映画館で「三次喫煙」有害性が研究で立証 ~ 喫煙者から有害物質が発生 / まだ喫煙所がある劇場も?
前世紀はともかく、いまどき映画館はどこでも禁煙のはずですが(もし地方などで喫煙容認の劇場があったらお知らせを)、
席での三次喫煙は、規制されていません。
外国での研究発表がありました。なんと「10本分の受動喫煙に相当」とのことです。
禁煙の映画館で「三次喫煙」? 服や髪に… 米独で研究
=『朝日新聞DIGITAL』2020年3月5日 4時00分=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“「禁煙」の映画館も、喫煙者らの服や体について持ち込まれた有害物質で充満している――。……たばこ10本分の受動喫煙に相当する濃度の有害物質もあったという”
“映画館の1室(1300立方メートル)で……24時間連続で週末の計4日間、有機物質35種類の濃度を測定。すると観客が入場する度に、アセトニトリルやアルデヒドなど有害物質の濃度が急上昇していた”
“受動喫煙(二次喫煙)の濃度に置き換えると、ホルムアルデヒドであれば、たばこ1本分、ナフタレンは10本分に相当していた。上映された映画は1日4~5本。観客は1本あたり約30人~220人だった。換気システムはあるが、大人の割合が高い夜の映画で特に濃度が高かった”
“大気汚染の研究をする聖路加国際大学大学院の大西一成准教授(環境保健)は「完全禁煙の空間であっても、有害物質が2次喫煙と同等レベルの濃度まで上がり、3次喫煙が起こりうると示された。禁煙の場所も、これまで以上に、換気設備について考えていかなければならない」と話す”
私も映画ファンなので、行くときはいつもすいている時間、すいていそうな場所を選んで予約し、もし臭い人(タバコに限らず、柔軟剤とか臭い食べ物とかも)が隣や前後に来たら、空いている席に移るために、早く行って下見をしています。
感染騒ぎで、一席ずつあけて予約受付するという映画館が出てきました。ファンとしては映画産業の集客減の心配がありますが、この点では安心できるかもしれません。
この研究結果を受けての記事がありました。
喫煙者の服や持ち物からも、タバコの煙と同様の有害物質がまきちらされていると判明
=『GIZMODO』(ギズモード)2020.03.08 15:00=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“ほかの人が吸っているタバコの副流煙を吸い込むなら、結局はタバコの煙から出る有害物質を吸ってしまい、喫煙に匹敵する健康リスクがある”
“その場でタバコは吸っていなくても、喫煙中に着ていた服や使用していたものを持ってくれば、そこから受動喫煙のリスクまであるということが、改めてデータとして明らかに……。同論文は……禁煙ルームであるのに、最悪で10本のタバコが吸われたのと同じ状況になっていたと結論”
“今回の研究では……副流煙残留物の存在率が裏づけられただけ……健康被害をもたらすかについては、今後の研究に譲るとされています。しかしながら、米カリフォルニア大学……タバコ管理研究・教育センター……助教授は、子どもたちに与えるダメージを懸念。親が喫煙者であれば、たとえ室内でタバコを吸ってはいなくても、やはり子どもの発育にタバコの害をもたらす危険性があるとの警告を発しています”
若い人は知らない「昔はあたり前にタバコが吸えた場所」9連発!
=『RocketNews(ロケットニュース)24』2017年1月20日=
そういえば、映画草創期の活動弁士を描いた、周防監督の『カツベン!』を観たら、やたらめったら劇場内での喫煙場面が出ていて、さらに劇場以外の場面でも喫煙シーンが多く、画面から臭ってきそうなほど、気分が悪くなりました。
さらに、こんなひどい情報も?! こんな映画館、まだあるのでしょうか?
東京23区で喫煙所がある映画館をまとめてみたよ
=『映画感想 * FRAGILE』=