小学生の体内からニコチン! 家庭内・児童虐待の受動喫煙:続報
先日紹介、千葉市で検査の結果、家庭内での受動喫煙がある多くの小学生の体からニコチン(が体内で変化して生じる物質「コチニン」=ニコチンを接種したことの証明になる)が検出された、というニュース、その後、大手紙の報道がありましたので、続報します。
前回→喫煙家庭の小学生の体からニコチン(代謝物質「コチニン」) が検出! =千葉市調査= 児童虐待である家庭内受動喫煙の撲滅を ’20年11月11日
子どもの尿から基準値超える物質、9割が同居人に喫煙者
=『朝日新聞DIGITAL』2020年11月19日 11時21分=
“基準値を上回った児童の94%に喫煙する同居者がいることがわかった”
“ 調査は昨年10~12月……同意が得られた児童757人の尿検査では、ニコチンが体内で分解されてできる「コチニン」の量を測定……77人の尿中コチニン値が、市が「受動喫煙の注意喚起が必要」と設定した基準値(1ミリリットルあたり5ナノグラム)を上回り、うち72人に同居家族に喫煙者がいた”
“ 各家庭には……危険性を訴えるチラシを配布した。児童にも、受動喫煙の危険性や、受動喫煙を避ける工夫を学ぶ時間を設けた”
“ 市は今年10月、同じ児童の保護者を対象に、家庭内での喫煙状況を調査。検査から1年経ち、状況が改善したか調べる”
“2018年度……アンケートによると、若葉区の保護者の喫煙率(父親36・5%、母親4・4%)が「最も高い」(市健康推進課)。花見川区は(父親31%、母親3・3%)と続く。市は今年度、若葉区に加えて花見川区でも調査を実施する”
“担当者は「外見からは、受動喫煙の程度は分かりにくい。家族が調査結果を受け止め、行動を変えてくれることを期待したい」”
“ 市は今年4月……「市受動喫煙の防止に関する条例」を施行。妊婦や15歳以下の子どもと同居する喫煙者に対しては、禁煙外来での治療費を一部助成している”
“受動喫煙対策が専門の大和浩・産業医科大教授の話
子どもに有害物質を吸わせていることに気付かない親もいる。私の調査では、ベランダや換気扇の下でたばこを吸っても、部屋に副流煙が流れ込むことが分かっているが、喫煙直後の呼気や、たばこ臭にも有害物質は含まれ、ぜんそくや肺炎の発症につながる可能性もある。自分の行動に問題があると気付くためにも、状況の見える化は有効だ”
ところで、前回報道から気になっていたのですが、検査は「同意が得られた」家庭だけ、ということですが、検査を拒否した約25%の家庭は、なぜなのでしょうか。
検査の強制・強要はしてはいけないものですが=現在世の中では、無駄、生活や人権にもかかわる検査も広まっていますが=、健康状況がわかるこのような検査は、積極的に奨め、受けるほうがよいと思えます。
検査しなかった家庭の喫煙・受動喫煙状況はどうだったのでしょうか。全家庭が検査をしたら、受動喫煙の%は、変わっていたでしょうか。
画像は千葉の団体「スモークフリーキッズ」のフェイスブックより。
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