紙巻タバコを加熱式タバコのように吸える器具…? 受動喫煙は? / 加熱式タバコのほうが卒煙できない!?
とうとうこんなものが……。
紙巻タバコを、安易に吸えるようにしたモノのようです。 ※宣伝にならないよう、本記事はあえて下書き後、公開を延ばしていました。
紙巻きタバコを加熱式タバコに変える「HIMASU」 キャンペーンで売り上げ5割増
=『ITmediaビジネスONLiNE』2022年02月28日 18時56分=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“ 加熱式タバコの端末などを扱うHIMASUが、2021年に発売した普通の紙巻きタバコをスティックとして加熱する「HIMASU」……2月の売り上げは前月比で48%増加”
“専用スティックを使う加熱式タバコ機器と異なり、普通の紙巻きタバコを直接加熱する。そのため感覚的にタバコの香りに近い使用感を得られるようにした”
“ 1本のタバコを3~4回加熱できるため消費は削減され、喫煙のコストは従来の30%程度に抑えられるという”
紙巻タバコは加熱式タバコよりはるかに受動喫煙が激しいモノですが、この機器ではどうなのでしょう? 加熱式タバコと同等になる? その中間? それとも紙巻と同じ?
情報ありましたらお知らせください。
加熱式タバコは低温なので危険
当機構の会員(『STOP受動喫煙 新聞』読者)で、禁煙外来も行なっている医師の方から、
「加熱式タバコの喫煙者の卒煙は、ほとんど失敗している」との、情報が寄せられたことがあります。
そこで禁煙運動仲間たちに、なにかその理由や同じような情報はありますか、と求めたところ、同じく禁煙外来の医師の方から、
「加熱式タバコは、紙巻タバコより燃焼温度が低いため、紙巻なら完全燃焼で消滅または減少する、依存性をもたらす成分が、多く残るため」
との、衝撃的な見解が寄せられました。
なるほど、紙巻タバコでは、副流煙(先端から立ち上る煙)と主流煙(喫煙者本人がフィルターから吸う煙)とでは、有害性は、他者も吸わされる副流煙のほうがはるかに多い、というデータをよく見ますが、その理由は、副流煙は吸い込んでいないときに出る煙なので、吸うことで先端から酸素が入って高温燃焼になった主流煙と違い、副流煙は不完全燃焼のため、高熱による有害成分の消失が少ない、多く残る、ということです。
加熱式タバコは低温なので、それと同様のことがいえる、ということのようです。
よく言う、“加熱式タバコは「ハームリダクション」(マシなものにする)となる”というのは、嘘っぱちなのですね。
ということは? この紙巻タバコを、加熱式の器具で使用するということは? 低温という問題もあるのではないでしょうか……?
加熱式では「物足りない」
紙巻タバコを「低温加熱」
と、ここまで、下書きしていましたら、2週後に詳しい報道が出てきました。
“第4のタバコ”HIMASUが救世主に…紙タバコを加熱式に変換、非喫煙者との共存も可能に?
=『ORICON NEWS(オリコンニュース)』2022-03-14=
“とくに嫌われるのが紙タバコで、加熱式タバコへの移行を余儀なくされる喫煙者も多い。だが加熱式では「物足りない」との声もあり”
“通常の紙タバコにグリセリンを注入し、デバイスにセットして低温で加熱。そこから発生する水蒸気を楽しむ、という仕組み”
“紙タバコで有害なのは、タバコそのものというよりも、高温で燃焼させることで生成される物質を長期間にわたって摂取することだと言われている。これが受動喫煙の危険につながっているわけで……燃焼させずに加熱することにより煙を出さずに吸えるため、におい、ヤニ、有害物質の発生を抑える”
使用者の感想が続きます。
“紙タバコ好きではあるが、髪の毛や服につくにおい、部屋につくヤニも気になっていた。「紙タバコに比べて、明らかににおいが少ない……」”
前述のように、低温のほうが有害成分が残る、というデータは以前からあるのですが、「有害物質の発生を抑える」とは、どういう意味でしょうか。
この記事ではかなり売れているとありますが、今後どうなるか、問題点を注視していきたいと思います。
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