屋外でも「喫煙者は常に臭い」ゴルフ場でヒンシュク / コースの吸いガラ不法投棄をなくした方法とは?

 ゴルフ場での喫煙者の問題は今まで数回あげましたが(→末尾に過去の関連記事リンク)、まだまだあるようです。

 吸い終わってもカートに乗り込めば「タバコ臭い」 喫煙者に意識して欲しいゴルフ場の分煙マナー
  =『e!Golf(イーゴルフ)』2023年6月29日=

  以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

 なお「カート」とは、ゴルフ場での移動の乗り物のことだそうです。カートとは=『ゴルフの学校』=

“現在、ゴルフ場のほとんどが「分煙」を実施していますが、喫煙ゴルファーのためにカートに灰皿がある場合もあります。だからといって全員が喫煙ゴルファーでない以上、「分煙マナー」は守るのが常識。しかし、喫煙ゴルファーの中には勘違いしている人も多いのが困ったところです”

“ 喫煙者にとって行動しづらくなった現在社会では、ゴルフ場は比較的タバコが吸いやすい環境”

“ 昔はプロゴルフツアーでもタバコを吸いながらプレーしていた歴史や、タバコメーカーがスポンサーのトーナメントがあるなど、喫煙ゴルファーにはかなり寛容でした”

“ 現在はタバコをどこでも吸う喫煙ゴルファーはほとんど見かけなくなりましたが、現在もカートには携帯灰皿が設置してあるゴルフ場が多く……「必ず決められた場所で喫煙してください」というメッセージなのですが「当たり前の喫煙マナー」が守られていないのも現実”

 つづいて受動喫煙・三次喫煙に言及。

“ まず、喫煙ゴルファーはタバコを吸わないゴルファーにとって常に「タバコ臭い!」という認識を持って行動した方がいいでしょう。喫煙所でタバコを吸った後にカートに乗った時……吸わないゴルファーは「タバコ臭っ!」と思っているのは間違いありません”

“ゴルフ場の開放感ゆえに勘違いしないためにも「吸わない人がいる時はカート内でもタバコを吸わない」ことくらいは気をつけた方がよいでしょう”

“灰皿が設置してあっても全てのゴルフ場がカート内であれば「いつでも喫煙OK」にしているわけではありません……カートが連なることが多い場所では「喫煙所のみ」になっているゴルフ場もたくさんあります。これも吸わない人が存在することを考えれば「当たり前の喫煙マナー」なのですが、喫煙ゴルファーの多くがカートに設置した携帯灰皿を確認した時点で勝手に解釈して安心してしまうようです”

“「タバコ臭いうえにマナーも最低!」と吸わないゴルファーに嫌われないためにもぜひ注意して下さい”

吸いたくなったらジャック・ニクラスを思い出そう!
……60年以上前……プレー中、しかもパッティングの際でもタバコを吸いながらプレーしていました。僕も動画や写真で初めて観た時は「グリーンが火事になっちゃう!」と驚きました……ジャック・ニクラス選手の逸話を紹介……ヘビースモーカーだったニクラスですが、トーナメントでの自身の姿を観て驚愕、以降は試合中には全くタバコを吸わなくなったそうです。大好きな嗜好品さえ自身で完全にコントロールできるメンタル”

“ゴルフ場が喫煙ゴルファーに寛容な今のうちに、吸わないゴルファーが快適にラウンドできる「当たり前の喫煙マナー」を守りましょう”

 そして、同サイトの少し前の記事では、吸いガラ不法投棄をなくした実例が紹介されていました。

 ゴルフ場が悩む“吸い殻問題” たった1年でポイ捨てを限りなくゼロにした一手とは?
  =同上 2023年2月17日=

 目土(めつち)とは、打ったときにクラブで穴が開いた地面・芝に土や砂を入れて修復することで、それ用の砂が入っているのが目土入れ・箱のようです。ゴルフで目土をする理由とは?正しいやり方3ステップと目土袋2つの種類=『ゴルファボ』=

“ゴルフ場の至るところでタバコの吸い殻がポイ捨てされているのを目にします。ゴルフはマナーが重要視されるスポーツですが、ことタバコマナーに関しては突出して不心得者が多くなってしまうよう”

“喫煙率は激減しているのにゴルフ場でのポイ捨ては消えず”

“ 原因として考えられるのは、プレースタイルの変化……キャディー付きプレーはセルフプレーに代わり、ゴルファーは目土の準備もタバコの始末も自分でしなければならなくなり……クラブハウスでもコースでも喫煙所や灰皿が少なくなったことが挙げられるでしょう”

“所定の場所でタバコを吸い、自分の吸い殻を灰皿に捨てるのは喫煙者として当然のエチケット……「近くに灰皿がない」「灰皿まで吸い殻を捨てに行くのが面倒」だからと目土入れを灰皿代わりにするようでは、思慮分別がなさすぎます”

“所定の場所以外での喫煙やポイ捨てを禁止するのは、エチケットに反するのもさることながら、吸い殻の不始末・不注意によって芝の延焼や山火事を招く恐れがあるからです”

 さて、吸いガラ不法投棄をなくしたゴルフ場の方策とは?

