「喫煙所」の新設を「分煙施設」設置とし「試験」? ~ 広島県広島市

 「分煙施設」というからどんな“分煙”の設備なんだろう、と思いましたが、ようするに喫煙所を新たに設置することのようです。
 もともと喫煙禁止地区で、そこに喫煙可能場所を作るので“分煙”という理屈でしょうが、どうもキレイゴトの言い方に感じます。
 「試験」というのも、批判をそらすためではないかと。

 内容を見てみましょう。

 アリスガーデンに分煙施設 広島市、10月めどに試験設置 受動喫煙やポイ捨て多く
  =『中國新聞デジタル』2025/9/8
(最終更新: 2025/9/18)= ※同ネット記事は無料登録で全文が読めます。

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“ 広島市は、市中心部のアリスガーデン(中区)に、10月をめどに分煙施設試験設置する。条例で、灰皿のない場所での喫煙に千円の過料を科す制限区域内。”

“調査では、滞在者の最大3割が受動喫煙にさらされ、吸い殻のぽい捨ても目立つ実態が分かった。今後、設置の効果を検証し、施設を維持するかどうかを判断する”

“4~5人程度が入れる高さ2・3メートルの囲いを設ける。利用状況をつかむため、カメラを設置。禁煙による健康改善を勧めるポスターを内部に掲示する”

“市は5月の平日と休日に1日ずつ、一帯で喫煙者とその周りの様子を調べた。委託先の業者が午後4~9時、目視でチェック。喫煙者の半径2メートル以内にいた非喫煙者を「受動喫煙者」とみなした場合、平日は54人(15・3%)、休日は202人(29・7%)”

“ 同じ時間帯に、喫煙者とぽい捨てされた吸い殻の数も確認した。平日が53人で138本、休日は99人で232本”

“設置の翌月と3か月後にそれぞれ、受動喫煙やぽい捨てを防ぐ効果の有無を検証。その結果や地元の意向を踏まえて、設置を続けるかどうかを決める”

“ 市医師会には「過渡期の分煙施設は許容できるが、目指すべきは『喫煙しない状況』だ」との意見……市の担当者は「受動喫煙を防ぐ効果に加え、分煙施設利用者のたばこ消費量の増加なども把握したい」”

“ 市中心部での喫煙を巡っては……2020年の健康増進法改正に伴い、路上喫煙などによる罰則適用が増えている”

 広島市の喫煙制限区域 市は2003年度施行の条例で、本通り商店街やJR広島駅などを含む市中心部の計3・1平方キロを喫煙制限区域と美化推進区域に設定。ぽい捨て防止指導員が巡回し、灰皿がない場所での喫煙や吸い殻などの投げ捨てに千円の過料を科している。適用件数は19年度に過去最少の63件だったが、その後増加に転じ、22年度は過去最多の258件に上った。昨年度は226件だった。

 「タバコ消費の増加も把握」とは、気になります。受動喫煙や吸いガラ不法投棄の撲滅が目的ではないのか。まさか喫煙所設置でタバコが売れて市へのタバコの税収が増えるとよいから、ということではないでしょうね?

 壁が2.3mというのはやや低く、煙ニオイの漏れが出る可能性大です(最低3mという大和教授の実験経験からの報告あり)。壁の下部や出入口の形状は書かれていませんがそれらも重要で、大きく開いていないこと。結局、そこに喫煙者が集中し、喫煙所の周囲での違反も増えて、散発していた違反喫煙よりも受動喫煙が多くなるという、横浜市と同じ本末転倒にならないようにしてほしいものです。

 カメラの設置と啓発ポスターは珍しく、評価できますが、それらがどれだけ効果があるでしょうか。

横浜市の公設喫煙所のごく一部、『STOP受動喫煙 新聞』42号より。

 
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
 路上喫煙が増えている? 罰則徴収の広島市 ’24年4月

 「時代に逆行」する喫煙所を「受動喫煙から守る」と言い増設する自治体 = 広島県福山市 ’24年1月

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 街の喫煙所から受動喫煙 被害を発生させる本末転倒 ’25年5月

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「喫煙所」の新設を「分煙施設」設置とし「試験」? ~ 広島県広島市” に対して1件のコメントがあります。

  1. 受動喫煙問題は大人全員の問題です より:

    間違った方向に舵を切ってます。ポイ捨てという表現も使われているので環境課の意識も変えていく必要がありそうです。

    アリスガーデンの喫煙所設置前に、市がタバコ対策懇談会を何度か行っています。
    医師、商工、交通、タバコ産業などから人を集め、健康推進課が開いています。
    議事録の中に受動喫煙によって死亡・重症化したであろう事件が報告されており、当然、健康推進課はその報告を把握しています。
    健康推進課によると、どんなに健康被害があろうと自宅の喫煙に対しては何もしない方針です。

    警察に自宅からの受動喫煙被害を通報するのですが、法律に明記されていないことを理由に、自宅の喫煙者に対して注意・説明すらできないという説明を受けることがよくあります。それならばと、自宅からの受動喫煙被害に対して国民の健康や安全を守るのに必要な法律を作らない国会議員を捜査・逮捕するように告訴するのですが、警察は何もしません。

    市が自宅からの受動喫煙被害を放置しているために被害が拡大/継続している疑いが濃厚なので、警察に捜査するように、この議事録を例に伝えてたのですが、何もしません。

    司法、立法、行政、どこも動かないので、これからも受動喫煙で人が病気にされ殺され続けることは間違いないでしょう。
    喫煙者、司法、立法、行政 が罰せられ、受動喫煙がなくなる日が来ることを願う毎日です。

    広島市タバコ対策懇談会
    https://www.city.hiroshima.lg.jp/shisei/keikaku-shingikai/1021766/1027388/1023008.html

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