県の多くのコンビニで灰皿撤去に!~大分県の先進的な取り組み
みなが迷惑しており、近年、社会的に問題化している、
コンビニ店頭の喫煙所。
なんと、大分県では一斉撤去となりました。
ただし、全店ではなく、とりあえずの“実験”なのですが、今後どうなるでしょうか。
地元の報道から見てみましょう。
大分県内のコンビニ253店の灰皿撤去 10月末まで実証実験
=『大分合同新聞』2019/09/11 03:01= ※元の記事が非公開となったため、別の引用サイトのリンクに差し替えました。
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“県内にあるコンビニエンスストアのうち、計253店舗が17日から10月末まで敷地内の灰皿を撤去する……実証実験。……県単位で実施するのは全国で初めて”
“呼び掛けに応じたローソン、セブン―イレブン・ジャパン、ファミリーマート、山崎製パン(デイリーヤマザキ)が協力する。4社は県内に灰皿のあるコンビニを計454店舗展開しており、その6割弱で撤去”
“健康増進法の改正で、1月から非喫煙者に対する配慮がより厳格に求められるようになった。コンビニは子どもの利用も多いため、県は実験を計画。終了後、参加店舗へのアンケートで客の反応、従業員の感想などを聞く”
“7月から学校や病院、行政機関の敷地内は原則禁煙になった。来年4月からは飲食店や事業所も屋内で原則吸えなくなる”
文中、「健康増進法の改正で、1月から非喫煙者に対する配慮がより厳格に求められるようになった」に着目してください。このことは当サイトや『STOP受動喫煙 新聞』でも何度もお伝えしていますが、法律で受動喫煙が違反となったのですよ。
ほとんどの人が知らず、意識していないこの法施行、訴訟や申し入れでも使えることです。
記事はその後にも(コンビニとは関係ないのに)7月と来年4月の法施行にも触れています。大分合同新聞は、よく書いていますね。
その他の報道。
県全域のコンビニで灰皿撤去 全国初、大分で受動喫煙対策実証実験
=『西日本新聞』2019/9/11 18:50 (2019/9/11 19:03 更新)=
“県内の大手コンビニは496店舗。うち灰皿を設置しているのは454店舗で、9割を超える。コンビニは学生や子どもの利用が多く、灰皿撤去は未成年の受動喫煙を防ぐ効果が高いとして、県は5月からセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、デイリーヤマザキの各店に打診。オーナーが了承した計253店舗(55・7%)が実験に参加”
“アンケートでは、(1)客に好評だったか(2)従業員から好評だったか(3)取り組み継続を希望するか-などを尋ねる。各店舗には実証実験を知らせるポスターも掲示する”
コンビニから灰皿撤去 大分県が実証実験 5割超の253店
=『毎日新聞』2019年9月13日 10時53分(最終更新 9月13日 11時14分)=
“客が行き来する店内に灰皿を置いている店はないものの、客が店に出入りする際に店外で受動喫煙を避けられないケースがある”
“コンビニ側は「お客様にとってのサービスは、灰皿がある方がいいのか、ない方がいいのか知りたい」として協力を受け入れたという”
“実験に参加するコンビニ店長は「灰皿をなくしてくれという声もあるので参加することになった。……ポイ捨てが増えないか心配。ベンチに空き缶を置いて吸う人が増えればベンチも撤去する」”
大分のコンビニ、半数超が灰皿撤去 受動喫煙防止で実験
=『朝日新聞DIGITAL』=2019年9月17日 16時56分=
県の発表とアンケート
県の実験内容と、意見公募(アンケート)は以下で見られます。
受動喫煙対策実証実験のお知らせとアンケートの実施について=大分県公式サイト 掲載日:2019年9月12日更新=
受動喫煙対策実証実験に関するアンケート
健康づくり支援課 健康寿命延伸班
〒870-0022大分市大手町3丁目1-1(別館4階)
メール a12210@pref.oita.lg.jp 電話 097-506-2666 Fax 097-506-1735
コメントも
さいしょの『大分合同新聞』では、続くコメントも興味深い意見があります。
“喫煙所ではないのに中毒患者が煙りを撒き散らかす しかも自分の車内では吸わないでわざわざコンビニの入り口で喫煙する輩までいる始末
いつまでも昭和感覚では令和は過ごせませんよ”“タバコはやめられにくいように薬品を混ぜて作ってあります。これが現在、市販されているタバコです”
“コンビニの出入り時にタバコ臭いのは毎回迷惑です!
