禁煙のスナックも増えています
以下のような記事がありました。(リンクは禁煙店の情報がある2ページ目から開くようにしています)
愛煙家の聖地「スナック」に押し寄せる禁煙の波禁煙化に踏み切ったスナックに聞いてみた
=『東洋経済ONLINE』2019/08/01 5:10=
記事では国の改正法のことしか触れていませんが、この取材先の東京都では、条例施行で’20年4月から、人を雇っている店はすべて禁煙になります。しかしここにあげられた一人でやっていそうなお店でも、早々に禁煙化したところが増えているということです。
都の条例案公開時の調査によると、条例の対象となる(人を雇っている)店は全飲食店の8割強とのことでしたが、しかし条例対象外のこのようなお店も禁煙化しているので、条例施行となったら、おそらく約1割強かそれ以下の数の、喫煙を続ける狭い店に喫煙者が集中することになり、この記事の方のように体を悪くするマスターも増えて、禁煙化が加速するのではないかと思います。
(喫煙者が喫煙店に集中することについては、以前の記事もご参照ください。→老舗店が禁煙化で「健康回復・ロス減・優良客ばかりに」と多くの成功が)
以下、記事の抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によるものもあります。
“ドアを開けてもあのにおいがしない!
駅から徒歩3分……禁煙スナック「Natsu夏」……扉には禁煙マークのシールが貼られ……扉を開けると、スナック特有の壁に染み付いたヤニ臭が一切しない、クリーンスナックだ……18時という早い時間にもかかわらず、先客が気持ちよく演歌を歌いはじめた。常連に愛されているのがわかる”“「禁煙スナックNatsu夏は、2011年1月にオープンし、今年で8年目……OLを辞める決心をして、内装工の現場に立ち入ったとき、空気がこもっている店内を見て『これはまずい!』と思ったわ。私が喘息だったこともあり、思い切って禁煙のお店にしてみたのよ」……
「……無意識にタバコに火をつけるお客様がいたわ……でも、『うちは禁煙なのでタバコは外の灰皿でお願いします』と言うと、みんな素直に応じてくれるわね。それ以降、初めて来られる方には、『うちは禁煙ですけどいいですか?』って声かけるようにしているの。禁煙と聞いて帰るお客様もたまにいるけど、最近は、禁煙を目当てに来られる方も増えています」……
「以前は、扉の前に灰皿を置いてタバコを吸いたい人は扉の外で吸ってもらっていたわ。でも、吸った後の残り香や煙がどうしても店内に入ってきてしまう。それで……店外の灰皿も撤去したの。
……時折クレームをいう人もいるけど、今では、女性や若い団体客などの常連が増えたわね。1人で来る女性客も多いし、出張の度に顔を出してくれるお客様、歌が好きで集まる常連もいるわ」(ちなつママ)”
もちろん、喫煙店から禁煙にしたスナックも。
“一方、長年喫煙可だったのを禁煙に切り替えた店もある。……今年で37年目となる老舗店「スナック もしも…」……
「多くのお客様は、わたしが身体を壊したことを心配してくれて、『それなら仕方ない』と納得してくれた。……『スナックでタバコ吸えないとはどういうことだ、冗談じゃねえ!』と言われたこともあったわ。それでも、『ごめんなさい。嫌だったら帰ってね。これはみなさんにお願いしていることだから』と言うと、大人しくなって結局、お店に居続けてくれるのよ」”“今回取材した禁煙スナックを訪れる客は、必ずしも“タバコが吸えること”を求めるのではなく、ママやスタッフ、常連とのコミュニケーションや楽しいお酒、そして憩いの場としてのスナックを求めているのではないだろうか。
……常連から愛されている店であれば、たとえ全面禁煙に移行したとしても、売り上げや客足への影響は限定的のようだ……
いま日本では、社会全体として、タバコとの向き合い方を変えようとしている。しかもそれは、日本だけでなく、世界的な潮流でもあるのだ”
以下の写真は、『朝日』などで取り上げられてちょっと有名になった新宿ゴールデン街の古くからの禁煙店。
扉上部に小さい禁煙マークがあるだけですが、聞いてみたところ、勝手に吸い出したりもめたりするようなことはないそうです。