パチンコ店の席で吸わせている加熱式タバコ、受動喫煙が危険! 発ガン性は紙巻タバコより強いという最新研究
パチンコの情報サイトで、加熱式タバコを席で吸わせている店について、最近の研究から、有害性を指摘しています。
パチンコする人のためのサイトなのに、店の擁護や宣伝ではなく、ちゃんと有害性をあげているのは立派です。(ファンのためを考えれば当然か)
パチンコ店でも導入が増えている加熱式たばこプレイエリア、受動喫煙には注意が必要【凡人S氏の徒然日記】
=『パチンコ・パチスロ情報島』2023年8月28日=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“有害性が低いとされている加熱式たばこだが、最近の研究によると受動喫煙では有害性が高くなる危険性があるという……受動喫煙を受けた人の総ニコチン代謝物は、紙巻きたばこ、加熱式たばこ、紙・加熱式併用でそれほど大きな違いがなく、加熱式たばこでも受動喫煙を受ける人に対し、ニコチンの曝露量が減ることがないらしい”
“発がん性物質では、逆に紙巻きたばこの受動喫煙者が1.12……加熱式たばこの受動喫煙者が4.07、併用の受動喫煙者が1.26となり、加熱式たばこによる受動喫煙のほうが発がん性物質の曝露量が約4倍も多いという”
“加熱式たばこプレイエリアが増えているパチンコ店においても注意が必要だ。加熱式たばこだからと安心はできず、受動喫煙対策が必須なのかも”
研究解説 ~ 深刻な家族の受動喫煙
引用されている研究について、おなじみタバコ問題を追及するライターが詳しく解説しています。
加熱式タバコの「受動喫煙」のほうが紙巻きタバコより「有害物質」が増えるのはなぜか
=石田雅彦 ライター、編集者 8/25(金) 12:01=
“ 最近のある研究によれば、加熱式タバコによる受動喫煙のほうが有害性が高くなる危険性があるという。有害性が低いと喧伝されている加熱式タバコなのに、なぜそうなるのか”
“タバコ会社の戦略はこうだ。健康意識が高まりタバコの有害性に対する正しい知識が広まった先進諸国では有害性の低減を強調した製品を広め……高額なデバイスを買えず、まだ健康意識が高くない途上国などでは紙巻きタバコの市場を広げ、喫煙者を増やしていく”
“各タバコ会社は、発売当初から加熱式タバコの有害性の低減という「ステルス化」に躍起になってきた。しかし、有害性が低くなっているというタバコ会社の広告宣伝が、逆にステルス的に周囲の人間へ悪影響を及ぼしている”
“他者へ及ぼす悪影響と言えば、まず思い当たるのが受動喫煙だ。タバコ会社は、加熱式タバコの有害性の低減を喧伝しているが、それなら加熱式タバコによる受動喫煙の害も少なくなるはずだ。だが、実際はそうなっていない危険性がある”
“韓国でも加熱式タバコが広まっているが……喫煙が禁止されている場所で加熱式タバコを吸ったことのある喫煙者は79.2%と8割近い割合に……加熱式タバコのみを吸う喫煙者より、紙巻きタバコや電子タバコと併用する喫煙者のほうがその割合が高かった”
有害成分は。
“紙巻きタバコ1本の副流煙には約300μgのベンゼンが含まれ……1本吸っただけでその空間の1立法メートルが環境省が定める基準値の100倍に汚染される。タバコ会社がいうように、加熱式タバコの有害性が仮に1/10(90%減)になっていたとしても、ベンゼンの安全な数値を下回ることは全くできないことになる”
“ 加熱式タバコの受動喫煙の健康影響を調べた研究では、より危惧されることがわかっている……紙巻きタバコ喫煙者……加熱式タバコ喫煙者……併用の喫煙者……どれくらいの有害物質にさらされるのか、またそれぞれの受動喫煙者……も同様の数値を調べた研究……喫煙では総ニコチン代謝物(コチニンなど)は併用喫煙者で最も多く、紙巻きタバコと加熱式タバコで大きな違いはないと考えられた”
“受動喫煙を受けた人の総ニコチン代謝物は、紙巻きタバコ、加熱式タバコ、併用でそれほど大きな違いがなく、加熱式タバコでも受動喫煙を受ける人に対し、ニコチンの曝露量が減ることがないと考えられる”
“発がん性物質では逆に紙巻きタバコの受動喫煙者が1.12、加熱式タバコの受動喫煙者が4.07、併用の受動喫煙者が1.26となり、加熱式タバコによる受動喫煙のほうが発がん性物質の曝露量が約4倍も多い……ようするに、加熱式タバコに換えたからといって、受動喫煙によるニコチンの曝露量はそれほど変わらない。しかも、発がん性物質は、むしろ加熱式タバコによる受動喫煙のほうが多くなるわけだ”
“研究グループの一人、稲葉洋平氏(国立保健医療科学院)に話を聞いた。
……
稲葉「……加熱式タバコの中央値が高い理由は、可能性として家族の近くで加熱式タバコを喫煙している方が多いため……参加者数がさらに増えた結果では、紙巻きタバコ、加熱式タバコ、併用者の受動喫煙者のタバコ特異的ニトロソアミン代謝物量には差が認められておりません。視点を変えると加熱式タバコによっても受動喫煙で発がん性物質の曝露は継続されていることになります」”“稲葉「タバコ特異的ニトロソアミン量に差が出なくなったことについては、理由がある訳ではないと思います。アンケート結果をみても加熱式タバコの喫煙者はご家族の近くで喫煙する行動が多く……家族も加熱式タバコであれば健康被害は低いと考えられたためと予想しております。一方で紙巻きタバコ喫煙者はこれまでの喫煙行動が変わらず、家族の近くでは吸わない方が多いということです」”
“ 加熱式タバコは、独特の妙な臭いはあるが、確かに紙巻きタバコより煙も匂いも少ない……気付かないうちに本来ならタバコを吸うことができない場所へ入り込んでくることになる”
“有害性が低いと思い込んだ喫煙者が、紙巻きタバコなら近づかないような距離や吸わないような環境で喫煙し、その結果、大事な家族や他者を有害物質に曝露させてしまうという事例が起きていることになる”
“タバコ会社の言うことにごまかされず、喫煙者も非喫煙者もタバコ製品はどれも有害だという認識を共有しておきたい”
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