やはり受動喫煙は、感染による発症・重症化の危険因子に
“受動喫煙も、健康被害は喫煙と同様かそれ以上” “受動喫煙も感染症の発症・重症化を強める”とは、当サイトでは何度も記事を引用してきたことですが、あらためて、おなじみ石田記者がデータを解説・公開しました。
新型コロナ感染症:「受動喫煙」も確実なリスク因子
=石田雅彦 | ライター、編集者 6/10(水)8:00=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“多くの人が外出自粛や自宅待機などをした。こうした環境変化の中、喫煙者と同居している家族やパートナー、近隣住人などが受動喫煙にさらされる機会も増えたようだ”
“受動喫煙が非喫煙者の健康に害を及ぼすことは、2000年に大規模なプール解析によるメタ分析……が行われ、少なくとも受動喫煙と肺がんとの関係の議論は確定した。日本でも多くの研究がなされ……、現在では受動喫煙による年間死亡数……は1万5000人程度と推計されている”
“三次受動喫煙(Thirdhand Smoke、残留受動喫煙)でも発がんリスクがあることもわかっている……三次受動喫煙の害については、タバコの副流煙(吸い込んでいない時のタバコから立ち昇る煙や喫煙者が吐き出す煙)のほうが主流煙よりも毒性が強いという研究……からわかった。この一連の研究は、タバコ会社の内部資料から得たデータを使ったという……。副流煙のほうが主流煙より毒性が強いことはわかっているが、煙の粒子サイズも毒性に影響しているようだ”
“受動喫煙にさらされる非喫煙者は、喫煙者よりも毒性の強い副流煙を吸わされている。喫煙者で新型コロナ感染症の重症化リスクが高いように、一日に何度も長時間の受動喫煙にさらされる非喫煙者も同じように重症化する危険性があると考えられる”
“つまり、受動喫煙も新型コロナ感染症との関係では、普通の喫煙と同じ反応を示すということだ……感染や重症化についても、喫煙者と同じようにタバコを吸わない人のリスクを高める”
“喫煙室や喫煙所から漏れ出てくるタバコ煙を完全になくすことは不可能だ。喫煙者は新型コロナ感染症のリスクを恐れない可能性があるが……、そこに出入りする喫煙者の呼気にもタバコ由来のガスが含まれ、衣服にもタバコからの物質が付着して外へ持ち出される”
“感染症対策で各地の喫煙所が閉鎖されているが、緊急事態宣言の解除とともに再開されつつある。……受動喫煙防止を目的にした改正健康増進法はすでに全面施行されている。この機会に規制以外の場所でも喫煙所の廃止や縮小を続けることを考えてみたらどうだろうか”
もう一つ、最近の大手紙の健康ページにも喫煙との関係が。
受動喫煙でも喫煙と同等の問題になる、と考えてお読みください。
新型コロナ 喫煙で重症化…禁煙は「感染対策」
=『ヨミドクター(読売新聞)』2020年6月13日=
“志村けんさんが新型コロナウイルスに感染して亡くなり、ショックを受けたという。男性は「たばこが悪い影響を与えたのかもしれない。これを機にやめたい」と語る”
“中央内科クリニック(東京)院長の村松弘康さんは「喫煙は、新型コロナウイルス感染症を重症化させ、死亡率も高める」と強調する”
“中国の患者1099人のうち重症化した人を分析すると、以前吸っていた人も含めた喫煙者は……1・7倍高かった。集中治療室(ICU)に入ったり、死亡したりした割合も3倍”
著名人の死から卒煙を考えた、とありますが――、
今までマスコミは、もっとタバコが要因である可能性が高い病気で、もっと若くして亡くなった、多くの有名人たちについては、ほとんど喫煙との関連を、報道で触れないできました。
新コロ感染だけ騒ぐのもおかしな話です。他の、タバコに起因すると思われる病気・病死も報道していれば、多くの喫煙者が卒煙または初めから吸わずに済み、受動喫煙被害も減っていたことでしょう。
受動喫煙被害、犠牲は、業界・政府、弱体御用マスコミのせいでもあるのです。
画像はイメージです。(既出、4月以降も喫煙を続ける店のそばで)
[当サイト関連既報]※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
「在宅で受動喫煙」問題・その3 ~ 家族・他人がいないところで吸っても「三次喫煙」の被害がある
“新型コロナに喫煙者が感染しにくい?” 珍説の検証記事(感染と「喫煙」問題その9)
“新型コロナ”で政府が「禁煙」「タバコ問題」にほとんど触れていないのはなぜか
法律違反の喫煙所は、このまま閉鎖、廃止すべきです /感染検査は正しいのか?・・・[感染と喫煙所]問題その17