受動喫煙被害の多い場所はどこ? 東京都の調査から(前編)

 [本記事は、受動喫煙撲滅機構の関係団体による執筆です

受動喫煙対策を考える際に、「被害発生の多い場所やその状況を把握すること」は、被害・被害者を減らすための施策を考えるにあたって、極めて重要なことです。

東京都福祉保健局が、受動喫煙被害に関する意識調査を行ない、その結果を公表しています。
東京の調査ではありますが、都外の皆様においても、一読の価値のある調査結果とおもえます。

都民の意識調査 報告

平成 29 年度 受動喫煙に関する都民の意識調査 報告書

調査期間は、2017年7月から同8月です。

喫煙者の意識は

喫煙者を対象にした、「喫煙時に気をつけていること」という設問があります。(報告13ページ)
その回答は、以下のようになっています。

回答では、喫煙者の多数が「配慮している」

喫煙時に気をつけていることについては、「禁煙場所では吸わない」が77.6%で最も高く、ほとんどの人が気にかけている。次いで「指定の喫煙場所以外では吸わない」は70.5%、「子どもや妊産婦、病人がいる場合は吸わない」は67.7%となっている。

(同報告より原文引用)

実に、2/3以上の割合の喫煙者が、“周りに配慮しながら喫煙をしている”、という回答が出ています。
「気をつけていることはない」は、0.5%と、極めて少数です。

ふだん、マナーやルールを守らない喫煙者が目に付くので、「喫煙者はみんなマナーが悪い!」との印象を持たれがちですが、じっさいは、マナーの悪い喫煙者が目立っているのであり、全体としては配慮している(気にはしている)という回答が多くなっています。

このことは、喫煙者たちが「受動喫煙を防ぐためには、**をする必要がある」と、正しく理解・配慮してくれれば、受動喫煙をほぼ無くせる可能性があることを示唆しているといえるかもしれません。

禁煙エリアと喫煙場所の設定が重要

具体的には、禁煙場所の設定や、喫煙場所の設置が適正であれば、きちんとそのマナーとルールを守って喫煙してくれているということでもあります。
禁煙エリアと喫煙場所の設定が、日々の受動喫煙防止にとって、極めて重要だということです。

受動喫煙被害に遭っている場所

次に、同報告から、受動喫煙被害が、どこで多く発生しているのかを見てみましょう。

あなたは、おおよそ1年の間に次のような施設(敷地内の屋外、屋内を含む)で受動喫煙にあいましたか。

1 あった
2 あわなかった
3 行かなかった

という設問から、実際にどこで(場所)受動喫煙被害に遭っているのかを推測することができます。

「路上」と「飲食店」が群を抜いている

上大岡 京急改札前(2011年)

「受動喫煙にあった」割合は、路上83.7%と飲食店77.3%が圧倒的に高く、次いで駅・空港37.7%、ホテル・旅館26.9%、職場26.6%の順となっている。一方、「あわなかった」割合では、病院・診療所が85.0%と最も高くなっており、次いで金融機関84.4%、以下、自家用車82.0%、バス・タクシー81.3%が8 割以上で続いている。
受動喫煙率(受動喫煙に「1 あった」を、「1 あった」+「1 あわなかった」の合計で除したもの)でみると、路上86.2%、飲食店80.7%、ゲームセンター・パチンコ店等娯楽施設76.3%が群を抜いて高く、これに駅・空港40.7%、ホテル・旅館35.5%が続いている。

場所 受動喫煙率
路上 86.2%
飲食店 80.7%
駅・空港 40.7%
ホテル・旅館 35.5%

確かに、「路上」と「飲食店」が群を抜いています。

ではなぜ、路上での受動喫煙率が高いのか

路上の受動喫煙率の高さは、何を意味するのでしょうか?

