また駅前に喫煙所を新設! 市民から受動喫煙の不安の声…形状の工夫で煙の漏れは防げるのか? ~ 福島
福島県の主要駅の前に、喫煙所が設置されることに。
とうぜん多くの被害者が出るでしょう。阻止するべきです。
JR福島駅東口にたばこの喫煙所設置 8月上旬に供用開始予定 受動喫煙、影響ないのか
=『福島民報』2022/07/22 09:50=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“「毎日JR福島駅前を通ります。人通りの多い県都の玄関口にたばこの喫煙所を設置することに疑問を感じています」”
“福島市がJR福島駅東口のスクランブル交差点付近に喫煙所を整備している。7月末に完成し、8月上旬に供用が開始される予定……市民からは「受動喫煙などの影響はないのか」と不安の声が上がる”
“ 市は駅周辺を「受動喫煙防止重点区域」とする市受動喫煙防止条例を2020(令和2)年7月に施行……条例に基づき指定喫煙所を設置。同年10月から指定喫煙所を除く区域内を禁煙とした。昨年3月からは駅前の東口と西口で指定された喫煙所以外で喫煙した場合、違反者に2000円の過料を科している”
“これまで過料の対象となった市民はいないという”
過料が徴収されたことはない、というのは、「違反者が全くいなかった」というわけではないでしょう。条例は、注意に従わなかったときだけ罰則、となっていますので、言われて消せば取らないからです。
条例の記事→福島で2000円罰則つき路上喫煙禁止がスタート ’21年3月
記事の続き。
“ 東口の指定喫煙所は……駅前再開発事業に伴い使用できなくなった。市は景観を守り、受動喫煙を防ぐため「喫煙者に分かりやすく、非喫煙者に迷惑がかからない場所」などを条件に新たな喫煙所候補地を数カ所に絞り検討した。しかし、有料駐車場や店舗の敷地内となっている場所が多く、最適な場所として交差点付近を選んだ”
“ 新設される喫煙所は奥行き約6メートル、幅約4メートル、高さ約2メートル。喫煙所の出入り口は2回以上方向転換がある「クランク形状」などを採用しており、通行人が煙を吸わないよう工夫されている”
“立地場所や受動喫煙の懸念について「他に適切な場所がなかった。通行人の迷惑にならないよう実際に喫煙する場所と通行人の間に距離を取るなど配慮した」”
“ 県たばこ販売協同組合連合会の担当者は……「喫煙者に分かりやすい場所にあり、路上のたばこの吸い殻ごみを減らす一助になる」と”
“強風が吹いた場合には煙の臭いが歩道に漂う可能性がある。……前を通った市内の無職男性(67)は「交差点と喫煙所の間に樹木を植えたり、壁を設けたりしてもらえたら、より安心だと思う」”
出入口を「2クランク」にするのは、煙の漏れをある程度ふせぐ効果があることは、『STOP受動喫煙 新聞』通刊36号の大和浩教授の連載で述べられています。(以下その記事の一部画像)
その連載では、壁の高さ285㎝の喫煙室の外で測定し、数値が低かったことから、高い壁にも一定の効果はあるとしています。
しかし、2クランク入口も3m近い壁のいずれも、周辺での測定値はゼロではなかった、受動喫煙はあった、と強調しています。
この福島駅の喫煙所は高さ2mとのこと、記事の末尾にあるように、風によっては周囲に受動喫煙があることでしょう。
もう建設され、8月に利用開始とのこと、市民がもっと声を上げ、撤去へ、そして条例も罰則徴収の強化をしていくべきです。
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
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