｢区域外は喫煙ＯＫ｣という規制の問題 ～ 札幌市　／喫煙所が圧倒的に多い横浜市との比較は？

　問題となっている札幌の路上喫煙対策についての地元紙の詳報です。

　路上喫煙、制限区域外はＯＫ？　札幌中心部に愛煙家「スポット」　市に苦情続々＜アングル＞
　　＝『北海道新聞』2024年1月7日 05:00＝　※同記事は無料登録で全文が読めます。

　以下抜粋、｢……｣は文省略･太字化は引用者によります。

“　札幌中心部に路上喫煙者が集まる｢スポット｣が出現し、札幌市が対応に苦慮している”

“大通公園や札幌駅周辺など……を喫煙制限区域とし、違反者から過料千円を徴収……路上喫煙スポットは周辺の制限区域外に自然発生……多くの苦情が寄せられる”

“　路上喫煙が多いのは制限区域以外の場所で、吸い殻を捨てなければ喫煙できるため……道警本部(北2西7)北側、……ススキノなどで見られる。近年は職場の喫煙所が減ったこともあり会社員や公務員らが目立ち、道警本部近くで路上喫煙していた男性警察官は｢ここは唯一リラックスできる場所。これくらいは許してほしい｣”

“大通公園などでは近くの保育施設の園児や親子連れが散歩したり、遊んだりする。1歳の子どもを連れて大通公園に毎日来るという中央区の女性(30)は｢せめて子どもがいる場所では吸わないで｣と訴える”

“　喫煙制限区域にある市の公共喫煙所は……1カ所のみ。他都市は横浜市が45･7ヘクタールに17カ所、福岡市が164ヘクタールに9カ所、名古屋市が45･2ヘクタールに2カ所と多い。10ヘクタール当たりでは横浜市が3･72カ所、福岡市が0･55カ所、名古屋市が0･44カ所なのに対し、札幌市は0･11カ所と圧倒的に少ない”

　あげられている中では、横浜市が最も面積当たりの喫煙所が多いのですね。
　横浜でも路上喫煙はありますが、喫煙所の数と路上喫煙の発生数は比例しているのでしょうか？

“　札幌市は昨年12月、大通公園西5に簡易な喫煙所を設置し、路上喫煙を減らす実証実験を始めた。日本たばこ産業(JT)によると自治体が喫煙制限区域外に喫煙所を置く全国でも珍しい試みで、市によると路上喫煙者は設置前後2日間の同時間帯で7割減った。実験は2025年3月末まで継続し、喫煙所の常設を検討する”

“喫煙所は扉や天井がない仕切りだけの開放型で、日本禁煙学会北海道支部などは肺がんといった病気の原因となる有害な煙が｢漏れ放題｣と、実験中止を求める。煙は服や髪、呼気にも残って受動喫煙を招くほか、北海道の22年の喫煙率は20･1％……都道府県で3番目に高く、禁煙の妨げになる”

“　禁煙関係者には札幌市全域を制限区域にすべきだとの声もあるのに対し、JT北海道支社……副支社長は｢過度な規制は本質的な解決につながらない｣と、喫煙所などの分煙施設の必要性を強調する”

　以下の記事にもあるように、路上喫煙はどこであっても問題なのですから、区域外でも禁止にすべきです。

　
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓やカテゴリーで引いてみてください。
　「罰則の区域」以外でも吸ってはいけません＝｢路上喫煙禁止区域｣の名称を変更 ～ 京都 ’22年12月

　有名公園の喫煙所｢実験｣増設に禁煙学会が抗議　｢漏れ放題｣｢受動喫煙を増やすだけ｣｢健康増進法に違反｣　北海道札幌市･大通公園 ’23年11月

　｢STOP！受動喫煙」啓発動画 ＝児童・保護者編＝ ～ 北海道 ’22年7月

　“受動喫煙が多い北海道” 旅行には注意を＝観光サイトが呼びかけ ’19年10月

　公園に勝手に置かれる灰皿？ 喫煙者が密集する無法地帯に ～ 大阪 ’20年12月

　｢煙たい対策｣？ ＝兵庫県神戸市＝ 市民の苦情にも灰皿を撤去できず ’22年2月

　路上喫煙の取り締まり、違反は10年で５分の１に ～横浜市～ ’20年12月

　《44号発行》『STOP受動喫煙 新聞』(’23年･秋号)　市が運営する喫煙所の問題、松沢議員とともに担当課へ面談･要望書提出！ 横浜市の回答は？ ～ その他、申し入れ･法令問題を特集 ’23年10月

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