好きで吸ってるなら誰にも迷惑ならい所で一人で愛煙ください。と毎回感じるので、良い取り組みだと思います。
コンビニ=喫煙所(灰皿ある) 意識変えていってほしいです”“私は昨年の3月に禁煙成功したが普通はやめられないから本当に一箱1000円とかじゃなく1本10000円で20本20万を一年間したら殆どの人が止めれる極端だか、そうでもしないと。政府は税金入らなくなるけどね!”
言い古された屁理屈もやはりありますね。
「喫煙者だけが除け者にされて肩身が狭くなる一方……いっそのこと煙草を無くしていただきたい」
「灰皿が無くてポイ捨てが余計増えます」
被害者を無視した感覚です。タバコが売られていても吸わない人は吸わないし、吸う人でも、人前では絶対吸わない、コンビニのような迷惑になるところでは灰皿があっても吸わない、としている人も、中にはいます。
喫煙所を無くしてもポイ捨ては増えません。撤去の直後はそこが忘れられない依存症バカ喫煙者がそこで吸うので、その中にはポイ捨てするアホがいるかもしれませんが、そのうち違反喫煙自体がなくなります。撤去されたどこでもそうです。『STOP受動喫煙 新聞』第26号 にも実例を掲載していますが、むしろ灰皿があるところの方がそこからあふれています。街のゴミ箱といっしょです。
写真は横浜市、馬車道で。(二つは同じ店で別の日に撮影。クリックで拡大します)
[追記]この店頭灰皿は、’20年4月ごろ撤去されました。しかし、路地側で喫煙する者は今でもときどき見ます。
「コンビニ近辺」「路地」は喫煙者(一部の不心得な非常識な)にとって刷り込まれているのかもしれません。
[いままでの当サイト関連ニュース]
コンビニ前の迷惑な灰皿は全廃へ ~セブンイレブンが英断
迷惑な店頭喫煙所をやめようとしないコンビニは…? 〈セブンイレブン灰皿撤去その後〉
迷惑なコンビニの店頭灰皿・喫煙所の撤去を禁煙学会が求めました
「吸えませんという根本的な理由をきちんと理解していただかないとダメなんです」
全く喫煙者が理由を理解出来ていないのです。
先日、県の健康増進課にその事をお願いしましたが、県職員が全く理解できていないと感じました。
私は、受動喫煙症という病気があり困っている人もいるという事を、県民の喫煙者に知らせて欲しいとお願いしました。
その返信は、ただイベントなどでチラシを配り、周知・啓発をしていくというものでした。
その内容も改正健康増進法そのままで「望まない受動喫煙を無くす、子供や患者のに配慮」「タバコは癌やCOPDになり悪影響」という内容のものです。
全くインパクトも無く心に響きません。
そして受動喫煙症患者ではなく「患者」にひと括りになっていては漠然としていて、何の病気に影響があるのか分かりません。
受動喫煙で「何の病気になるのか」「どいうい人が病気で困っているのか」を知らせる必要があります。
「望まない受動喫煙」と言えば、ただタバコ嫌いなだけだと思い、喫煙者は反発します。
日本人全体が喫煙が当たり前の時代が長かった為、受動喫煙や受動喫煙症患者の思考になっていません。
県職員の意識改革をしていかないと自治体の意識も変わりません。
国や県、自治体の職員が全員禁煙し、受動喫煙症患者の立場を理解しなければ喫煙者思考の考え方になると思います。
国や医療界は受動喫煙症を認め、すぐに影響のある受動喫煙症患者から守るべきだと思います。
私も県庁の健康増進課にスーパー、コンビニの灰皿撤去を申し入れました。
飲食店が禁煙になるのですから、食料品を扱う場所は敷地内禁煙にして貰いたいです。