進まない室内禁煙化に『産経』記者が被害者の視点で
ふだんは与党側、タバコ業界側の記事が比較的多いと思われる『産経』ですが……、
地方版で、被害者の視点の良い論説がありました。
【黄門かわら版】室内禁煙が進まない地方都市
=『THE SANKEI NEWS(産経新聞)』(茨城)2019.2.3 07:02=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“「串カツ田中」が昨年6月、全席禁煙化・フロア分煙化に踏み切った。JR水戸駅近くにも支店がある。周辺では全面禁煙の居酒屋は珍しい。それだけに客入りにどんな影響があるのか興味深い。少なくとも、営業時間中に副流煙の被害にさらされる店員にとっては朗報だったに違いない”
“ 北陸の中核都市で「たばこの吸える喫茶店」と大々的に看板を掲げる店が……各地で受動喫煙対策が進む中、店主の開き直る態度に驚いた”
“別の地方都市では分煙に無頓着な喫茶店があった。禁煙席は店の一角にお飾り程度にあり、煙が遮断されているわけではない。注文後に気づいたため後の祭りだった”
“チェーン展開する喫茶店でも油断禁物である”
“ビジネスホテルを予約する際……「喫煙ルームなら用意できる」と言われることがあるが、妥協せずに断る”
“喫煙者率は下降線をたどり、最近の調査では約18%。つまり、5人に1人もいない。喫煙と禁煙の客室の割合が時代にそぐわなくなっているのではないか”
“来日した外国人は、この国の分煙社会に対する遅々とした取り組みに仰天するだろう。世界に冠たる長寿国の受動喫煙対策が二流以下であれば世紀の祭典で赤っ恥である”
この日出間和貴記者のような視点を持つ記事には今後も注目しましょう。
『STOP受動喫煙 新聞』 季刊・年1200円