問題の区の公園で｢受動喫煙を防ぐキャンペーン｣ ～ 宮城県仙台市
官庁街の大きな公園で、おおぜいの喫煙者(ほとんど公務員と思われる)が広がっての喫煙が、ネット･新聞･テレビでも全国的に報じられ、その後はJTによる多数の喫煙所を設置する計画を市が誘致、それも抗議のすえ見送り、という、問題が続いていた、仙台市青葉区。(→末尾に当時の記事や関連リンクを記載。)
その公園を含む5公園で、区によるキャンペーンが開始したとのことです。
これで、喫煙場所なしでも受動喫煙をなくせるか？ 以下、地元のテレビより。
受動喫煙を防ぐキャンペーンを開始 仙台・青葉区の５公園
＝『khb5(東日本放送)』11/16 (水) 17:35＝
以下抜粋、｢……｣は文省略･太字化は引用者によります。
“受動喫煙を防ごうと、仙台市青葉区は区内の公園でキャンペーンを始め……16日、青葉区役所の職員らが勾当台公園で喫煙者にチラシを手渡し、受動喫煙の防止を呼びかけ”
“改正健康増進法が施行され、官公庁は原則敷地内禁煙となり、企業などは原則、屋内禁煙となり……平日の昼休みを中心に公園に喫煙者が集まるようになり、大量の煙などに対して公園の利用者や周辺の住民から受動喫煙を心配する声が寄せられている”
“区では、喫煙者に対して子どもなどが周囲にいる場合にはたばこを吸う時間をずらすなど、受動喫煙を防ぐための配慮をしてほしいと呼びかけ”
“公園課鈴木江美子課長｢皆さんが少しずつ気配りをしていただくことで、いい公園になると思いますので少しずつの気配りを……｣”
“キャンペーンは、勾当台公園を含む青葉区内の5つの公園で12月14日まで実施”
｢子どもなどが周囲にいる場合には｣｢吸う時間をずらす｣｢少しずつ気配り｣……、もう少し具体的なほうがよいのではないでしょうかね。
｢子どもなど｣とは、どこまででしょう。妊婦とか病人も含む？ 見た目が健康そうな人でも受動喫煙で症状が出る人はたくさんいますよ。
戻って、｢大量の煙などに対し……受動喫煙を心配する声が｣というのも変な表現。｢受動喫煙を心配する声｣とは、これから喫煙所が作られるときに上がる声。すでに｢大量の煙｣が出ているのだから、｢苦情が｣というべきでしょう。
もうひとつ地元テレビ報道がありました。
公園の受動喫煙防止へ 喫煙者にマナー順守呼びかけ 仙台市
＝『NHK NEWS WEB(宮城 NEWS WEB)』11月16日 16時06分＝
“喫煙者が公園に集まり、ほかの利用者への受動喫煙が心配されることから、仙台市は、16日から喫煙者へマナーを守るよう呼びかけ”
“市によりますと、おととし、改正健康増進法が全面的に施行されたのに伴い、室内での喫煙が制限されたことで街なかの公園に喫煙者が集まり、公園の利用者への受動喫煙が心配されることから”
“市中心部の勾当台公園では、職員が喫煙者に直接、チラシを”
“市では公園に看板を設置していましたが、勾当台公園では、平日の1日あたり多い時でのべ、およそ700人が喫煙し、目立った効果がみられなかった”
“喫煙者に、昼間など人数が集中する時間帯を避けた利用や、子ども連れなどがいないか周囲を確認してほしいと呼びかけ”
“公園を利用していた60代の女性は、｢吸う人も場所が限られているだろうが、公園を気持ちよく使いたいのに、においが気になってしまいます｣”
しかし、以下の過去記事の、勾当台公園の問題喫煙については続報がなかったのですが、相変わらず、このキャンペーンまで被害をそのままにしていた、ということでしょうか。
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
大ヒンシュクの “無法喫煙” 公園にJTの｢実験｣が?! NPO法人が抗議 ～ 仙台市･勾当台公園：続報 ’21年2月
“JT出資の喫煙所は「必要」” と市長が言明 ～ 宮城県 仙台市 ’21年3月
抗議あいつぎ喫煙所とりやめ (続報) ～ 宮城県仙台市 ’21年4月
(その他)
平気で路上喫煙する者たちへの苦情に、行政は知らんぷり ～ 宮城県・仙台市 ／ タバコ｢税｣での解決は？ ’20年12月
公園の無法喫煙、規制せず･対策をとらない自治体 JTからの寄付を受けるところも ’22年1月
公園が禁煙化、しかし期間限定の｢実験｣？ ～ さいたま市 ’22年8月
『STOP受動喫煙 新聞』第38号の大和浩教授の連載で仙台市の公園問題にも触れています。
