“小さな街でも条例は効果的” 入院数減少・罰則なしでも有効
各地で少しずつでも進んでいる受動喫煙撲滅、人口や面積が小さい地方都市でも、条例やルール化がかなりの成果をあげている、という報道がありました。罰則がなくても効果的、とのことです。
防げ受動喫煙 小さな街でも条例効果 脳卒中抑制も
=『朝日新聞DIGITAL』2020年6月3日9時00分=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“ 人口約2万1千人の北海道美唄(びばい)市は4月、学校や公園、児童福祉施設の敷地100メートル以内で受動喫煙させないよう……校門から100メートル以内の路上や公園が対象だったが、条例を改正して広げた。歩行中や自転車走行中も、屋外の公共の場所で喫煙しないよう努めることとした”
“ 市が条例をつくって受動喫煙対策を始めたのは2016年7月……受動喫煙を防ぐ対策をしている事業所は昨年の調査で78%。条例施行の前年から30ポイント増えた”
“ 「条例ができて、受動喫煙という言葉が当たり前のように知られるようになった……受動喫煙を不快に感じる市民が増えている」と日本禁煙学会評議員の井門明・市医師会長は話す。「街の中で歩きたばこをする人も見なくなった……罰則がないから守らなくていいとは受けとめられていない」”
“ 井門さんは市、旭川医科大の西條泰明教授(公衆衛生学)と、施行前後のそれぞれ2年間で……急性心筋梗塞(こうそく)と、脳卒中の発症数を調査。月平均の入院数が、近隣地域と比べて有意に抑えられていることがわかった”
“ 西條さんは「条例以外で、近隣地域と社会状況に大きな違いはない」と指摘”
“「抜け穴」を塞ぐため、規制を上乗せする自治体もある。東京都は4月、国の規制では例外対象の規模の小さな既存飲食店に対し、店主だけでなく従業員がいれば喫煙可能にできなくした……都内の飲食店の8割超が原則禁煙となる見通しだという。千葉市でも同様の規制を導入した。
山形県は、学校や医療機関で屋外に喫煙場所を設けないことを努力義務とし、美術館や駅舎、映画館など公共性の高い施設は喫煙室を置かないよう努めることとした。ともに国の規制では設置が認められている”
画像は山形県のステッカー(既出→山形県「受動喫煙防止条例」成立、もう施行 ’18年12月)
☆美唄市の’16年施行の条例(全国で4自治体目)については、『STOP受動喫煙 新聞』第13号–2016年1月で、市役所への電話取材や現地で尽力された医師らの情報をもとに、詳細を報告しています。
美唄市の公式サイト、受動喫煙対策→「美唄市受動喫煙防止条例」を改正しました2020年4月28日
JTもコメント出していました。→北海道美唄市における受動喫煙防止対策について