます。

3. 受動喫煙によってどのような体調不良・疾患が発生したかを詳しくたずねる より。

受動喫煙症の診断可能な医療機関

日本禁煙学会が、受動喫煙症の診断可能案医療機関を リスト化 している。

※『STOP受動喫煙 新聞』では全国の「受動喫煙症・診断医リスト」を第14号(東日本)・第15号(西日本)で掲載しています。

受動喫煙症の診療にあたっての注意事項

同じく、日本禁煙学会が、 受動喫煙症の受診の手順(患者さんへ) として、被害者の皆さまが留意しておくべき事柄をまとめています。

100回や200回、タバコの煙に遭遇して、同一の症状がおこり、また受動喫煙がなければ症状が出ない

など、客観的に自分の症状を把握し、

かならず時間経過とその関連の地図を書き、喫煙所があるのなら、写真をお撮り下さい。

と、自分が、被害に合う環境で生活していることを、客観的に説明できることが大事なようです。