犬もやはりタバコは嫌い・健康被害も

 いままで、動物、主に飼い猫への受動喫煙の記事をよく紹介してきましたが、(→末尾に過去記事リンク)
ペットの犬に関するサイトで、受動喫煙についてかなり多くあげていることを知りました。一部を紹介します。

 以下すべて『わんちゃんホンポ』より。(例により記事名下の囲み内は抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。)

 嗅覚がすごく敏感な犬が、どんな臭いを嫌うのか。

 まず、この記事では、“香害”が1位で、タバコとアルコールが同列で2位に。

 犬にとっての不快なニオイ3選!こんなニオイがする人は嫌われてしまうかも…?
  =『わんちゃんホンポ 』2020年09月23日=

“タバコの煙のニオイやアルコールのニオイは犬もとても不快に感じるようです。タバコの煙をくんくんと嗅いでむせてしまう犬は少なくなく、アルコールのニオイを嗅いでふらふらと酔ったような状態になってしまう犬もいます”

 酒のにおいだけで酔うとは?! ならタバコ臭はもっと危険なはず。

 そして、同サイトの少しあとの記事では、アルコールを2位に離してタバコが1位になっていました。

 犬にとってはキツイ『NGな香り』4選!どんな香りならOKなの?
  =2020年10月13日=

“ 「タバコのにおいが苦手…」という犬は数多くいます。ですので、タバコを吸っている人は口や手、衣服にタバコのにおいを染み込ませていることが多いので犬に嫌われやすいそうですよ。

私たち人間もタバコの煙のにおいがすると不快に感じることがありますが、鼻の良い犬はさらに苦痛に感じやすいのでしょうね。また犬がタバコの煙を吸い込んでしまうと気管支炎肺がん鼻腔のがんなどの病気を発症しやすくなるといったリスクを負ってしまう可能性も高くなってしまうといえるでしょう”

“さらにタバコを誤飲してしまうとニコチン中毒を引き起こし命を危険にさらしてしまう場合もありますので、安全のために愛犬の近くではタバコを吸わないようにしてあげましょう”

 もっと前の記事には、獣医師による解説も。注意の1位がタバコ。

 室内で犬を飼う時のNG行為4つ
  =2019年12月03日=

“主流煙はタバコを吸っている人が吸い込む煙……副流煙とはタバコの先から出る煙のことで、有害物質が約3倍〜5倍……副流煙は人間だけでなく犬にも影響があるという報告があり、肺がんや鼻腔がん、副鼻腔がんなどの発生率が増加したと言われています”

犬種によってがんが発生しやすい場所が違っていて、鼻が長い長頭種では発がん性物質にさらされる鼻の面積が広いため、鼻のがんになることが多いようです。短頭種、または中頭種は煙を吸い込み肺まで入りやすいので肺がんになりやすい”

 なるほど、犬の種類の、鼻の形によって病気が違うとは。人間も鼻が低い人ほど喉や肺に届きやすいのでしょうか?

 別の獣医さんも、同じことを書いています。

 犬にタバコは悪影響を及ぼす!誤飲や副流煙の危険性
  =2020年03月17日=

“近年、日本国内でも禁煙化が進んでいます。その大きな理由として、人体への悪影響が挙げられます。しかし、これは人間だけの問題ではありません”

“副流煙には主流煙に比べてニコチンの量が約3倍も含まれていると言われており、がんを誘発する発がん物質に関しては約2~130倍も含まれている”

“タバコがわんちゃんに影響をあたえるという報告が多くでているのも事実です”

“すべての犬にとって副流煙は非常に危険なものですが、中でも鼻の部分が長い長頭犬種と言われる犬種や、反対に鼻の部分が短い短頭犬種と言われる犬種の場合には、特に注意が必要となります。

長頭犬種の場合、鼻が長いため副流煙に接する組織が広いことで副鼻腔がんになる可能性が高いと考えられています。
長頭犬種の代表としてはコリーやダックスフンドなどが挙げられます”