すぐにイメージされるのは、 禁煙場所なのに喫煙している、ルール・マナー違反者による受動喫煙です。
路上においては、非常に多くの人と接し、すれ違いますので、1ヶ月の中で、そのようなルール・マナーを守らない喫煙者に遭遇すれば、「あった」にカウントされます。
残念ながら、その可能性は、まだまだ高いと思われます。

ですが、そればかりではありません。

おなじく、路上で受動喫煙に遭いやすいのが、駅前喫煙所などに代表される、不適切な喫煙施設・場所です。

喫煙者は喫煙指定場所で喫煙しているが、喫煙場所が動線に近すぎるために、近くを通る通行人が受動喫煙被害に遭ってしまうのです。
喫煙室が設置されているのに、不十分で、煙が漏れてくるようなパターンも、多くあります。

路上での喫煙に対する要望は?

このような路上での受動喫煙を踏まえて、受動喫煙の被害者は何を望んでいるのでしょうか?
これに関しても調査がされています。

問 20 あなたは『路上喫煙対策』において、最も適切だと考えるものはどれですか。 次の中から当てはまるものを選んでください。(○は当てはまるもの全て)

1 決められた喫煙場所を設け、その場所以外は、全面禁煙(仕切りを設置)
2 決められた喫煙場所を設け、その場所以外は、全面禁煙(灰皿のみ設置)
3 未成年者がよく利用する屋外(公園・通学路等)では、全面禁煙とする
4 妊婦がよく利用する屋外(公園・路上等)では、全面禁煙とする
5 人通りの多い駅前や繁華街は、路上喫煙禁止とする
6 歩きながらの喫煙は禁止とする
7 建物内禁煙が進むため、路上喫煙禁止の規制は不要
8 その他

「歩きながらの喫煙は禁止とする」が 74.7% で首位

ここで言う路上喫煙は、当然、市街地での喫煙を想定していると思います。

歩きながらの喫煙は、ほぼ間違いなく行き交う通行人を受動喫煙被害に遭わせます。
また、タバコが接触して、火傷をおわせたりする危険もあり、極めて危険で、悪質な喫煙方法です。

「禁煙」かどうか以前に、「歩きながらの喫煙」の禁止が首位になったのは、その危険性ゆえに当然といえば当然かも知れません。

「決められた喫煙場所を設け、その場所以外は、全面禁煙(仕切りを設置)」 が 70.7% で次点

喫煙場所が必要であること、それ以外は全面禁煙であること、喫煙場所には仕切りが必要であること、
が上記の選択肢になります。

状況に応じて(未成年が多いかなど)の判断ではなく、
「原則禁煙」で、喫煙場所のみで喫煙を許可する方式が支持されていることがわかります。

また、仕切りが無いと、受動喫煙を防げないことを、体感として皆が知っているということではないでしょうか。

飲食店での受動喫煙率の高さ

これには、シガーバーや「喫煙可が表に掲示されている店」など、受動喫煙に遭うことを知りながら入店したケースも含まれていると思われますが、
大半は、不完全・不適切な喫煙場所・喫煙施設によって、意図せずに、受動喫煙に遭ったケースではないかと思われます。

具体的には、区域を分けただけの分煙席、仕切りのない喫煙席 ・喫煙所 、隙間のある喫煙席・喫煙所 、店の出入り口に設置された喫煙スペース、などです。
このようなケースが相当数含まれているのではないかと思われます。

受動喫煙に遭いやすいとも言える飲食店に対し、被害者の望みは?

意外に思われる方が多いかもしれませんが、「店頭表示を行うことにより、禁煙・分煙・喫煙可能は飲食店が選択」が 59.8% で最多でした。

鎌倉小町通り・カフェRomano

受動喫煙を望まない人が、事前にちゃんと把握し、回避できればそれでいいということでしょう。
そして、そこで喫煙したい者と、受動喫煙を感じない人が、喫煙可能店を利用すればよいということでしょうか。

「参考にする」が 86.9%

そして、「あなたは、飲食店等の入口に禁煙・分煙等の表示があれば、利用する際、入るかどうかの参考にしますか。」という設問に対しては、 86.9%が「参考にする」と回答しています。

まずは回避

受動喫煙被害は、常に、どこであろうと発生させてはならないのですが、煙が発生してしまった場所では、回避できるのであれば、とりあえず回避したいものです。
受動喫煙被害に遭っている人々の回答からも、それが伺えます。

