ドラマの喫煙シーンに「出演者・スタッフの健康に配慮」との字幕
テレビドラマでの喫煙シーンは、近年かなり減ったとはいえ、まだときどきあります。
当機構が2019年に、NHKのドラマでやたらと喫煙場面があることで、現場での受動喫煙があるのではということ、改正健康増進法がもうすぐ施行という時期にそんな場面を連発するマインドコントロール的・プロパガンダ的なことなどを問題視し、局に抗議・要望を送ったことは、当時いくつかのマスコミで取り上げられました。(→末尾に主な記事リンクを記載。)
今年の民放ドラマでは、現場の受動喫煙に「配慮」している旨の字幕が流れているそうです。
進歩したといえるのでしょうか。
「ふてほど」初回「喫煙シーンは健康に配慮…」「河川敷撮影は…」ラストも“お断りテロップ”ネット話題
=『Sponichi Annex(スポニチアネックス)』2024年1月29日 06:00=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“冒頭、放送スタートと同時に、劇中の不適切と感じられる表現に対し、予め注意喚起の“お断りテロップ”を表示。SNS上で話題を呼んだ”
“主人公は1986年(昭和61年)から2024年(令和6年)にタイムスリップしてしまう……小川市郎”
“ 「この作品には、不適切な台詞や喫煙シーンが含まれていますが、時代による言語表現や文化・風俗の変遷を描く本ドラマの特性に鑑み、1986年当時の表現をあえて使用して放送します」”
“ 第1話は……1986年――……市郎はいつものようにタバコを吸いながらバスで帰宅中、ウトウトしてしまう…。目が覚めると、市郎の目に飛び込んできたのは、見たこともない異様な格好の人々と何となく変わっている景色だった”
“ 開始20分にも、同じ字幕が流れた。2度の“注意テロップ”は異例とも言える”
“ エンドクレジットの後、次回予告。さらに「このドラマはフィクションです。喫煙シーンは、出演者・スタッフの健康に配慮しながら撮影しています。河川敷での撮影は、管理者の確認を得て行っています」とテロップが表示”
“ インターネット上には「こんな細かいテロップを最後にも入れるあたり、令和って大変だな」「喫煙シーンは出演者の健康に配慮して…のテロップでさえ、何かおかしみ」……「最後の断り書きも、令和のコンプライアンス意識に対する皮肉にすら思えるな」「注意テロップが最初だけじゃなく、途中にも出てくるドラマある?w念押しが凄いw」などの声が”
「吸いながらバス」に? 1986年でも路線バスや電車内は禁煙でしたが、貸し切りとか特殊なバスなんでしょうか。
しかし「健康に配慮」って、いったいどんな配慮なんでしょうか。別撮りとか、まったく受動喫煙がないようにできているのでしょうか。
ところで、機構が抗議した番組と、脚本家と、主演俳優も一緒です。脚本家は当時のこともやはり意識したのでしょうかね。
【追記】2話目も出たそうです。
「ふてほど」お断りテロップ再び!ネット話題「もはや芸」“不適切”表現に「昭和における…」番組Pの狙い
=同 2024年2月2日 22:07=
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
NHK『いだてん』の過剰な喫煙シーン・受動喫煙発生に「受動喫煙撲滅機構」が申し入れを送りました ’19年2月
NHKのコカイン騒動と受動喫煙シーンの対応について ’19年3月
NHKの問題=「受動喫煙」と“香害”(柔軟剤)の助長=に対し、『週刊金曜日』に投書が掲載されました ’19年5月
“NHK受動喫煙問題” 松沢成文理事を通して、国会委員会で審議中です ’20年1月
論説:法・条例による禁煙化で「大きな前進」/テレビ喫煙シーンの断固追放を ’19年8月
1970年代は受動喫煙だらけ ~ 当時を描くドラマのタバコ描写は? ’22年6月
共演者・スタッフに熱く禁煙を説く女優 = 田中みな実さん = 現場の受動喫煙・タバコ問題の撲滅へ ’21年7月
クドカンは喫煙とかキョンキョンとか好きだな。