受動喫煙の被害にあった場所は ’23年4月アンケート結果
昨日・おとといとテーマ別の各報道をあげました、「がん研」の調査結果の続きです。(たぶん最終回)
前二回→喫煙者も「受動喫煙はイヤ」 ’23年4月「がん研」最新調査
→法律を知らない人がたくさんいます ~ 「改正健康増進法」施行から丸3年の問題 ~ 「がん研」調査より
今回は、受動喫煙で“イヤな思いをした”場所はどこか? というものです。
しかしこの設問、やや引っかかりますね? (理由は後述)
受動喫煙で不快だった場所、最多は?国立がん研究センター調査
=『毎日新聞』2023/5/31 13:00=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“国立がん研究センター……は受動喫煙についての調査結果を公表……受動喫煙で不快な思いをした場所は「路上」が最も多く、センターは、法改正で屋内が原則禁煙となったことで屋外での喫煙が増えたとみている”
“不快な思いをした場所について複数回答で尋ねたところ、非喫煙者は「路上」が73・4%、「食堂、レストラン、フードコートなど主に食事を提供する店舗」が47・8%だった。喫煙者も「路上」が64・1%で、「屋外喫煙所の近く」が34・3%”
“喫煙できる場所や店が、「減ってきたと思う」とした非喫煙者は49%だったのに対し、喫煙者は66・5%”
“改正法の中身について、「知っていた」との回答も、非喫煙者は29・6%、喫煙者は60・7%で意識の違いが表れた”
NHKのテレビ報道。
数値が少し違いますが、『毎日』では喫煙者と吸わない普通の人とを分けての数値で、NHKはまとめた数、ということでしょう。
受動喫煙 約73%が“路上で不快な思い” 「世界禁煙デー」
=『NHK NEWS WEB』2023年5月31日 15時11分=
“健康増進法では望まない受動喫煙が起きないよう配慮することが求められますが、国立がん研究センターが調査したところ、受動喫煙を不快に感じた人のおよそ73%が路上で不快な思いをしたと回答し、屋外の対策が課題になっているとしています”
“受動喫煙を不快に思うか……吸わない人の77.2%……吸う人でも36.2%が不快に思うと回答”
“不快に思うと答えた人に……場所について複数回答で聞くと、路上が72.6%で最も多く、食堂やレストランなどが46.4%、屋外喫煙所の近くが40.0%、居酒屋やバーなどが35.2%、公園や児童遊園が22.8%など”
“調査を行った平野公康たばこ政策情報室長は「周りに人がいる場所では吸わない配慮が求められている。『子どもが周りにいる』など具体的に配慮が必要なシーンを示していく必要がある」”
設問へのちょっとした違和感ですが、「受動喫煙で不快な思いをした場所」というのは何か変な表現の気がします。つまり、「不快」とわざわざつけるということは、“受動喫煙はあっても、不快ではなかった場所や場合もある”ということになるのではないでしょうか?
設問は単に「受動喫煙に遭った場所」でもいいのではないか? と思います。
まあ、この前の調査みたいに自分の意思で喫煙者と同行した場合なんかがあるのでしょうかね。
それと、調査団体の見解、“屋内が禁煙になって、路上喫煙が増えたから”というのも、違うのではないかと思います。
そのような地区もあるでしょうが、一部でしょう。それより、屋内で受動喫煙に遭う機会が減ったので、受動喫煙に対して敏感になり、目立つ路上で感じる頻度が逆転した、ということではないでしょうか。
屋外でも灰皿を撤去したところが増え、そして路上喫煙は全体、減っていますから。
画像の喫煙場所は’20年4月に灰皿が撤去され、路上喫煙はなくなりました。
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
「78%が受動喫煙は不快」続報 ’19年10月
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路上喫煙・歩きタバコに対して、過半数の人が…… ’23年1月