当機構においても、受動喫煙にあわずに食事付楽しめるよう、「受動喫煙のない飲食店の探し方」を公開しております。ぜひご活用ください。

 本稿は、「受動喫煙被害者は、我慢している! 東京都の調査から(後編・近日公開予定) へ続きます。

受動喫煙被害の多い場所はどこ? 東京都の調査から(前編)”に5件のコメントがあります。

  1. パンダ より:

    ユカタンさん

    病院で喫煙者は最悪ですよね。
    今の法律は二次喫煙対策であって、三次喫煙の有害性が全く入っていません。
    病院にまで行けなくなるならタバコ廃止して貰わないと、自分の健康さえ守れませんよね。
    その場で喫煙していれば証拠は残りますが、三次喫煙の法律が出来て、法律を犯しても証拠が無いことになってしまいます。
    三次喫煙の法律をするなら、タバコ廃止しかありません。
    その人は心療内科にかかる前に中毒の禁煙外来から行くべきです。
    心療内科の医師も禁煙からすすめるべきだと思います。
    私も今日は喫煙者接触で3分で発作が出ましたよ。

  2. ユカタン より:

    代々木駅から新宿駅前にかけては、凄く路上喫煙が多いです。
    小田急百貨店の直ぐ外なんかに喫煙所があり、あまりよろしい場所ではない!
    真向かいに花屋さんあるし、可哀相です!

    1. パンダ より:

      今日は店員からの三次喫煙に遭いました。
      喫煙直後の店員で臭いあり、発作も出ました。
      お客さんに接触する仕事で、仕事中に喫煙とはあり得ません。
      お客さんを殺す気でしょうか。
      お客さんに発作を起こさせるような従業員を雇ってる会社って、最低な会社だと思います。
      色んなお客さんが来るのに、お客さんを病気にさせ発作を起こさせるなんて、販売業としての自覚が足りないと思います。

      お客さんが我慢しなければいけない販売店って、どれだけ上から目線なんでしょう。

  3. ユカタン より:

    歩く場所で変わります。
    灰皿撤去したけど、近くで吸うのもFamilyMart!
    徒歩、5分先のFamilyMartは灰皿があり、段ボールも積まれていて、なんか妙な光景だった。
    自転車乗りながらの煙草は、絶対増えてくると思いますよ!

  4. ユカタン より:

    どこが受動喫煙として多いか。。。
    一歩、外に出た場所から、そこらで自転車に乗る人からの受動喫煙。
    パーキングエリアに駐車している車の窓を開けた喫煙。
    鉄道模型の施設の車の停めてる場所から無理な喫煙。煙草を吸う場所など鉄道模型の場所にはないのに、駐車できる場所があれば、喫煙所とされる。臭いが漂う。
    スーパーなんかの店員からする煙草の臭い。コンビニ出入口付近で煙草を消す臭い。
    ベビーカーを交代で押しながら歩き煙草する夫婦。犬を連れた喫煙での悪臭。
    禁煙の公園のトイレからする悪臭。
    コカコーラ営業所の前を通れば、喫煙しながらコーラを口にする従業員から。
    他のマンションのベランダ喫煙や庭での喫煙から。
    道路の真ん中でわざわざ喫煙する人、公衆電話ボックスの中で喫煙。
    いっぱいいっぱい。 

コメントを残す

* が付いている欄は必須項目です。
アドレスは公開しませんが、内容確認の場合がありますのでご記入ください。
(名前は記入されたまま公開します。過去のコメント集「被害者のコエ」参照)
公開は内容確認後となります。若干の要約・修正や、公開しないこともあります。
※公開向けではない個人的な相談や意見は「お問い合わせフォーム」へお願いします。
※受動喫煙と関係ないこと、喫煙の非難などは書かないでください。

当機構からの回答や連絡は、必ずあるわけではありません。
投稿の方への、一般の方からの助言・ご意見・励ましの言葉も歓迎しています。
(その方のコメント末尾「返信」をクリックして投稿してください)

※公開したコメントの削除は基本できません。
 (より良くするための修正は検討します)
 コメント文の転載等その後の使用権は、当機構が有します。
 無断転載を禁じます。

*