“往く平成”での受動喫煙のテレビ放映の哀しみ
公益社団法人受動喫煙撲滅機構
理事長 田中 潤
平成最後の日、フジテレビの「プリンセス美智子さま物語」を見ました。女官侍従長が見た美智子様の皇室入り以降の波乱の日々を温かい眼差しで作り上げた作品で、とても感動を覚えました。
水を差したのは、受動喫煙場面の異常な多さです。報道記者たちの辺り構わずの喫煙シーンは、この作品の撮影の現場でも受動喫煙が無防備に行われていたことを明確に伝えています。
受動喫煙のシーンを過去に行われていた風景として無神経に流すうえ、制作現場で受動喫煙があるのは、既に施行している健康増進法に照らしても明らかな法律違反なのです。表現の自由という次元の話ではありません。
今回のドラマで皇太子殿下と美智子様の役は、役者が一切話をせず、いわゆるイメージ映像で作っています。このくらい放送の中で配慮をしながら、何の躊躇いもなく、受動喫煙場面を繰り返すことに大きな哀しみを感じます。
ドラマを作る現場での受動喫煙は、今後決してさせないでいただきたいと切に願います。
[テレビ問題の当サイト関連ページ]
2019年2月19日 NHK『いだてん』の過剰な喫煙シーン・受動喫煙発生に「受動喫煙撲滅機構」が申し入れを送りました3月5日 NHKから回答がありました
3月11日 受動喫煙の概念を共有することがスタート
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