ガマンする? 近隣からのタバコの煙
深刻な住宅での受動喫煙、“在宅”で被害が増えているようです。
共同通信社が運営するサイトで、480人を対象としたアンケート調査が行われました。
トラブルが怖いので我慢しちゃう!? 近隣のたばこの匂い、苦情や対策は?
=『OVO』2020年7月9日=
回答をまとめますと、
トップは「トラブルが怖いので我慢する」で、36%。
「管理会社・大家に苦情を言う」(20%)、
「煙が来ないように何か対策をする」(13%)、
「直接苦情を言う」(7%)、
「回覧板を回してもらう」(6%)、
「咳き込んで間接的にアピールする」(5%)、
「引っ越す」(5%)、
「携帯空気清浄機などを使用する」(4%)、
「張り紙や手紙で苦情を伝える」(3%)、
「弁護士に相談する」(2%)
受動喫煙撲滅機構への相談でも、上記回答で最も多い「我慢する」の人は当然かかってきませんが、それ以外はみな聞いている事例です。
※当機構への質問・相談は、ごく簡単なことをのぞき、まず入会=『STOP受動喫煙 新聞』定期購読=が原則となっています。会員は当機構主催の例会へ無料で参加可能、また他の例会のリモート開催の案内も送れます。
前述アンケートの記事は、結果を以下のように解説、しめくくってしています。(太字化は引用者)
“2012年にはマンションベランダからの受動喫煙被害で喫煙者に賠償を命じる判例(名古屋地裁)も出ており、ベランダでの喫煙には注意が必要だ”
“喫煙者の新型コロナウイルスによる人工呼吸器の装着あるいは死亡する危険性は、非喫煙者の3倍という”
“新型コロナウイルス対策で、換気のため窓を開ける機会も増えると思われる今年の夏。200以上の有害物質、50以上の発がん性物質を含むたばこの煙は、風向きなどで、近隣の家の中に容易に流れ込んでしまう。「自分が吸った煙が、まさか」と思うかもしれないが、自分の家族だけでなく、トラブルを恐れ我慢し続けているかもしれない近隣非喫煙者への思いやりを、忘れないでほしいと願う”
注:ただし、文中「無煙たばこへの切り替え」とありますが(おそらく加熱式タバコ・電子タバコのことでしょうが)、それはおすすめはできません。
加害者(受動喫煙の発生源)が加熱式タバコに替えたが、被害側では、受動喫煙があり、その臭いも質は違えど強く感じられ、健康被害も同様に生じている、という声を多く聞いています。
また、ベランダでなく自室内で喫煙しても、窓を開けたり、換気扇を回したりしていれば同じこと。どこから漏れてくるかわからないという例も多数あり、近年はベランダ喫煙被害の声はあまりなく、それら室内の喫煙が問題となっています。
喫煙は、窓や換気扇を閉め切って隙間に目張りでもした完全な密閉状態で行うか、それでも苦情があったら、どこか離れた所まで絶対に人が来ないところや、喫煙可能店に行って吸うしか、ないのです。
画像は、「株式会社 赤ちゃんとママ社」発行のパンフの表紙より。
→当機構サイトニュースと『STOP受動喫煙 新聞』30号(’20年4月)で紹介しています。
[当サイト関連既報]※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
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『STOP受動喫煙 新聞』住宅被害掲載号=第8号–2014年10月・第11号–2015年7月・第28号–2019年・秋号・第31号–’20年7月 他