日本で二番目に制定した兵庫県「受動喫煙防止条例」、見直しへ ~ 喫煙所は閉鎖するのか、しないのか?
神奈川に次いで、日本で二番目に屋内の受動喫煙防止条例を施行した兵庫県が、見直しを検討しました。
記事は二回に分かれています。
コロナ禍の受動喫煙対策(上) 兵庫県「コロナ対策」で喫煙所閉鎖を検討 “ウィズ&ポストコロナ社会”見すえた条例も「禁煙推進」や「たばこ撲滅」に重き置く姿勢 (1/2ページ)
=『zakzak(夕刊フジ)』2021.10.26=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“兵庫県受動喫煙防止対策検討委員会は12日、新型コロナウイルス感染症に対する受動喫煙対策のあり方について議論する、第2回ワーキンググループ(以下WG)を開催した(第1回は9月に開催)”
“ 今年は、2013年4月に施行した同県の受動喫煙防止条例の2度目の見直し時期に当たり、“ウィズ&ポストコロナ社会”を見すえた条例にしていこうという考えから特別に同WGが設けられた”
“メンバーは、医療関係者、メディア、市長会などで、たばこ販売、飲食、ホテル・旅館などの事業者団体は含まれていない”
なぜ検討委員会による検討の話し合いが、「検討会」や「委員会」ではなく「ワーキンググループ」などというわかりにくい名称にしてするのでしょうかね。
しかし、この、検討グループに、“タバコ産業側・飲食・ホテルの業界は含まれていない”というのは、とても重要なことです。
今まで各地の条例・法律では、検討時にそれらから横ヤリが入ったからです。
“「県としての取り組み」として、「庁舎内の喫煙所の設置を見直し、敷地内全面禁煙にする」「在宅勤務を含み、職員の勤務時間中の喫煙について制限する」「庁舎内でたばこを販売しない」等を挙げている”
“「新型コロナウイルス感染症に対する取り組み」としては、喫煙が重症化のリスクを高めるという前提の下、「県民にその周知啓発を徹底する」「感染拡大防止のため喫煙所は閉鎖する、または一定のガイドラインにより運用する」等を挙げ、そのガイドラインとして「混雑時や風邪症状のあるときは利用しない」「入口に体温測定器とアルコール消毒を設ける」「ライター、ポケット灰皿の貸し借りをしない」「会話をしない」「人との距離を保つ」等を列挙している”
新コロ対策として、“喫煙で重症化するという情報を広める” “感染防止のため喫煙所を閉鎖”までは、良いのですが、そのあとに、抜け道・妥協案が多く示されているのが残念です。
喫煙所を閉鎖するのか存続させるのか、方針はどっちなのですか、と聞きたくなります。
記事の二回目を見てみましょう。
コロナ禍の受動喫煙対策(下) “たばこ撲滅”が主目的?「庁舎の禁煙化」と「喫煙所閉鎖」 一方的な規制は必ず反動も (1/2ページ)
=同2021.10.27=
“まとめられた提言書は、受動喫煙対策というよりむしろ「たばこ撲滅」が主目的といえる内容に終始していた。
そう思わせる一例がテレワークに対する取り組みだ。提言書には、官公庁や企業で必要な取り組みとして「勤務時間内の全面禁煙」「在宅勤務時は休憩時間も居宅内では禁煙」等を挙げている”“「加熱式たばこ専用喫煙室設置の不可」や「子どもや妊婦が同居する室内・車内での喫煙禁止」「学校等の敷地内禁煙(屋外喫煙場所設置不可)」などが上乗せされ、昨年4月に国が全面施行した改正健康増進法より厳しい内容となっている”
この記事は結局、“在宅まで禁煙が必要なのか” “喫煙所閉鎖は路上喫煙を増やす”といった、提言に対して批判的、受動喫煙対策に賛成ではなさそうな結論みたいですね。
県のサイト→受動喫煙の防止等に関する条例 たばこ対策について
兵庫県の受動喫煙防止条例のシンボルマーク「兵庫県マスコット はばタン」
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
またもや役所で、公務員が規則違反・仕事サボリの喫煙を「繰り返し」!「健康増進部」課長級らを懲戒に ~ 兵庫県川西市 ’21年9月
“解除”でも再開せず、撤去になる喫煙所も ~ すべての喫煙所は不要、撤去すべき ’21年10月
“神奈川 受動喫煙防止条例”改正、加熱式も規制~「先頭を走っていたのに、いつのまにか一番後ろ」 ’19年6月