“パグやフレンチブルドッグなどの短頭犬種の場合には、マズル(鼻)の部分が短いこともあり、副流煙が直接肺に達しやすくなっています。そのため、肺がんになる恐れが非常に高いと考えられている”

 「副流煙」を強調されていますが、喫煙者が吐く息(主流煙)も、体や室内に付着した三次喫煙といった、受動喫煙全体が問題だと思います。

 先の獣医さんがまた、猫についても書かれています。

 タバコの受動喫煙は人間だけではなく、ペットにも悪影響??
  = 更新日:2021年05月24日=

“イギリスのグラスゴー大学での研究結果であきらかになりましたが、このことからも私は人間よりもペットへのほうが、受動喫煙の悪影響が強くでているように思いました。

たばこの煙が生活の中にあるペットは、「ガン」や「細胞損傷」や「体重の増加」などの、多くの健康被害がるという問題が生じると、大変リスクが高いということが研究結果からわかりました”

“同大学のクレア・ノッテンベルト教授(小動物獣医学・腫瘍学教授)は、「ペットの飼い主のみなさんが、自分のタバコの喫煙が自分のペットに”どれほど影響を与えるのか”について、あまり考えていない」と指摘……研究結果から、「各家庭での受動喫煙は、人間だけではなくペットにも直接的な影響を与えているとわかった」”

“飼い主の喫煙本数が1日10本以下の場合……猫のニコチンのレベルは大幅に減少しますが、非喫煙の家庭の猫に比べると、明らかに高かった”

“犬の睾丸を検査したところ、「細胞損傷」の指標となる遺伝子が喫煙家庭で生活する犬のほうが高く、去勢後の体重増加も多かった”

“この研究結果のニュースが明らかになる前から、私はかかりつけのどうぶつ病院から、タバコの煙はよくないことは聞いておりましたので、タバコを吸う方がいるお家へは愛犬を連れていきませんでした”

“愛犬と……散歩中にベンチでタバコを吸っている人や喫煙所を通ることもあり、あまりいい気持ちはしません。

特に公園では、タバコを吸っている方が多く、せっかく広くてお散歩していても気持ちがいいところなのに、避けるようになってしまいました。
私が通りすぎただけでもタバコ臭い!と思うのですから、ペットからしたら、どれほどの臭いか……小さな体にどれだけの煙が入っていってしまうのだろうと、心配でなりません”

“ベランダで吸えば大丈夫!なんて思われている方もいるのではないでしょうか?……タバコを吸った後の、あなたの髪の毛や洋服に匂いがついていることまで、考えていますか??
ペットは私達飼い主にすり寄ってきたり、抱っこしたり臭いをかいできますよね?”

“空気清浄機の前でタバコを吸ってみてください。
とたんに、赤ランプがつき空気清浄のために稼働し始めますよ”

“ペットはどうでしょうか?
『臭い!』と思っていても、息を止める事もできませんし、タバコの煙は一気に部屋中に広がります。
タバコを離れたところで吸っていても、受動喫煙をしてしまうのです。
そして、それが積み重なってしまうとペットが病気になる可能性が高くなるかもしれません”

 この記事は更新が’21年5月となっていますが、引用の研究は’15年のものなので、最初に書かれたのは’16年かもしれません。

 その研究の報道は以下。

 受動喫煙、ペットに悪影響 英研究
  =『AFP』2015年12月30日 13:08 発信地:ロンドン/英国=

  
写真は、完全禁煙のお店のスタッフです。

 
[当サイト関連既報]※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 ペットを虐待する受動喫煙・三次喫煙 ’20年6月

 ネコを殺してしまう残留タバコ煙=三次喫煙の恐怖 ’20年10月

 啓発CM(動画)コンテスト2020年度、結果発表 ~ 「日本禁煙学会」 ’20年11月

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