個人攻撃とマナー論が、受動喫煙対策を後退させる!

 [本記事は、受動喫煙撲滅機構の関係団体による執筆です

受動喫煙被害は、日々発生しています

マンションにて

マンションに住んでいて、部屋にタバコの臭いが漂ってきました。

どうやら、近隣の住人が、窓を開けて喫煙しているようです。
何とか、窓を開けての喫煙をやめてもらいたいが、何を根拠にやめてもらえばいいのでしょうか?
管理規則は、特に無いようです。

自分で直接お願いに行くべきなのでしょうか?

言ったとしても、「嫌です!」と断られたら、諦めて我慢し続けるしか無いのでしょうか?

マナーの悪い隣人が来たことを嘆くしか無いのでしょうか?

そもそもこれは、喫煙者のマナーの問題なのでしょうか?

オフィスにて

オフィスで、社長を筆頭に、半数のスタッフが喫煙している。

喫煙場所から、こちらの席や、通るところへ、いつも煙が漂ってきます。

禁煙を求めてみたけれども、「昔からこうだったし、今後もこうだ」と言われてしまった。

受動喫煙被害への配慮は無いみたいです。

法律では、オフィスは禁煙にしないとダメなはずだけど、、、守られないなら、法律があっても一緒じゃないか!?
一体誰に言えば改善するんだろう?

モラルの欠如した人の多い会社なのだと、あきらめるしか、ないのでしょうか?

蔓延する「喫煙マナー論」

受動喫煙の問題を、喫煙者のマナーやモラルの問題であると考える人が、いまだ多いのに驚かされます。

「受動喫煙が起きるのは、その喫煙者のモラルやマナーが悪いからだ。一般化しないでほしい」という主張です。
法律や制度にではなく、特定の個人に問題があるという主張とも言えます。

一理はあります。
「マナーを守れば受動喫煙が改善する」と言われれば、たしかにそうでしょう。

しかし、「受動喫煙対策で大切なのは、喫煙者のマナー向上だ」と言われれば、それは違います。

喫煙者への怒りは自然なことですが・・・

受動喫煙の被害に遭った際には、どうしてもその先にいる(副流煙 などを発生させた)、具体的な、特定の人物に対する不満や怒りが生じるものです。
「あいつの煙が、私のところに来ている!!」と、なります。
それは事実ですし、不快な感情が沸き起こることも、極めて自然なことです。

自分は受動喫煙の被害に苦しんでいるのに、喫煙者は平気な顔をして喫煙を続けています。
こちらの不快な気持ちや、健康被害を理解してほしいものです。

「わかってほしい」と思うのは、自然なことでしょう。

ですが、受動喫煙対策を考える際に、喫煙者の言動・行動への憤りだけに意識が集中するのは、解決に向かわなくなる場合があります。

喫煙者ではなく、受動喫煙被害そのものに注目する

受動喫煙の問題を考えるにあたって大切なことは、何よりも、受動喫煙の発生を止めることです。

これは、喫煙習慣をやめろという話ではなく、受動喫煙の発生は絶対に許されないという、極めて単純な話です。

「被害者の感情を理解する」だとか、「健康被害を認識している」などの、喫煙者の認識とは別の、受動喫煙そのものに対する話です。

まずは、受動喫煙の防止に集中しましょう。

禁止の根拠と、制度の徹底が不十分である

実際に頻発している問題として、冒頭の2例のように、
受動喫煙被害に遭っているのに、その受動喫煙被害を止める根拠が不足し、申し出るのに躊躇したり、勇気を出して申し出ても、水かけ論になったり、やり取りが無駄に長くなっていたりします。

また、せっかく制度があっても、守られず、受動喫煙被害が発生し続けたりしています。

マンションの事例も、オフィスの事例も、今なお、あちこちで発生している、喫緊の課題です。

共通しているのは、受動喫煙を防止するための根拠と、その徹底が、まだまだ不足しているということです。

マンションの事例にしても、そもそも、受動喫煙を発生させる喫煙そのものが禁止されていれば、それを根拠にベランダでの喫煙中止を求めることができます。

オフィスでの事例にしても、通報先と罰則が明確になれば、申し出も無視されないことでしょう。

受動喫煙の発生を止める、明確な法令の根拠とその徹底を強化する必要があります。

人を変えるのではなく、受動喫煙を防止する

受動喫煙対策を考える際にいちばん大事なのは、受動喫煙の発生を防ぐこと、発生してしまった受動喫煙を止めることです。

モラルやマナーの低い人が喫煙したから受動喫煙が発生したのではなく、誰が喫煙しようと、受動喫煙そのものが良くないのです。

マナーが悪く、ルールを守らない特定の個人も許しがたいですが、
まずは受動喫煙を防止しましょう。

この順番を間違えると、受動喫煙対策を改善したかったのに、いつの間にか、喫煙者との、マナー・モラル・考え方の議論が始まります。

受動喫煙対策が、不毛な議論にすり替わります。

マナー論が、受動喫煙対策を後退させる

受動喫煙に対する「マナーの議論」は、「受動喫煙は特別な組み合わせでしか起こらない、偶発的なもの」だという印象を与え、一律の法整備の必要性を理解しづらくしてしまいます。

受動喫煙が発生するのであれば、マナーの善し悪し以前に、その喫煙は、ダメだということです。

受動喫煙対策を考える際には、マナー論に陥らないように、注意してください。
また、喫煙者や施設管理者が、マナーやモラルの話を持ち出した際には、注意してください。

受動喫煙撲滅に必要なのは、マナーやモラルではなく、法制度とその徹底です。

[当サイト記事、関連情報]
 住宅や職場などでの受動喫煙被害への対策はあるか?

 『STOP受動喫煙 新聞』第28号(2019年・秋号)

 「受動喫煙にお困りなら」=日本禁煙学会が対策ページを公開=内容証明の見本も

 (そのほかにも多数参考記事がありますので、当サイト記事を順次お読みください)

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個人攻撃とマナー論が、受動喫煙対策を後退させる!”に1件のコメントがあります。

  1. ユカタン より:

    かなり、深いものがありますね。
    受動喫煙対策には、マナーやモラルなどを持ちだすまえに、「受動喫煙にならないようにする」を重視すること、
    または、受動喫煙になるということそのものが、マナー問題全般にいちばん先に含まれていなくては、ということですよね。
    これらをよーく考えねば、取り違いなどがありそうです。
    喫煙者のマナーを追求しても、無駄だとおもいます。
    タバコ煙害は、予想以上に漂うのですから、そこはもう、受動喫煙にさせないように喫煙することだと、わからせることが必要であるということですね。
    ちょっと、哲学的なことだとおもいました。

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