ベランダ喫煙「“緊急事態”宣言中の地獄」・・・解決法は?

 また、悲惨な住宅被害の例がネット記事にありました。
 司法書士が執筆しています。

 お隣がベランダでタバコ…36歳女性「緊急事態宣言中の地獄」
  =『幻冬舎GOLD ONLINE(ゴールドオンライン)』2021.4.29=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

近隣住民と「タバコ」でトラブル…解決方法は?

・タバコの匂いが耐えられない

緊急事態宣言中のトラブルは、騒音だけではありません。多く寄せられた中には、タバコの煙もありました……今までは仕事で家にいる時間が短かったために、それほど問題にはなっていなかった室内でのタバコの問題が、一日中家にいることでクローズアップされてしまったのです”

換気で窓を開けていることも、クレームを助長させる要因となりました”

“いわゆるホタル族。
家族に迷惑がかからないようにベランダでタバコを吸うことで、近隣住民から「匂いが洗濯物についてしまう」「部屋の中にタバコの匂いが入ってくる」「臭い」といったクレームが相次いだのです。
それではと換気扇の下で吸っても、その煙は外に出され、最終的には近隣の開けている窓から室内に入ってしまいます。結局クレームが収まることはありませんでした”

“管理会社……「仕方ないから駐車場の近くに灰皿というか、缶を置いたんですよ。そしたらこれがまた文句の対象になってしまって。エントランス近くで小さなお子さんが遊んだりしているのですが、外でもタバコの煙が臭いと言われてしまって……」”

“野外に置いた灰皿にしている缶等を、誰が掃除するのかという問題が……「……灰皿をそのままにしていたら、また匂うだの、臭いだの、文句を言われるんですよ。でも定期清掃ごときじゃ、間に合いません。撤去したら、それこそまたクレームの嵐です。もう、本当に勘弁して欲しいですよ。これを機会に禁煙してください!と言いたいくらいです」”

 では、解決法は? 執筆者の考察が続きます。

“敷地内の、駐車場やエントランスに喫煙スペースを確保できる広さがあればいいのですが、そうではない場合、敷地内での簡易喫煙所の設置は難しくなります。

選択肢は①室内で窓を閉め切って吸う、②バルコニーで吸って、近隣からのクレームを受ける、③物件から離れた場所まで行って吸う、④禁煙する、と限られてしまいます”

“今は退去時の原状回復義務も厳しく、タバコのヤニ汚れはクロスの張替え費用を請求されてしまいます。そのため賃借人側からすると、①の選択肢では退去時の費用負担がかなりのものになってしまいます。

そうすると②の近隣からのクレームを覚悟で自宅のバルコニーで吸うか、③の近くの野外等で吸うかに絞られてきます。そうなるとタバコを吸う度に外へ出ることは大変なので、結局大半の喫煙者がバルコニーで吸ってしまい、近隣トラブルに発展してきました”

 そして、被害者の声をあげています。

“「吸わない者からすると、タバコの匂いほど嫌なものはありません。緊急事態宣言以降、外に洗濯物を干すことを止めました。未だにタバコを吸う人がいるだなんて、信じられません」
口調厳しく苛立ちを隠せない田丸理絵さん(36歳)は、タバコのトラブルが元で引っ越しを考え出しました。小学校低学年と幼稚園のお子さんがいるため、ほぼ毎日洗濯機を回します。全ての洗濯物を浴室乾燥機で乾かすとなると、光熱費が数千円アップしてしまう……
「本当にこの光熱費を、タバコを吸われる方に費用負担していただきたいくらいです。でも管理会社にいくら言っても、状況は変わらないので引っ越しを検討し始めました。こんな時に引っ越し代金って、請求できるのでしょうか」”

“「すぐに引っ越しもできないし、かと言ってお隣とはタバコのクレームから顔を合わせにくいですし。お隣とは親しい訳ではありませんが、顔を合わせたら挨拶はしていました。でも今は互いに険悪になってしまって。主人は仕方がないんじゃないかって言うんですが、私はタバコの煙に耐えられません」
理絵さんはご両親もタバコを吸わなかったので、結婚相手も喫煙者ではない人を選びました。まさかタバコのストレスをコロナ騒動で味わうとは思ってもいなかったのです”

“「お隣が引っ越ししてくれたらいいのにと思います。タバコを吸われるなら、郊外の戸建とか。どうして被害者の私たちが、引っ越しを考えないといけないのでしょうか。嗜好品だって言うなら、人様に迷惑がかからないようにして欲しいですよ。そう思いませんか?」”

“安部さんは、頭を抱えます。
「入居者同士のトラブルは、当人同士で解決してもらうようにしているのですが、特にコロナ以降はそうは言っていられなくて。そんなこと言ったら、こっちが延々と責められるんですよ。そして最後には、じゃあ引っ越しするから費用出せって言われて。それこそ家主が出してくれるはずもないじゃないですか。だからただひたすらクレームを聞いて対応している感じです」”

 この、執筆者による「選択肢」、即解決に至るには①と③しかありません(④“卒煙する”は喫煙者本人が自覚して行うなら良いことですが、卒煙達成には時間がかかりますし、被害者側がそれを迫ると逆効果の場合もあります)。
 自分が部屋を汚したくないまたは自分の家族を思って、とは、異常なほどの喫煙者の非常識さ・身勝手さですので論外です。

 被害を訴える女性の声、“嗜好品なら、人に迷惑がかからないようにすべき” “隣が引越せばいい” “未だにタバコを吸う人がいるなんて” は、全て正論です。喫煙者がよく言う“吸う自由”だの“権利”など無関係、受動喫煙を発生させてよい自由や権利などありえません。

 被害に遭っているかたは、被害だと堂々と主張して、闘いましょう。

      

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