「ペット禁止」のマンションで犬が? 動物アレルギー発症者が被害に・・・禁煙マンションでの違反と同様の問題

 今日の引用記事は、受動喫煙・タバコには、全く触れていないものです。当サイトニュースでの、主題の引用としては初めてです。

 しかし、受動喫煙の被害者・発症者なら、「禁煙マンション・アパート」で、同じ問題が発生するかもしれない、ということで、参考になると思います。

 実際に、私たちの活動で、やっと探しあてて禁煙の集合住宅に入ったが、「どこからかタバコ臭が続く」「対応を管理側に申し入れたが、解決しなかったので引っ越した」という話を、数件、聞いています。

 ですので、以下の記事の「ペット禁止」を「喫煙禁止」に、「動物アレルギー」を「タバコアレルギー・受動喫煙症(発症者)」、「鳴き声」を「煙臭・受動喫煙」、「飼育」「トリミング」を「喫煙」……などに置き換えて考えながら、読み進めてください。

 「ペット禁止」マンションを買った「動物アレルギーの男」に起きたヤバすぎる悲劇
  =『現代ビジネス』2021.05.12=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“マンションは、めんどうな近所付き合いをしなくて済むと思っている人が多い……が、実際は複雑な人間模様を垣間見るケースが少なくない”

“在宅時間が増えているこのご時世。マンションの「三大トラブル」とも言われる、「駐車場(駐輪場)・ペット・騒音」の問題は頻発している”

“吉田俊介さん(仮名、34歳)さんは、重度のペットアレルギーだ。特に犬がダメで……「ペット禁止」の……マンションを見つけ購入……マンションの管理規約を取り寄せて、「ペット飼育可」マンションでみられる「ペット飼育細則」などはなく、規約にペット飼育禁止の条文があるのを、確認するほど念には念を入れた”

“1年が経ったある日のこと。咳や鼻水、くしゃみなどが止まらない……病院に行くと「アレルギー反応」だという。動物に触れた記憶がないし、マンションはペット禁止のはず……1週間後、部屋で過ごしているとどこからともなく子犬のような鳴き声が聞こえてくる。まさかと思い、鳴き声の出所をたどると先隣りの部屋に行き着いた”

“普段からコミュニケーションを取っているわけではないので、どんな人が住んでいるかわからない。突然インターホンを押すのは気が引けて、管理員に相談……管理員から「実はほかの部屋からも相談が寄せられている。今度の理事会で話し合う予定です」との回答が”

 やはり違反があり、他の住民からの苦情もあったそう。そこで、理事会が動くということになったようです。が、しかし……。

“ある日ポストを見ると、ペット飼育に関するアンケートが投函されていた。注意するどころか、むしろ「ペット可」になるような雰囲気が”

“鳴き声がした部屋には老夫婦が住んでいたが、半年ほど前にご主人が亡くなり、遠方に住む見かねた娘家族が子犬をプレゼントしたという。
吉田さんの動物アレルギーは、バルコニーでトリミングした毛が風で飛ばされ洗濯物に付着し、発症したのではないかと推測される”

“管理員はそのおばあさんに、今後「バルコニーでトリミングは控えるようお願いしました」と言う。その後、管理組合とおばあさんとの話し合いの結果、その子犬「一代限り」に飼育可になったという”

“ペット禁止であるわけで、いまひとつ納得できないところもある。吉田さんはやりきれない気持ちになった”

 話が違うほうに行っています。さらにひどいことに……。

“本当の悲劇はここからである。理事会で……理事の一人から、「今どきペット禁止なんて逆に珍しいのではないか。もし飼えるなら俺も飼いたい」という意見が……賛同する理事がいる一方で、ほかの理事からは「新築時からずっとペット禁止で、それがこのマンションの良さなのでは。そもそもルールなんて変えられるの?」という意見も出た”

“管理会社のフロント担当者から「組合員総数と議決権総数の各4分の3以上の賛同があれば、管理規約を改正してペット飼育可にできます」との説明が……「公平を期すため、ペット飼育についてアンケートをとってみてはいかがでしょうか?」との提案が……それが先日、ポストに投函されていたペット飼育に関するアンケートだ”

“吉田さんはもちろん、飼育禁止が望ましい、のところにチェックし、意見欄にペットアレルギーがある旨を記入した。
後日、アンケートの集計結果がまたポストに投函された。愕然とした……「今すぐにでも飼いたい」「近い将来飼いたい」「いずれ飼いたい」などの合計で70%を超える賛同が得られたという。
「飼うつもりはない」にチェックした人も、ペット飼育細則などのルールがしっかりしているのなら、ペットとの共存は賛同する方が多かったという”

“賃貸に出している外部所有者からは、賃貸に出す際にペット禁止だと借主が決まりにくいので賛成との意見もあったという”

“吉田さんは、管理規約を見るなど、購入時に必要な注意を尽くしたといえる。しかし、現状にあわないルールは、変わる可能性がある、ということを見落としていた”

“吉田さんは悩んだ挙句、4,380万円で購入した1LDKの中古マンションをたった1年で売却することを考えている”

 ひどい話です。異議申し立てするなど、闘わなかったのでしょうか。しても無駄だったのでしょうか。

 この話、ペット飼育は“美談”として進められたようなので、明らかに迷惑で不要なタバコの場合は、禁煙マンションが喫煙可能化することは、そんなにはないだろうと、ふつう思えますが……、しかし実際のところ、禁煙のマンションなど集合住宅で、入居者が少ないといった理由で、喫煙可能になったところはあるそうなので、注意が必要です。→『STOP受動喫煙 新聞』第35号–2021年・夏号1面の記事ご参照。

 犬には責任はありません(横浜市のある日本茶専門店にて)

 

[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 住宅や職場などでの受動喫煙被害への対策はあるか? ’19年8月

 受動喫煙のある・「喫煙者が隣に住んでいる」物件は “入居の前に知らせてほしい!” アナウンサーが番組で訴え ’21年6月

 受動喫煙への対策その2 – マンション・アパートなど集合住宅での受動喫煙 ’20年3月

 住宅の受動喫煙、「法的な対策」を専門弁護士が解説しています ’19年9月

 マンション管理士コラム「ベランダ喫煙は許されるのか?」 ’21年9月

 ベランダ喫煙は「マンション使用細則モデル」で禁止されています ’20年1月

 住宅受動喫煙の全国調査~ 「タバコの臭いに不快感」「我慢している」「健康被害」…=『リビンマッチ』調べ / 受動喫煙への対策とは? ’19年6月

≪『STOP受動喫煙 新聞』での、住宅問題の掲載号≫
 8号10号11号20号27号28号30号31号32号33号34号35号36号
 解決や進展例は、8号・11号・28号・31号・32号・33号・34号に(31号のみ戸建て同士の例、他は集合住宅)、
 32号にはマンションの注意掲示の見本2例があります(ベランダの禁止)。
 (なお20号には、「屋外で喫煙しても25mまで被害が及ぶ」実験データもあります)
 27号は、住宅被害のアンケート結果が、30号には「ベランダ喫煙禁止規約のモデル」があります。

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