“朝鮮の禁煙事情” 続報

 以前紹介の、国を挙げて「禁煙法」制定へ ~北朝鮮(’20年11月12日)の、続報がたくさん出ました。順に列記します。
 まずは北朝鮮のマスコミの報道と、その三日前に公開された、現地に詳しい記者の論説です。

 法整備で喫煙率減少へ/朝鮮の禁煙事情
  =『朝鮮新報』2020.11.20 (07:30)=

“ 朝鮮では近年、禁煙マークのステッカーを貼っている飲食店や商業施設がめっきり増えた……禁煙キャンペーンが積極的に展開される中……禁煙法が採択された。法整備により今後、禁煙ブームはいっそう拡大していくとみられる”

“新たに採択された「朝鮮民主主義人民共和国禁煙法」は、31の条文で構成され、国家禁煙政策の要求に即してタバコの生産および販売、喫煙に対する法的・社会的統制を強化して人民の生命と健康を保護し、より文化的な生活環境を整える上で……守るべき準則が規制されている……禁煙の場所などが制定され、喫煙秩序に違反した行為に対する当該の処罰内容などが明らかになっている”

“ 朝鮮では2005年にタバコ統制法が制定……4回にわたって改正され、19年の法改正では、新しい商品名のタバコの生産を禁止したほか、外国製タバコの輸入を制限、電子タバコの使用を禁止するなど、喫煙率を引き下げるため、段階的に規制を強化してきた”

“2005年4月にWHOタバコ統制枠組み条約(03年採択)に加入。毎年、世界禁煙デー(5月31日)に際してWHOなどの国際機関との連携の下、世界の禁煙運動のすう勢に即した様々なイベントを行っている”

“ 禁煙運動において重要な役割を担っているのが、2010年に開設された禁煙研究普及所……各道に傘下分所が整備されている……相談希望者は多い日で1日に100人を超え……すべて無償で受けられる”

“世界保健機関(WHO)の報告書によれば、タバコの規制措置を導入した国に住んでいる人は世界で50億人以上。この数は10年前の4倍以上だ。また、WHOに加盟する186カ国のうち公共の場すべてを屋内全面禁煙としている国は55カ国に及ぶ”

 国の状況や、金氏について。

 違反したら命を奪う…金正恩式「禁煙法」の凄まじい本末転倒
  =『DailyNK Japan』2020年11月17日=

“北朝鮮の人々、特に男性は所構わずタバコを吸う。道端、レストラン、ホテルの室内はもちろん、書店の中ですら平気で吸う”

“誰かに会ったら、まずはタバコを勧める習慣が定着”

“国際社会の制裁に違反しない手軽な外貨獲得手段としても、タバコは重宝されてきた”

“中国の長春で開催された国際見本市……北朝鮮ブースは、多くがタバコ販売会社で占められ……サンプルのタバコを配布するなど、売り込みに必死になっている様子だった”

“しかし、北朝鮮も国際的な流れには逆らえなかったようで、国営の朝鮮中央テレビでは、数年前からタバコの害悪についての教育番組を放送するなど、禁煙キャンペーンを行うように”

“司法機関から人員を集めて、「社会遵法グルパ(取り締まり班)」を立ち上げ……グルパの最初のターゲットになったのは、北東部の中国との国境にほど近い経済特区内にある、羅先(ラソン)タバコ工場だ”

“金正恩党委員長の、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、女性の喫煙者が増えていることを「資本主義生活文化」だとして問題視し、取り締まりを指示しているが、グルパのタバコ工場に対する検閲もその一環として行われていると、情報筋は伝えた”

“前述のように……所構わず喫煙する習慣が根強く残り……病院、学校などでもスパスパと吸っているが、グルパはこれも問題視し、来年1月の朝鮮労働党第8回大会に向けた大増産運動「80日戦闘」の期間中に、このような現象を根絶やしにすることを目的に、取り締まりを行っている”

 しかし、政府による法の悪用の危険も?

“そんな禁煙法についての北朝鮮庶民の反応を、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている……住民は、禁煙法の適用範囲に革命歴史研究室、金日成主席、金正日総書記の銅像の周辺などが含まれたことについて、「この国にはどこにでもあるのが革命歴史研究室で、村ごとに金日成氏、金正日氏を称える宣伝物だらけなのに、そばで間違ってタバコに火を付けたら、政治犯にされて殺されてしまうかもしれない」と、非難の声が上がっていると伝えた”

“権力闘争や個人的に恨みを持つ相手を追い落とすために、法律を悪用して政治犯に仕立て上げる手法がしばしば使われるが、禁煙法もそのネタに使われる懸念が”

