本コラム 自宅での受動喫煙 その1 – 家族による喫煙 の続きです。

受動喫煙の被害は、喫煙者との関係によって発生しますが、その喫煙者が、隣家や近い場所の住人である場合には、受動喫煙の被害が継続する点において、非常に大きな問題となります。

隣人による受動喫煙の被害のパターン

隣人が室内で喫煙している

自室での喫煙は、その煙が室内で完結する(いっさい他へ漏れない)のであれば、誰にも迷惑をかけないので、“喫煙者の自由”と言えるでしょう。

ですが、煙を自室で完結し、外部に出さないようにすることは、極めて難しいのです

換気扇が回っていれば、室内で吸ったタバコの煙は、換気扇を通じて戸外に出て隣近所に届きます。自分の部屋のために、換気扇のそばで吸う者が多くいますのでなおさらです。

また、壁どうしつながっている箇所、コンセント部分などから隣室に漏れてくることもあります

この状況は、受動喫煙を防げていない点において、不完全な喫煙室に通じるものがあります。

もしかしたら喫煙者は、隣人に迷惑をかけないように配慮をした結果として、室内で喫煙しているのかもしれませんが、
煙が戸外に出ていたら、受動喫煙の加害者となってしまいます。

隣人がベランダで喫煙している

いわゆる “ホタル族” ですが、ベランダでの喫煙は、隣りのベランダや近階のベランダに直接煙が届き、こちらが窓を開けていれば、かなりの量の煙が流れ込むことが多いです。

窓が閉められていても、干してある洗濯物や、置いてある物やこちらの壁などに、臭いや有害物質が付着する被害もあります。
また、窓には可動部などに微妙にすき間があるので、閉めていても入ってくることがあります。

ベランダでの喫煙は、もっとも受動喫煙の加害者となる、典型的なパターンです。

隣人が道路や庭で喫煙している

よほど広大な敷地でない限り、道路や庭で喫煙すれば、窓から煙が入り、受動喫煙の被害が生じます。

また前述のように、閉めきっていても、すき間から流入してくることもあります。

なお、このようなケースにおいては、受動喫煙の被害にあっているのが、あなたやあなたの家族だけの場合があります。

このような場合においては、受動喫煙の被害を一般論として説明して納得してもらう事が難しく、
「私だけが被害者だから」受動喫煙が生じる場所での喫煙をやめるよう依頼する構図になってしまいます。

なので、どうしても「自宅で吸って何が悪い」「そちらが気にしすぎだ」などととらえる喫煙者の隣人と、利害がぶつかる構図になりやすいのが特徴です。

隣人ともめたいわけではない

被害に遭っている人たちは、本来「受動喫煙の被害を防ぎたい」のであって、隣人や喫煙者を攻撃したいわけではないはずです。

仮に、個人的にその隣人にマイナスの感情を持っていたとしても、求めるべきは受動喫煙の防止であって、人格はもとより、喫煙行為・習慣そのものを、非難すべきではないでしょう。

問題視すべきは、受動喫煙という「他者への被害」そのものであることを、念頭に置く必要があります。

どうやって現状を改善すれば良いのか

社会の大きな流れとしては、マンションなど集合住宅での喫煙に対する視線は、少しづつですが、厳しくなってきています。

管理規則等で、ベランダなど迷惑が及ぶ場所での喫煙を禁止しているケースも多くなってきています。
喫煙禁止の規約がなくても、もともとベランダは「共用部」(自分だけの所有場所ではない)であり、火気厳禁のはず、
また、ベランダでも室内でも、騒音などと同様、他の住人への迷惑行為は、禁止されるはずです。

集合住宅の場合は、管理会社などに、責任として、受動喫煙発生の禁止措置を促しましょう。

喫煙者本人への、住民からの直接の注意は、その後のトラブルの元になるので、基本、しないほうが得策と思えます。

管理者から、注意の掲示をしてもらったり(しかし、それはあまり効果がありませんので)、全戸または加害者と周辺の住民宅に、注意の文を投函する方法が、まず考えられます。

それでやまない場合は、厳しく直接注意してもらえばよいのですが……、
ただ、管理者(管理会社や組合・家主など)も、動こうとしない場合が、じっさいには多くあります。

弁護士に依頼して、加害者と管理者に、申し入れをする被害者も増えています。
警察に相談したり、110番をする人もあります。

なお、注意において、重要なことは、「喫煙(習慣)をやめろ」ではなく
「迷惑が発生していますので、××(ベランダや換気扇の前など、被害が発生する場所)での喫煙はやめて、○○(安全な、離れた場所など)で喫煙してください」と、具体例を示すのがよいでしょう。

一戸建ては困難

しかし、戸建ての隣家における受動喫煙被害に関しては、管理者がいないので、被害の現状を伝えて、やめてもらうように、直接はたらきかけるしかないことが多いのが、現状です。

前述のような、ていねいな注意文を加害者のポストに入れるなどの手もありますが、止まない場合は、強気な人は直接でもよいのですが、早々に弁護士に相談するほうがよいかもしれません。
※直接申し入れる場合でも、たとえば夫だけが喫煙者なら妻などに頼む、というほうが聞いてもらえる場合があります。

なお、弁護士にもいろいろあり、熱心に動いてくれる人もいれば、
まったく受動喫煙や人権問題を理解せずに「それは無理」と初めから決めてかかる者、高いお金を取ってほとんど何もしない弁護士もいるので、よく選ぶ必要があります。

≪参考・関連≫

 当サイト「ニュース」 隣人からの“受動喫煙”被害「玄関先で……」 2018年5月9日

 以下のサイトも、解決の一助になります。
 住宅・タバコ問題解決.net (当サイトの「リンク」「相談・学習 定例会」ページにもあります)

 
 その他、喫煙依存に関しての報道。
 郡山市長の「たばこは薬物」発言が波紋呼ぶ 禁煙学会は「当然の発言」と擁護
  =『キャリコネニュース』2018.7.11 =

 
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