法律違反の“ウラ喫煙所”を市長らが設置し自分らだけ利用 岐阜県各務原市

 また公僕の法律違反(それにまた岐阜?)ですが、今度は市長以下、一部の人間でひそかにやっていたようで悪質です。

 「原則禁煙」と書いていますが、間違っています。法律上(改正健康増進法=2019年7月施行)、「原則禁煙」は庁舎の屋外・敷地内のことです。庁舎内は「原則」ではなく「完全禁煙」でなければなりません。(「2020年に施行」とも書かれていますが、それは飲食店などを対象にした全面施行の時期、役所・病院・学校に関しては’19年7月の一部施行からです)

 市長や議員だけに“専用キー”…原則禁煙の市役所新庁舎に『ウラ喫煙所』発覚し灰皿撤去 市長「反省している」
  =『東海テレビ』2024/02/22 21:00=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“ 2022年に完成した、7階建ての各務原市役所の新庁舎……専用のカードキーで入る屋上の一角に、市長や議員だけが使う“ウラ喫煙所”があった”

“浅野健司市長:
「(自分の)喫煙につきましては、やめるのかということも視野に入れて考えていきたいと思います。本来ルールを守るべき市役所が今回、喫煙所という表示を怠っていたということで、すごく反省しております」”

“カードキーを持っているのは、市長・課長以上の幹部と市議に限られ、愛煙家の浅野市長もたびたび利用していた”

“今回のウラ喫煙所は、例外的に喫煙所と認められるための標識もなく、市は21日、灰皿を撤去”

“市長は、ウラ喫煙所を廃止する方向検討すると”

  

 地元紙も(こちらはちゃんと「2019年」と)
 駐輪場に喫煙所があるのに違反していたのですね。
 管財課の回答が変です。

 市役所で市長ら日常的に喫煙、灰皿も設置 「特定場所」措置講じてない屋外スペース、岐阜・各務原市
  =『岐阜新聞WEB』2024年2月22日 07:28=

“市長や市幹部、市議らが、喫煙できるために必要な措置が十分に講じられていない屋外スペースで日常的に喫煙していた”

“ 改正健康増進法は、2019年から行政機関や学校、病院などの敷地内を原則禁煙……屋外で受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場合は「特定屋外喫煙場所」として喫煙でき、各務原市も市役所東側の駐輪場近くに喫煙所を設け、一般職員が利用している”

“幹部らが喫煙していたのは、議場などがある6階の屋外スペース。「喫煙をすることができる場所である旨を記載した標識」が掲示されておらず、特定屋外喫煙場所の要件を満たしていなかった。このエリアに入るには課長級以上の職員証が必要で、一般の来館者は立ち入ることができない”

“管財課の担当者は「一部の人しか入れないため、受動喫煙の観点から法的に大きな問題はなかったと考えている」と説明。一時的に利用をやめて運用の可否を判断するとしている”

“市長は岐阜新聞の取材に喫煙の事実を認め、「灰皿は撤去して喫煙しないようにする」”

 市幹部や市議だけ入れる屋外スペースで喫煙 各務原市長「特権的の認識なかった」
  =『中日新聞』2024年2月22日 05時05分=

“岐阜県各務原市の市庁舎で、市幹部など特定の人しか入れないセキュリティーエリアにある屋外の踊り場が、喫煙所として使われていた……議場のある6階にあり、浅野健司市長も利用していた”

“市長は喫煙所の標識がなかった点を不備として認めた上で、「特権的なものだという認識はなかった」と説明”

“ 喫煙所は、市長を含めた課長級以上の職員や市議らセキュリティーカードを持つ人だけが入れるスペース。屋上へ続く階段の下に灰皿を置き、市長や課長市議数人が利用していた。本紙などの指摘を受け、市は21日、灰皿を撤去”

 屋上だから屋外という意識で、表示がなかったことの問題だと、問題の本質を矮小化しています。「廃止する方向で検討」というのも変です。

 特権的に、法律違反をしていたわけですから、ウラ喫煙所も裏金(ウラガネ)と同質です。

【追記】その後、詳しい報道がありました。同所はカギしめたそうです。

 各務原市の幹部らが定められた喫煙場所以外で日常的喫煙
  =『NHK NEWS WEB(岐阜NEWS WEB)』02月26日 19時22分=

“各務原市役所で、市長を含む市の幹部や一部の市議会議員が定められた喫煙場所以外で日常的にたばこを吸っていたことがわかり、市は外部からの指摘を受けて灰皿などを撤去”

“行政機関や学校などは、2018年に成立した改正健康増進法に基づき屋内が完全に禁煙”

“ただ、施設の利用者が通常立ち入らず、標識を掲示するなどの条件を満たした場合は、「特定屋外喫煙場所」を設けることが認められていて、各務原市役所でも駐輪場の近くに設置”

“ところが……この場所とは別の庁舎の高層棟にある6階の屋外スペースに、灰皿が置かれ、市長を含む市の幹部や数人の市議会議員が日常的にたばこを吸っていたことが2月、外部からの指摘でわかった”

“6階には議員の控え室などがあり、このスペースには課長級以上の職員や議員などセキュリティーカードを持っている人しか入れないということで、特定屋外喫煙場所としての標識は掲示されていませんでした”

“高層棟は3年前に完成……灰皿を誰がいつ置いたかはわからないということですが、市は撤去するとともに施錠して喫煙できないようにしました”

“浅野健司市長は「特別に設けられた場所として喫煙できると認識していたが、認識が甘く、要件の一つである表示の義務を怠っていた」”

 
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
 役場敷地内に「闇喫煙所」! 奈良県王寺町 ’19年12月

 市役所の違法な喫煙所が発覚! =宮城県= ・・・ 他にもあるのでは? ’21年3月

 法律を堂々と破る市役所=JT寄贈で喫煙所を設置し直した滋賀県草津市 ’21年5月

 またもや役所の職員が「法に反し」「庁舎内で」「常習」喫煙 ~ 福井 ’23年1月

 違反喫煙の公務員を大量処分! 市長も減給 = 秋田県 ’23年3月

 煙ダダ漏れの喫煙所が「不適合」との保健所指導で閉鎖~奈良県生駒市 ’22年5月

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