 金氏のことがまた。

“禁煙法について「呆れた」という反応が市民の間から出ていると伝えた。その理由はもちろん、超が着く愛煙家の金正恩党委員長だ。
「愛煙家として知られたお上(金正恩氏)こそ、喫煙を統制されるべきではないか」
「人民の生命のためという喫煙法ならば、子どもたちがいる孤児院でタバコを吹かし続ける最高尊厳(金正恩氏)が、禁煙法の最初の違反者だ」”

“朝鮮では年長者の前での喫煙はタブーとされているが、庶民は、それを平気で破る金正恩氏を白い目で見ている”

“「老幹部や戦争老兵(朝鮮戦争の参戦者)を前に、若造の指導者がタバコを吸うなんて、わが国の伝統礼節に反する」”

 まだまだ、各メディアから出ています。

 金正恩氏「禁煙法」制定でも自分だけ例外…映像で確認
  =『DailyNK Japan』2020年12月01日=

“金正恩党委員長が、11月29日に自身が主宰した朝鮮労働党政治局拡大会議で、たばこを指に挟んでいる姿が映像で確認された。北朝鮮では同月4日……公共の場所での喫煙を禁じる禁煙法が制定されたばかりだが、最高指導者は例外と見える”

“30日も放映した映像では、金正恩氏の席だけに灰皿が置かれ、左手の指にたばこを挟んだまま発言する場面があった”

“北朝鮮は2005年に禁煙統制法を定め、公共の場での喫煙規制を強化したが、金正恩氏は視察先の学校や工場で所かまわずタバコを吸い、率先してルールを破ってきた”

 北朝鮮がタバコ禁止法制定 愛煙家の金正恩氏はどうする?
  =『NEWSポストセブン』2020.12.02 07:00=

“最高指導者である金正恩朝鮮労働党委員長がタバコを手にした写真や映像がしばしば報道されている。そうしたことから、インターネット上では「『タバコ禁止法』の制定と完全に矛盾する。金正恩氏は最高指導者として国民に手本を示すべきだ」との書き込みも”

“採択された「タバコ禁止法」では……公共交通機関などでは喫煙を禁止すると定めている。しかし、北朝鮮メディアは、罰則規定については触れていない”

“金正恩氏は、子供たちのキャンプの視察でも、ミサイル発射実験の現場でも、常にタバコを放さず、喫煙している場面がしばしば報道されている。……金氏の妻の李雪主氏は……国政府高官に対して、「いつもタバコをやめるように忠告しているのですが、(金氏は)忠告に従わないのですよ」とぼやいていた”

 最新の報道では、広報について。

 “キャンペーン”につづき“法の広報”まで…「禁煙」に熱を上げる北朝鮮
  =『WoW!Korea(ワウコリア)』2020/12/11 08:11=

“北朝鮮は、「禁煙キャンペーン」を始めたのにつづき、積極的な「禁煙法の広報」に乗り出している”

“北朝鮮の宣伝メディア“朝鮮の今日”は、10日付けの“禁煙法について”というタイトルの記事で……「禁煙法」を詳細に説明……最後には「つづく」と書いてあることから、シリーズとして これからも禁煙法の説明がつづくものとみられる”

“5日に報道された 朝鮮労働党機関紙“労働新聞”による禁煙法についての記事よりも、より詳細な説明が記述されていて、これは 法の積極的な宣伝、広報をしようという目的であるとみられる”

[当サイト関連既報]※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 国会議員の「法律違反」喫煙・続報:松沢成文理事「国民に遵法を説く資格はない」「委員長へ申し入れる」

 また議員が役所で違反喫煙 ’20年6月

 “勤務中禁煙”なのに多くの職員が「地方公務員法違反」の喫煙~宮城県登米市の失態 ’19年3月

 またタバコさぼり市職員・・・「“減給処分は重すぎ”の声」は本当に多いのか? ’20年8月

STOP受動喫煙 新聞』 季刊・年1200円
 さらなる情報が読める! 各種サービスがある、当機構への入会=『STOP受動喫煙 新聞』のご購読=をおすすめします。

 ☆画像はクリックで「紙面案内・入会特典」ページが開きます。

コメントを残す

* が付いている欄は必須項目です。
アドレスは公開しませんが、内容確認の場合がありますのでご記入ください。
(名前は記入されたまま公開します。過去のコメント集「被害者のコエ」参照)
公開は内容確認後となります。若干の要約・修正や、公開しないこともあります。
※公開向けではない個人的な相談や意見は「お問い合わせフォーム」へお願いします。
※受動喫煙と関係ないこと、喫煙の非難などは書かないでください。

当機構からの回答や連絡は、必ずあるわけではありません。
投稿の方への、一般の方からの助言・ご意見・励ましの言葉も歓迎しています。
(その方のコメント末尾「返信」をクリックして投稿してください)

※公開したコメントの削除は基本できません。
 (より良くするための修正は検討します)
 コメント文の転載等その後の使用権は、当機構が有します。
 無断転載を禁じます。

*