なくした喫煙所を、また設置して、また撤去に? = 奈良県平群町(へぐりちょう)
無駄な税金が使われています。
撤去しないでいたら維持費・清掃費もかかります。初めから設置などしなければよかったし、再設置の前にちゃんと判断すればよかった、という話です。
平群町役場の屋外喫煙所、再度撤去の方向 職員に禁煙外来利用の声掛けも
=『ニュース「奈良の声」』2022年2月22日=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“2016年7月、県内市町村庁舎2例目の敷地内禁煙に踏み切ったが、健康増進法の一部改正で2019年7月から……特定屋外喫煙場所の設置も可能とされたことから、職員の屋外喫煙所をあらためて設置していた”
(’16年の完全禁煙化の報道は後述)
’19年7月の改正法の施行は、役所などをすべて禁煙にするための法律で、これを機に完全禁煙になったところが多くあります。もともと禁煙にしていたのを、この法の“抜け穴”を知るやわざわざ喫煙所を設けたというのは珍しい例でしょう。
「同時に職員に禁煙外来の利用を呼び掛けるなど、喫煙者を減らす取り組みも実施してきた」というのですから、方向性がよくわかりません。
“屋外での分煙に後退した理由について……「敷地外で喫煙する職員への苦情があったのではないか」と話す。ただ、「喫煙所をずっと残す考えはなく、職員の健康も考え、早めに撤去したいとの思いはあった」とする”
“喫煙する職員は367人中、数人。喫煙所を設置した当時に比べ減っている……禁煙外来を受診して禁煙に成功した人を対象として本年度から実施している助成制度の利用も呼び掛け”
“ 屋外喫煙所は、役場を訪れた住民が立ち寄ることのない、敷地内の人目に付きにくい場所に設置されている”
“現在、撤去の方向で労使で協議中で、合意でき次第、撤去の予定という”
“県内……全39市町村のうち16市町村が本庁舎、議会棟共に敷地内禁煙”
“一方で現在は敷地内禁煙を実施している香芝市で昨年12月、議会が市施設への屋外分煙施設設置を市に求める決議を可決。逆の動きが起きている”
役所に来た町民が行くことのない場所にあるというのですから、職員専用ということ、その職員の喫煙者はわずか数名とのこと。’19年7月から設置していたなら、2年半も無駄な維持費を使っていたことになりますね。
ちなみに、’16年の完全禁煙化時の記事もありました。
平群町が役場敷地内を全面禁煙 受動喫煙防止で7月から 県内市町村2例目
=同 2016年6月29日=
“県内39市町村で庁舎の敷地内禁煙を実施しているのは王寺町のみで、平群町は2例目となる”
“2007年4月、役場建物内の禁煙を実施したが、建物の外の指定された場所では喫煙ができた。役場の出入り口に「火消し用」として置いていた灰皿は、2年ほど前に撤去した”
“町内部の安全衛生委員会(……副町長、各課長や町職員労働組合などで構成)は受動喫煙防止について協議を重ね、敷地内禁煙を実施すべきと判断、昨年11月、……町長に結論を報告した。また、町の健康づくりボランティアである、たばこ対策推進員も岩崎町長に対し、敷地内禁煙実施の要請を続けていた”
“禁煙実施に当たり、29日までに役場の出入り口や建物内、駐車場に周知のための看板やポスターを設置……町の広報紙にも掲載した”
“役場を訪れていた60代の町内の女性は「たばこの煙は不快。健康にもよくない。外食するときも禁煙席を選ぶ。敷地内禁煙は賛成」と歓迎”
“ 先行の王寺町は2012年12月から敷地内禁煙を実施……県内市町村庁舎の多くは建物内禁煙だが、一方で、大和郡山市と河合町は本庁舎、議会共に分煙、奈良市、橿原市、桜井市、御所市、斑鳩町、吉野町は議会が分煙にとどまっている”
“ 2002年に制定された健康増進法は……多数の人が利用する施設の管理者に対し、受動喫煙防止の努力義務を課している”
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
受動喫煙対策「先進市」が「後退」 ~ 奈良県 ’22年1月
400万円かけて煙・臭いダダ漏れの喫煙所を2か所も!=奈良県庁=「法律違反の疑い」「直ちに撤去すべき」 ’19年12月
閉鎖し再開した喫煙所が再度閉鎖に ~ 東広島市 ’20年12月
「違反職員」のために、喫煙所を復活させようとしている自治体 =広島= ’21年8月
法律を堂々と破る市役所=JT寄贈で喫煙所を設置し直した滋賀県草津市 ’21年5月