喫煙者から見た、受動喫煙対策は
[本記事は、受動喫煙撲滅機構の関係団体による執筆です]
受動喫煙の撲滅のためには、非喫煙者が受動喫煙を受けない、または容易に回避でき、受動喫煙が起こらないための、法整備を進めることが重要です。
ですが、受動喫煙を防止するにあたっては、非喫煙者の行動や法整備だけではなく、喫煙者が「他人にタバコの煙を絶対に吸わせない」という“配慮・意識”を持つことも、極めて重要であると考えます。
2020年のオリンピック・パラリンピック開催をきっかけに、世界基準の受動喫煙対策が大きく取り上げられ、それに伴い、法整備も、ゆっくりですが進んでいます。
法整備が進むにつれ、喫煙できる場所も減り、「肩身が狭い」などと考え、不満に思う喫煙者も、いることでしょう。
しかし、中途半端な分煙も認めるような受動喫煙の“防止”ではなく、全面禁煙=受動喫煙の撲滅・根絶を、求める声は、決して少なくはありません。それは喫煙者のなかにも、受動喫煙は嫌いであったり、禁煙の法・条例に賛成の人もいます。
では、一般の喫煙者にとっては、受動喫煙対策はどう映っているのでしょうか? ちょっと想像してみましょう。
喫煙者にとっての受動喫煙対策 その1 受動喫煙防止の雰囲気
受動喫煙の防止のための各種法令・条例は、あくまでも受動喫煙を防ぐための規則であり、喫煙を禁止するものではなく、それを守る限りにおいては、自由に喫煙を楽しむことができる。
タバコは自分にとっての嗜好品である。吸うのは自分の勝手である。
けれども、受動喫煙被害は止めなければらないと定められてきた。ルールは守らなければならないし、確かにそれは、そう思う。
だが、どうも、喫煙自体をネガティブに評価されている気がしなくもない・・・。
結局、禁煙(卒煙)しろ、ということなのだろうか?
喫煙者にとっての受動喫煙対策 その2 受動喫煙防止の各種法律
受動喫煙を起こさないように喫煙を嗜みなさい、、、と言われる。
ついに、法令・条例までできてしまった。もはやマナーではなくルールになってしまった。
「受動喫煙の被害者は可哀そうだと思うし、加害者になりたくはないが、
自動販売機まで設置されて普通に売っている、合法的な楽しみなのに、法律で定めるほどのことなのだろうか…?」
喫煙者にとっての受動喫煙対策 その3 臭いについて
受動喫煙の話の中で、煙の有害な面だけでなく、ニオイ・煙たさも被害だという、、、。
「自分はクサイとは思わない。嗜好の違いである。」
「香水のほうが臭い」
そういった、それぞれの意見や考えは、個人の自由です。
ただしここで、「ニオイとともに有害物質も一緒に来ている」と考えるのは当然であり、健康被害がない人でも、タバコ臭に対して、強い嫌悪感を持つ人が多いことも、受け入れる必要があります。
喫煙者にとっての受動喫煙対策 その4 喫煙の健康被害
受動喫煙からは離れますが、受動喫煙防止の流れで、喫煙者自身の健康への有害性も、改めて強調され始めています。
実際、受動喫煙対策が、喫煙の健康被害に目を向けるきっかけになった人は多いと思われます。
それが逆に、まるで喫煙を否定されているように感じて、受動喫煙対策まで不愉快に感じてしまうのでしょうか。
卒煙を求めているわけではありません
受動喫煙防止の各種対策は、あくまでも受動喫煙を防止するための制度であり、喫煙と受動喫煙は切り分けて考る必要があります。
受動喫煙の防止の観点から、喫煙のスタイルに一定の制限がかかっていますが、喫煙自体は、その対策の中では否定していません。
受動喫煙対策の各種法令やマナー、ルールは、あなたに禁煙(卒煙)を強要していません。なので、その視点での敵視は、しないようにしてもらいたいものです。
受動喫煙がなくなれば・・・
「タバコが好きで禁煙はしたくない。これまで通り喫煙する。ただし、受動喫煙は絶対に起こさない」
このような喫煙者が増え、全喫煙者がそうなれば、受動喫煙は発生しなくなるはずです。
その際には、全面禁煙を求める声も減るでしょう。
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さて、この喫煙者心理などについて、あなたはどう考えるでしょうか?
ご感想・ご意見をお待ちしています。