路上喫煙の取り締まり、違反は10年で5分の1に ~横浜市~

 路上禁煙区域の取り締まりの状況について、神奈川のタウン紙で報道がありました。

 喫煙禁止地区過料処分 ピーク時の5分の1に マナー向上は依然課題
  =『タウンニュース』2020年11月26日号=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“ 横浜市は……人通りの多い場所や繁華街など8地区を喫煙禁止地区に指定し、違反者には2千円の過料徴収を行うなど、分煙環境の維持に努めてきた”

“過料処分件数はピーク時の5分の1と効果が表れる一方で、該当地区以外の喫煙マナー向上には課題を残している”

“2008年、横浜駅周辺やみなとみらい21、関内の3地区を喫煙禁止地区に指定。以来、09年に鶴見駅周辺と東神奈川駅周辺、10年に新横浜駅周辺、18年に戸塚駅周辺と二俣川駅周辺を追加し、現在8地区が喫煙禁止地区となっている”

“年末年始を除き、午前7時から午後8時まで専用ユニフォームを着た県警OBの指導員が巡回し、違反者から過料を徴収

“過料処分は09年度の5755件をピークに、19年度は1146件と5分の1に減少……今年度も19年度と同水準を維持している”

 では、その罰則対象の8地区以外ではどうか。

“喫煙禁止地区を除き、屋外での喫煙を禁じているわけではないが、条例で歩きながらたばこを吸わないように求めているほか、ポイ捨ては2万円以下の罰金に処すると定めている”

“しかし、喫煙禁止地区ではない駅周辺や繁華街などでは、歩きたばこやポイ捨てなど、喫煙マナーが問題視されるケースは多い。そういった事情から市に寄せられた「市民の声」には、新しく喫煙禁止地区の指定を求める意見も出ている”

“だが、指導員の人件費や設置された喫煙所の清掃費用、路面標示の貼り替え等、今年度約1億2千万円の予算が計上されているように多額の費用が必要で、指定地区を増やすのは難しいのが現状”

14年度からは民間警備会社に委託して「歩きたばこ防止パトロール」を実施。今年度は喫煙禁止地区以外の27駅で展開”

「喫煙所の費用」は不要

 人件費や標示に経費がかかるのはわかります。しかし「喫煙所の清掃費用」がかかるなら、喫煙所を撤去すれば済むことではないですか?

 なお、関内と横浜駅西口側では、以前は毎週のように見かけた指導員を最近(もう一年くらいか)まったく見なくなり、横浜西口のパチンコ店密集地帯の周辺では、パチンコ店が禁煙化したせいと思われる路上違反喫煙が目立つようになったので(どのパチンコ店も店内に喫煙室があるが、狭いので受動喫煙が嫌なのでしょう)、担当の課に「指導はやめたのか」「西口はひどい」といったことを少し前にメールしました。すると以下の返信がありました。

 このたびは、ご意見をお寄せいただきありがとうございました。
 11月6日にEメールでいただいたご意見につきまして、次のとおりお答えします。

 関内駅周辺及び横浜駅周辺の喫煙禁止地区につきましては、本市職員である喫煙禁止地区等指導員が基本的に毎日巡回することを継続しており、特に横浜駅周辺地区は、土日祝日も含め、午前と午後の巡回を行い、重点的な取り締まりをしています。

 なお、限られた人員で巡回しておりますので、特定の場所に常時駐留することはしておりませんが、違反者が多い場所を重点的に巡回するなど、より効果的な巡回となるよう検討し、引き続き喫煙マナーの向上に取組んでまいります。

 横浜市資源循環局街の美化推進課長 (ここに実名がありましたがとりあえず伏せておきます)
 (街の美化推進課 電話:045-671-2556 FAX:045-663-8199 Email:sj-machibika@city.yokohama.jp)

【追記 ’23年8月】このメールから2年半以上たつその後も、指導員の姿はめったに見ません。遠目に、もしかしたら指導員かな、という人が歩いているのを関内や二俣川などで2,3回みたように思いますが、以下の写真のような徴収や違反者を見つけようときょろきょろするような光景は見ていません。
 横浜西口には、私は土日祝日はほぼ毎週いっていますが、一度も見ていませんので、「特に横浜駅周辺地区は、土日祝日も含め、午前と午後の巡回を行い、重点的な取り締まり」をしているとは、とうてい思えません。

 なお、上記記事では8つの禁煙地区以外でも指導を行っているとありますが、市の指導員をよく見かけたころでも、他の地区での指導は一度も見たことがありません。

指導に関わらず路上喫煙は減っている

 違反が激減したのは、もちろん禁煙区域の周知と指導員たちあってのことでしょうが、“時代の流れ”で路上喫煙自体が減ったことも大きいのではと思います。

 皆さんも(横浜市民でなくても)、路上喫煙のことで何か気になること、喫煙所からの受動喫煙など、意見や質問があったら上記メールの担当課へ連絡してあげてください。
 市のサイトの関連ページ→喫煙禁止地区

 ※飲食店や病院・学校・庁舎など、施設対象の「改正健康増進法」の違反通報は以下の課です。→健康福祉局 健康安全部 保健事業課 受動喫煙防止対策
 電話 045-671-2454 ファクス 045-663-4469
 メール kf-jyudokituenboshi@city.yokohama.jp

画像は、私が遭遇した徴収の現場(2016年、横浜駅西口で。既出)

 

[当サイト関連既報]※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 横浜市は「喫煙禁止条例」で、罰則金を徴収しています ’18年7月

 禁煙区域の新設要望に、回答がありました~ 横浜市「日吉駅前禁煙プロジェクト」 ’19年5月

 路上喫煙で罰則を徴収した件数を公開 ~ 東京都千代田区 ’20年8月

 路上喫煙禁止が本格化~大阪市 ’19年2月

 横浜市は「改正健康増進法」違反店に指導、罰則を科すことになっています ’20年5月

 “屋外も喫煙禁止”が広がっています ~ スペインに続きトルコ ’20年11月

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路上喫煙の取り締まり、違反は10年で5分の1に ~横浜市~” に対して1件のコメントがあります。

  1. 下沢朋也 より:

    私の住む富山県朝日町は路上に喫煙所は1つもない。理由は路上喫煙を規制する条例がないからである。そのため、道を歩くだけで受動喫煙にさらされる。さらに商店のまえには灰皿が無造作に置いてあり、周りに仕切り壁がなくそばを歩くと受動喫煙にさらされる。

    町議会の議員に路上喫煙を規制する条例を制定するように何回言っても議員は皆、喫煙者か喫煙経験者ばかりで誰も取り合わない。

    朝日町保健所の安達さんに店舗に対して指導するように言っても全く取り合わない。地元の入善警察に相談しても警察の仕事ではないと全く取り合わない。このまま朝日町にいたら確実に早死にする。
    https://twitter.com/tokailife

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