屋外喫煙所からの受動喫煙「ひどい有害物質」 東京2医師会が実測調査(’23年11月)

 “路上喫煙防止のため”との名目で、自治体などが街に作っている喫煙所は、結局、そこからの受動喫煙が発生して周辺を通行する誰にとっても(喫煙者にとっても)迷惑でしかなく、路上喫煙の防止にもまるで役に立っていないことは、みなさん実感されていることと思います。

 あらゆるタバコ問題を追及するジャーナリストの石田さんが、’24年1月に、東京の医師会2つが喫煙所からの受動喫煙を調査した結果から論説していました(すみません、この記事いままで見落としていました)

 ひどい有害物質「東京の受動喫煙」の実態とは:世田谷区の二つの医師会が「屋外喫煙所」周辺で現地調査
  =石田雅彦 科学ジャーナリスト 2024/1/12(金) 9:52=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“喫煙所などから漏れ出てくるタバコ煙はかなり遠方まで届き、被害を拡大している。その実態について都内の医師会が現地で調査をした”

“世田谷区内の指定喫煙場所から漏れ出てくるタバコ煙による受動喫煙が生じ、指定喫煙場所付近を通行する区民などから世田谷区に苦情が寄せられ……2医師会(世田谷区医師会および玉川医師会)のタバコ対策委員会は合同で、自由が丘駅南口……指定喫煙場所と三軒茶屋……指定喫煙場所の2カ所において受動喫煙の被害の実態調査……医師2名が2カ所において主にPM2.5の濃度を計測……喫煙場所の外壁面、5メートル地点、10メートル地点、25(20)メートル地点、100メートル地点(比較するための基準とした地点)。各地点の地表から1メートルの高さで10分間、複数回計測した”

“ 大気汚染でも知られるPM2.5は、大きさが2.5マイクロメートル以下の微小な粒子状物質で、肺の奥まで入り込みやすく、呼吸器疾患や循環器疾患を引き起こす。PM2.5はタバコ煙にも含まれ、受動喫煙の害を判断する基準にもなっている……1立方メートルあたり(以下同)50マイクログラム程度を越えると健康への害が明らかに生じるとされ、タバコ煙は例えば喫煙可能なパチンコ店内で約200マイクログラムを超えるような値になる”

“結果、自由が丘駅南口……の指定喫煙場所の場合、距離が近づくほどPM2.5の値が上がり、ほぼ環境基準の35マイクログラムを超え、300マイクログラムまで上昇……三軒茶屋……の指定喫煙場所では、同様に距離が近づくほどPM2.5の値が上がり、距離が離れていても歩きタバコの歩行者が通過するごとに数値が跳ね上がることがわかった”

“自由が丘駅南口……の指定喫煙場所の場合、タバコ煙が抜けにくい線路の高架下であること、人通りの多い緑道であること、緑道のベンチで喫煙しやすいこと、指定喫煙場所であることがわかりにくいことなどから、周辺を通行する非喫煙者が受動喫煙の害を受けやすい状況にある”

“三軒茶屋……の場合、主要道路(世田谷通り)に面し……区が定めた指針(指定喫煙場所は主要道線から離れていること)に反している……さらに指定喫煙場所のフェンスは3面(4面が指針)だけで、入り口のクランク(タバコ煙の流出を防ぐ)がなく、地階からの吹き抜けのため、タバコ煙が周辺の歩行者などに影響している”

“ 厚生労働省の指定喫煙場所の考え方では、人通りの多い方向に対し、タバコ煙が容易に漏れ出ないようにするとし、壁と天井で囲まれ、屋外への排気設備もタバコ煙を処理できるコンテナ型かパーティション型でも壁は2メートルから3メートル程度の高さがあり、出入り口には方向転換のためのクランク(2回以上が望ましい)があること、四方の壁の下部に10センチから20センチ程度の給気用の隙間があることとしている”

“ さらに、世田谷区たばこルールでは、屋根のないパーティション型では、道路を通行する者や公園を利用する者の主要道線から離れた場所であること、パネルフェンスなどで区切られ、タバコ煙が周辺に流れ出ないように配慮されていること(周囲に影響がないと認められる場合を除く)としている

“2カ所の指定喫煙場所では離れた場所でも基準以上の濃度のPM2.5が計測され、厚生労働省の通知にも世田谷区たばこルールにも抵触していると指摘”

“ そして、指定喫煙場所の環境確保と再整備、十分な受動喫煙防止環境ができない場合は機械換気などが可能な屋内設備の用意とそれでも不可能な場合は指定喫煙場所の移転を要望し、世田谷区への要望書を提出するため、今回の実態調査資料を2023年12月8日に世田谷区医療政策研究会で報告した”

 喫煙所は本来いらないものですが、作るなら利用者以外が全く来ない場所にすることです。(医師会の結論・要望は優先順位が逆です)
 しかし建設費・改修費を全額出資するJTにとっては、人通りが多い(喫煙者も多く通りたくさん吸ってくれる)場所にしたいわけです。それなら絶対に漏れない構造にすべきですが、それはカネがかかるからイヤ、ということでしょう。

 結局、喫煙所は誰のためにあるかというと、路上喫煙の防止にもなっておらず受動喫煙だけがあるので市民のためにはならず、かといって喫煙者のためでもなく(喫煙を減らした方が本人のため)、吸わせる・買わせることで、タバコ会社の売り上げと、本末転倒なタバコの税収が目的であるのです。

 
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 喫煙所からの「受動喫煙者」人数がスマホで算出できるようになります ’24年4月

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 タバコの「税」はなんのために? ’22年5月

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