一時閉鎖した喫煙所が、再開せず撤去に!…ただし? 〈関連「感染と喫煙所」問題・その21〉
感染防止策で閉鎖となった、各自治体の喫煙室が、どんどん再開してしまっていますが……、
東京都の三鷹市は、再開しようとした駅前喫煙所に対して、市民から反対の声を受けて、けっきょく撤去としたそうです。
ただし、他の場所に設置するとのこと?
記事は、三鷹駅の北口と南口の例、おとなり武蔵野市の“喫煙トレーラー”設置の問題とあわせて書いています。※三鷹駅は、管轄自治体が、北側が武蔵野市で、南側が三鷹市となっています。
<新型コロナ>喫煙所 感染対策に苦慮 三鷹駅
=『東京新聞TOKYO Web』2020年7月5日06時47分=
まず、順を変えて三鷹のほうから要点抜粋してみましょう。例によって「……」は中略・太字化は引用者によります。
“方針が二転三転し、最終的に撤去されることになったのが南口のペデストリアンデッキ上にある三鷹市の喫煙所……五台の灰皿があり、夜遅くまで喫煙者の煙が周囲に漂い、苦情が多かった。数年前に喫煙スペースが無くなった北口からの流入で利用者が倍増した事情もあった”
“ 市は感染防止のため、五月中旬に一時閉鎖。五十メートルほど東に来年一月、北口と同種のコンテナ型を開設する見通しが立ち、当初はそれまでに現喫煙所を再開する絵を描いていた。
ところが再開に慎重な意見が市民から多く寄せられ、市は急きょ「つなぎ」として南口から三百メートルほど南の市営駐輪場の一角にコンテナ型を置く仮設喫煙所の計画を立て、併せて現在の喫煙所は再開せずに撤去する方針を固めた。オープンは今月下旬を目指しているが、駅からの距離や市民感情がなおもネックになっている”
横浜市が喫煙所を6月1日に再開したほか、新宿が7月1日など、喫煙所の再開(受動喫煙被害の再開)が増えていますが、三鷹市は市民の声を受けて撤去となりました。
そして、別の場所の代替喫煙所設置についても、「市民感情がネック」とのこと。
三鷹市民は意識が高いのか、市役所が声を聞く姿勢があるからか(その両方または相互作用によるものか)、いずれにせよ、問題に対しては、市民がちゃんと自治体などに声をあげるのが重要、ということです。(横浜市や神奈川県も、私の要望のほかにも声は上がっているでしょうが)
しかし三鷹市が予定する「仮設喫煙所」と、また北側・武蔵野市が設置済みの「トレーラーハウス」も問題があります。
記事の前文を見てみましょう。
“三カ月遅れで北口……にお目見えしたのは……箱型の閉鎖式喫煙所だ。車輪がある「トレーラーハウス」で、けん引して動かせる。……武蔵野市が約六百万円で導入した”
“感染を防ごうと定員を通常の半分程度の「六人」にしているため、日中は空きを待つ数人の列ができることが多い”
“「室内ではマスクを外してたばこを吸うので三密がやはり怖い」(三十代女性)などと喫煙者らの自衛意識が働き、ルールが守られているようだ。市担当者は「喫煙所から感染者を出すわけにはいかない。定員が守られない状況が続けば閉鎖もあり得る」”
「トレーラー」とは、自動車などが引っ張って動かす、自走はしない車、大きな台車のようなものを指します。
仮の喫煙所としては、要らなくなったり場所を変えたくなったりしたらすぐ動かせるので、便利なように思えます。
しかし――、
全国初の罰則付き路上喫煙禁止条例を施行した東京都の千代田区では、このトレーラー喫煙所もいちはやく昨年から導入しています。
が、千代田区の公式サイトには、「5年間据え置きにする予定」となっています。
このあたりの問題を、受動喫煙撲滅の旗手・大和浩教授が、『STOP受動喫煙 新聞』第29号で言及し、
『「移動式」としたのは、基礎工事や建築の申請を逃れる“方便”なのです』としています。
三鷹駅周辺のトレーラーも、結局いつまでもすえおきになってしまわないよう、市民(他都市の人でも)が、声をあげる必要があります。
みなさんの地区でも、問題喫煙所には自治体(役所)やその管理団体に苦情を言い続けましょう。
☆結果をおしらせください。当サイトで公開します。
千代田区の喫煙トレーラー。
(大和教授ご提供、『STOP受動喫煙 新聞』29号掲載)
左上に排気口があり、周囲に受動喫煙を発生させています。
☆その三鷹市が、「受動喫煙防止条例」制定へ向けて、パブコメ募集をしているとの情報が会員より寄せられました。(パブコメ=パブリックコメント、市民への意見公募)
三鷹市サイト 三鷹市受動喫煙防止条例(素案)
しめきりは2020年7月14日、詳しくは上記市のサイトをクリックしてご確認ください。
[当サイト関連既報]※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
ほとんどの人はタバコ臭に敏感! / 400万円の喫煙所が税金で建てられることに?! ’19年3月26日
400万円かけて煙・臭いダダ漏れの喫煙所を2か所も!=奈良県庁=「法律違反の疑い」「直ちに撤去すべき」 ’19年12月19日
神奈川県庁は喫煙所「閉鎖・撤去の予定なし」 機構質問への回答 ’20年5月13日
“行列のできる喫煙所”~神奈川県庁 (「感染と喫煙所」問題その20) ’20年6月19日
喫煙所の閉鎖を続ける自治体が多くあります(横浜市はもう再開していますが) ’20年6月16日
「喫煙室閉鎖の要請」を松沢成文理事が首相と厚労相に提出 ’20年4月11日
動画シリーズ『新型コロナで死にたくなければ~』(松沢成文理事) 第③弾! “危険すぎる喫煙所は「4密」” / ≪感染と喫煙所≫問題追及その16 ’20年5月21日
ファミリーマートも喫煙所をなくしました /“新型コロナ”感染と「喫煙所・喫煙者」問題その13 ’20年5月8日
※少なくとも当機構周辺(横浜市関内)の、店内に喫煙室のあるローソン、ファミリーマートは、7月初旬現在、まだ閉鎖したままで、他のコンビニも店頭灰皿は撤去しています。
三鷹駅南口の喫煙ボックスの存在有無より・・・・・・、
寒くなった現在も、雨が降っても、高齢の整理係の方が、手摺に捕まり傘を差し、立ちっぱなしです。
喫煙者の為に老人虐待を見ている様です。