“首都圏近郊の6つのゴルフ場に実態をお尋ねしたところ、あるゴルフ場のスタッフが興味深い話を……そのゴルフ場では、クラブハウス内での喫煙は所定の場所以外NG。コース内では、各ティーイングエリアのみOKに……各ホールのティーイングエリアに必ず1つ灰皿を設置し、カートの灰皿は撤去している”

“「目土箱(目土入れ)にタバコの吸い殻が捨てられることはゼロではありませんが、かなり少ない……ゼロではない理由も分かっています。ティーイングエリアが砲台になっているため階段を上がるホールがありまして、たまたまカートを降りてすぐ横に目土箱があるんです……前の組が進むのを待つようなとき、目土箱に吸い殻を捨てる人がいます。たまにですが、そういう行為を見つけた場合は、口頭で注意します」(コーススタッフ、以下同)”

“ 実は1年ほど前までこのゴルフ場では、他の目土入れにも、カート道にも、フェアウェイにも、吸い殻のポイ捨てが散見された……たった1年で見違えるようになったのは、ゴルフ場従業員が一丸となって2つの心がけを徹底するようになったから”

“「1つはアナウンスです。“コース内はティーイングエリア以外禁煙です”“吸い殻のポイ捨てはしないでください”“目土箱に吸い殻を入れないでください”など、ホームページ上などで常にお客様にお伝えしています。ゴルファーのマナーとして当たり前のことですが、ビギナーや初めて当コースにいらっしゃる方もいるからです」
「なかには『電子タバコは煙が出ないから分からないだろう』と、フェアウェイやカートに乗って隠れて吸う人もいます。しかし、コーヒーの空き缶に吸い殻が入っていたり形跡があったりすれば分かります。その場合は、スタッフが必ず注意します。やめてもらいたいことは、口頭でお伝えし続けることが大切だと思います」”

“声がけだけではありません。環境そのものをポイ捨てしづらいものに変えたのです。

「もう1つは毎日清掃……1年前に従業員意識改革から始めました。吸い殻やゴミを見つけたら必ず回収する、拾う。毎日ちゃんとやることで常にきれいにする。ポイ捨てする人にしてみれば、たった1本でも吸い殻が落ちていると自分も捨てたくなるからです。それに対して、1本も落ちていないきれいなところには捨てにくい。ですから灰皿のこまめな清掃はもちろん、吸い殻が1本でも落ちていたらスタッフは必ず拾いますよ」

 ポイ捨て防止のカギがアナウンスと毎日の清掃にあったとは、灯台下暗しです

“ このゴルフ場のモデルケースは、地道な心がけを持ち続けることによって“吸い殻問題”を限りなくゼロに近づけられることを証明しています。しかも、お金をかけたり、大がかりな道具を導入したりしなくてもできるのです”

 この、掃除の徹底で不法投棄を減らすという方法は、以前にも紹介した、心理学でいう「割れ窓理論」に通じるところがあります。

 割れ窓理論について書いた記事→トイレ違反喫煙に対して、やさしくきびしい掲示が ~ JR十条駅(東京都北区)
  吸い殻“ポイ捨て”対策として「リサイクル」を推進。回収にお金が出ます ~ 韓国

 ようするに汚いところはさらに汚くなり、マナーも悪くなり、犯罪まで起きうる、ということです。
 このゴルフ場は他のマナーも良くなっていると思います。

 しかし、一般のゴルフ場はまだまだ完全禁煙ではないのですね。私はお金もないし興味ないのでゴルフをやりませんが(子どものころ、藤子先生の漫画には熱中しましたが)、仮に金持ちからおごってやると誘われても、敷地内完全禁煙か、せめて主要な行動範囲に喫煙所や灰皿がない・回る仲間に喫煙者がいない、という条件が揃うまで、断ることにします。(そんな奴への誘いなんか、あるはずないですが?) 

 
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 ゴルフ場も禁煙ですよ ’22年4月

 ゴルフ場の受動喫煙の今昔・禁煙化への道のり ~ 『禁煙ジャーナル』最新347号 ’23年2月

 喫煙、吸い殻放置の客は「いちばん困る」 ~ 常識のないゴルファーたち ’22年6月

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