配偶者の喫煙で重病に 2万人以上の調査であらためて判明

 家庭内の受動喫煙の健康被害、調査結果がまた新たにありました。かなり大規模の調査のようです。

 これは、「喫煙夫と喫煙しない妻」に限らず、同居人の被害は同じではないでしょうか。

  夫がタバコを吸う習慣があると妻が心筋梗塞や脳卒中に 家庭での受動喫煙の影響は深刻 日本人2万人超を調査
  =『保健指導リソースガイド』2023年05月08日=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“ タバコを吸う習慣のない女性でも、受動喫煙にさらされることで、虚血性心疾患のリスクは2.3倍に、⼼筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患のリスクは1.3倍に上昇することが、日本人2万4,232人を対象とした大規模な調査で明らかになった”

“ 虚血性心疾患は、心臓の血管が狭くなり、心臓に酸素や栄養がいきわたらなくなった状態”

“ 調査は、国立がん研究センターなどが実施している多目的コホート研究「JPHC研究」……40~59歳のたばこを吸わない女性2万4,232人を対象に、平均18年間追跡して調査した”

“「夫が非喫煙者」という女性に比べ、「夫が現在喫煙している」女性では、虚血性心疾患の発症リスクが2.31倍に、「夫が過去にタバコを吸っていた」女性でも1.26倍に”

“虚血性心疾患のリスクは2.02倍に、全循環器疾患のリスクは約1.25倍に、脳卒中のリスクは1.18倍

2003年の調査によると、日本の女性の40%が、ほとんど毎日、家庭内での受動喫煙にさらされており、2004年の調査によると、日本の男性の51%が喫煙している”

“ 「受動喫煙でも、その影響を受けて虚血性心疾患の発症リスクが高くなると考えられます。家庭内や職場などで、継続的にタバコの煙にさらされることにより、タバコを吸わない人であっても健康影響が発生することに注意する必要があります」”

“ 大阪大学、国立国際医療研究センター、国立循環器病研究センターなどの研究グループは今回の研究で、夫からの受動喫煙が、タバコを吸わない妻の循環器疾患の発症に影響をおよぼすかを調査……1990年と1993年に……40~59歳のたばこを吸わない女性2万4,232人を対象に、2012年まで追跡して調査……開始時に行ったアンケート調査で、「これまでにタバコを吸ったことがない」と回答した女性を対象に、夫自身のアンケート回答から、「夫が非喫煙者」「夫が過去喫煙者」「夫が現在喫煙者」の3つのグループに分け比較した”

 本人が喫煙者だとやはりもっと。

“ これまでのJPHC研究の成果では、非喫煙者と比較した、現在喫煙している女性の虚血性心疾患の発症リスクは3倍に、脳卒中は1.9倍に上昇することも示されている”

“ 過去の研究でも、喫煙習慣がない女性でも、受動喫煙の影響を受けることが報告されている”

“ 欧米や北欧の先行研究でも、受動喫煙にさらされているタバコを吸わない女性の虚血性心疾患の発症リスクが60%~90%高いことが報告……同じことが、日本人にもあてはまることが示された”

[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 日本の受動喫煙対策は「前世紀並み」夫のタバコで妻がガンに・職場でも毎年3600人以上が死亡 ’20年6月

 妻が妊娠しても夫は……! ’22年6月

 夫婦の一方が喫煙者となる場合の対処は?(住宅での喫煙配慮?) 芸能人の例も ’19年8月

 離婚時に「慰謝料」請求できますよ!~家庭内の受動喫煙被害 ’18年9月

STOP受動喫煙 新聞』 季刊・年1200円
 さらなる情報が読める! 各種サービスがある、当機構への入会=『STOP受動喫煙 新聞』のご購読=をおすすめします。

 ☆画像はクリックで「紙面案内・入会特典」ページが開きます。

コメントを残す

* が付いている欄は必須項目です。
アドレスは公開しませんが、内容確認の場合がありますのでご記入ください。
(名前は記入されたまま公開します。過去のコメント集「被害者のコエ」参照)
公開は内容確認後となります。若干の要約・修正や、公開しないこともあります。
※公開向けではない個人的な相談や意見は「お問い合わせフォーム」へお願いします。
※受動喫煙と関係ないこと、喫煙の非難などは書かないでください。

当機構からの回答や連絡は、必ずあるわけではありません。
投稿の方への、一般の方からの助言・ご意見・励ましの言葉も歓迎しています。
(その方のコメント末尾「返信」をクリックして投稿してください)

※公開したコメントの削除は基本できません。
 (より良くするための修正は検討します)
 コメント文の転載等その後の使用権は、当機構が有します。
 無断転載を禁じます。

*