職場での受動喫煙防止策は、厚労省により明確に義務化 されているものの、未だに職場で受動喫煙の被害に遭っている人がたくさんいます。

一体、どのような形で、被害に遭っているのでしょうか?

以下、受動喫煙発生のパターンを分類し、考えてみましょう。
あなたの職場はどうでしょうか……?

その1 職場が喫煙可能とされている

事業者が、職場での、就業中の喫煙自由を認めている場合です。

明確な義務が課せられた今日、にわかには信じがたい状況と言えますが、今なお存在しています。

その2 禁煙と定められているが、守られていない

事業者が、職場での喫煙をいちおう禁止はしましたが、守られておらず、喫煙可能な状態になっている例です。
これには、以下、いくつかの理由が考えられます。

規則をみんなが知らない

規則の周知が、徹底されていない場合があります。

事業者は、規則を定めるには定めたものの、それを社内に周知していません。
そのため、誰もその規則をよく知らず、意識もしません。

これでは規則の意味がありません。

定めた規則は、周知徹底する必要があります。

規則を守らない人がいる

規則を知っているのに、守らない人がいる例もあります。

受動喫煙を防止するための対策に従うことは、事業者が義務を全う(まっとう)することにつながり、逆に、
対策および規則に背くのは、事業者が義務を全うすることを妨害しています。

義務を全うしない事業者は、その報いを受けることとなり、ひいては、規則を守らなかった人もまた、報いを受けることとなるでしょう。

受動喫煙防止に対する法律・条例・その他は、年々向上しています。

やがて事業者は、義務から逃れられなくなります。
そして、事業者が、義務を全うしない人物を看過し続けることも無くなっていくでしょう。

受動喫煙防止に関する規則を、軽く考えないことです。

規則を守らせる気がない事業者

規則を定めたことで「満足」し、受動喫煙が防げていないのに、規則を徹底しない場合もあります。

規則を守る人と、守らない人が混在してるケースが多いようですが、
職場での受動喫煙対策は、就業者のマナーの問題ではなく、事業者の義務であり、そのための規則です。

受動喫煙の被害発生を防止するのが、目的であり、規則は絶対に、守らせなければなりません。

いったん号令を発したり、貼り紙をするだけで終わりではありません。

就業者全員に、規則を守らせる必要があります。

その3 分煙となっているが、空間が一緒

典型的なのは、喫煙スペースと職場が同じ空間(部屋)にあるパターンです。
仕切りが無かったり、簡易な仕切りだけで空間がつながっている、という場合です。

事業者が、受動喫煙防止に向けた具体的な手を、いちおうは打ったものの、受動喫煙防止の目的が果たされていません。

これには、事業者が「分煙にしたから、良いはずだ」と勘違いしていることが、非常に多いのです。
分煙にすればよいのではなく、「受動喫煙がまったく起きない」職場にする必要があります。

その4 喫煙室が有るが、煙がもれてくる

空間は分けられましたが、タバコの煙が職場に入って来ています。

施設と施策が不十分であり、受動喫煙防止の目的は達成されていません。

受動喫煙を完全に防止できる施設でなければ、意味がありません。

煙が漏れてくるパターンとしては、隙間がある場合だけではなく、扉の開け閉めの際に漏れてくる、また、扉をちゃんと閉めない、喫煙室内は空気が悪いからと故意に開放して喫煙する、などというひどい例もあります。

「漏れるのは仕方がない」ということは、ありません。

事業主には、受動喫煙が防止される対策を打たせてください。

その5 喫煙室が屋外に有るが、煙が入ってくる

一般的には、喫煙所を屋外に設置することにより、受動喫煙の曝露(ばくろ)量はかなり下げられますが、喫煙室と職場の位置関係によっては、窓や扉から煙が入ってくることもあります。

せっかくの屋外喫煙所でも、受動喫煙防止の目的が果たされていない場合です。

受動喫煙を完全に避けられる分煙でなければ、意味がありません。

また、次項「その6」の、「三次喫煙」への配慮も必要です。

その6 喫煙室からは煙が漏れてこないが、喫煙者からタバコが臭ってくる

受動喫煙の防止を考える際には、直接煙が来る「二次喫煙」を避けるだけでなく、「三次喫煙」までを考える必要があります。

こちらもご覧ください → 三次喫煙とは

喫煙者の呼気や、体や衣類に付着した煙や臭いは、受動喫煙の被害を引き起こします。

施設管理者が、施設・設備・空間を用意しても、それだけでは受動喫煙の防止が達成されないことを意味しています。

三次喫煙の防止策は、今なお模索中ですが、煙や臭いが消えるまで職場に入らない規則、
言いかえると、煙や臭いが消えてから職場に戻るという規則が、提唱されつつあります。

一例 → 当サイトニュース 喫煙後はエレベーター不可 (『STOP受動喫煙 新聞』‘18.6「増刊号」にも掲載)

就業中の喫煙離席は論外ですが、休憩時間が終わる直前の喫煙も、三次喫煙を引き起こすので、認めてはいけません。
タバコの煙や臭いが確実に消える時間(最低45分といわれる。人や状況によってはそれ以上の場合も)を把握して、その時間より前に喫煙を終了しなければならない、ということです。

ようするに、結局は、職場は敷地内完全禁煙、さらに出勤中は喫煙禁止、としなくては、受動喫煙の撲滅はできないといえるかもしれません。