「受動喫煙対策の先進県」 対策委が県に「住宅受動喫煙」防止の啓発を要望 ~ 兵庫県

 大和浩教授のメルマガ配信で、以下の報道を知りました。

 兵庫県の受動喫煙対策の委員会が、県に対して、在宅での喫煙増加・受動喫煙を防ぐよう、啓発の強化を要請したということのようです。

 コロナ禍の在宅勤務、喫煙に注意 換気扇の下、ベランダ…「意図しない受動喫煙」防止を 兵庫県対策委
  =『神戸新聞NEXT』2022/3/24 17:12=

  以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“受動喫煙防止対策検討委員会……は24日、……対策案を盛り込んだ報告書を……副知事に提出……在宅勤務中の受動喫煙を防ぐよう、県民への啓発強化を促した”

“ 兵庫県受動喫煙防止条例は12年、全国で2番目に制定。19年には子どもや妊婦が同乗するマイカーの車内の禁煙を義務付けるよう改正された。21年度は必要な取り組みを見直す年で、検討委が開催”

“普及したテレワークを踏まえ、台所の換気扇の下や集合住宅のベランダなどで喫煙する事例が多いことに言及。「意図しない受動喫煙」が生じないような啓発を求めた”

“県庁の敷地内全面禁煙や県職員の勤務時間中の禁煙なども提言。受動喫煙対策の「先進県」としての取り組みを促した。片山副知事は「できる取り組みから対応を検討したい」と話した”

 ここでは、行政が近年つかうようになった「望まない意受動喫煙」という変な、問題ある語句にかわって、「意図しない受動喫煙」という新語が出てきましたね。
 意図するとは故意、わざと、という意味ですが、故意に発生させる受動喫煙があるのでしょうか。

 もうひとつ報道。こちらにはその表現は出ていませんね。

 コロナ禍での受動喫煙防止に啓発強化を 県の委員会が報告書
  =『NHK NEWS WEB(兵庫 NEWS WEB)』03月24日 17時59分= (NHK動画は早く非公開となるかもしれませんのでお早めにご確認を)

“テレワークが広がる中、兵庫県の有識者の委員会は、受動喫煙を防ぐためベランダや庭先などで喫煙する際にも周囲に十分配慮するよう、県に対して啓発の強化などを求める報告書をまとめました”

“3年前に改正された県の条例に基づき、医師や大学教授など有識者でつくる県の受動喫煙防止対策検討委員会がまとめたもの”

“在宅勤務する人が増えるなか、ベランダや庭先での喫煙で近隣の住民が受動喫煙をする可能性が高まるとして、喫煙する場合は周囲に人がいないか十分配慮することなど、県民に対する啓発を強化するよう県に求めています”

“藤原委員長は「受動喫煙で年間、全国でおよそ1万5000人が亡くなっている。コロナ禍での受動喫煙対策が必要だ」
……
片山副知事は「県民の皆さんの健康が一番大事なので、県としても率先して取り組み、できることから対応する」”

 「ベランダや庭先などで喫煙する際にも」「周囲に十分配慮」というのは、あいまいで、喫煙者には正しく伝わらないかもしれません。近隣に住民も通行もない一戸建てならいいでしょうが、集合住宅のベランダや玄関先などで喫煙したら、上下左右の「周囲」が、空き家または受動喫煙に鈍感な喫煙者宅でなければ、受動喫煙の被害があるでしょう。

 「常に周囲に厳格に配慮し」、「ベランダ・庭先などでも、その敷地外を含んだ周辺に人がいる可能性があるなら喫煙しない」「室内喫煙も、屋外の周囲に人がいるなら窓も換気扇も閉めること」とすべきでしょう。

 

 
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 日本で二番目に制定した兵庫県「受動喫煙防止条例」、見直しへ ~ 喫煙所は閉鎖するのか、しないのか? ’21年11月

 ベランダ喫煙「“緊急事態”宣言中の地獄」・・・解決法は? ’21年5月

 ベランダ喫煙が“在宅”で増えている!? 被害の実際を大和教授が測定 ’21年7月

 住宅での受動喫煙に“配慮をお願いするチラシ” ~ 大阪府吹田市 ’21年11月

 ベランダ喫煙を法的に禁止させるには ’21年1月

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