「タバコを吸う親」の子、勉強できず、問題行動も ~ 研究発表

 当サイトでも何度も何度もあらゆる報告を紹介している、親の喫煙の、子どもの心身への影響の研究発表、(→末尾に関連リンクを記載)
今回は、学力と行動への悪影響について、オーストラリアから。

 喫煙者の子どもはテストの成績が低く問題行動が多い
  =『Gigazine(GIGAZINE=ギガジン)』2022年01月28日 06時00分=

  以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“喫煙が体に有害であることは広く知られており、大手タバコメーカーのフィリップモリスがタバコの販売禁止を求めたり、ニュージーランドでタバコの購入禁止法案が提案されたりと、世界中でタバコの流通を禁止する動きが出始めています”

“オーストラリア・ロイヤルメルボルン工科大学の研究チームが「親が喫煙者の場合、子どもの学力行動に影響が出る」とする研究結果を発表”

“学力テスト結果や親の情報をまとめたデータベースを基に、子どもの認知能力と親の喫煙状況の関連を分析……片方の親もしくは両親が喫煙者である子どもの平均認知能力は、非喫煙者の親を持つ子どもと比べて3%低いことが判明。加えて喫煙者の親を持つ子どもは……社会的行動スコア9%低下することも明らかに”

 これには父親か母親か、また子どもの男女差も見られたとのこと。

“認知能力と社会的行動スコアの低下には父親の喫煙状況よりも母親の喫煙状況が大きく……「母親の喫煙が子どもに強く影響することは予想通りです」”

“さらに、研究チームは喫煙者の親を持つ子どもの就学率が低いことや、体調が悪化する頻度が高いことも発見……女子よりも男子で多く見られ……「この結果は、『環境による圧力に対する女子の回復力は男子よりも強い』とする過去の研究と一致します」”

“研究チームは……以下の3つの理由を考察しています。

・母親が喫煙者の場合、出生前に喫煙の悪影響を受けている
・子どもの適切な成長に必要な食糧・医療・教育のための貯蓄がタバコの購入費として使われている
・子どもの認知能力の発達は親の認知能力に依存しているが、親の認知能力が喫煙によって低くなっている

“「今回の研究結果は幼児期における家庭環境の重要さを強調しています。加えて、幼児期の発達は長期的な健康や社会的・経済的成功の基礎となります。タバコの使用を減らすことを目的としたキャンペーンや政策では『喫煙習慣が子どもたちにもたらす害』を強調するべきです」”


 
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 親の喫煙は子どもに危険!「情緒面にも」=多くの研究で明らかに ’19年5月

 まだ増えている! 家庭内での受動喫煙! 子どもへの影響大 = 喘息・中耳炎、落ち着きがない・キレやすい・知能低下も ’21年9月

 肥満児や食物アレルギー・湿疹もタバコで? 子どもへの受動喫煙は深刻です ~ 各データ ’18年10月

 子どもの受動喫煙撲滅へ、コチニン(ニコチン代謝物)測定を実施 ~ 大阪府寝屋川市 ’21年11月

 受動喫煙で目が悪くなります=失明の危険も ’20年6月

 受動喫煙で虫歯 ~ 歯科医師の論説 ’21年1月

 どこで吸ってきても大問題です~三次喫煙・子どもへの危険も ’20年4月

 母親の喫煙のほうが父親の喫煙より問題、「喫煙者への寛容さ」「次世代」に影響が = 大学生アンケートから ’21年12月

 子どもの前での喫煙はやはり児童虐待・弁護士が論説 ’20年1月

 自宅内、子ども・家族への受動喫煙が法で禁止に=タイ “DV(家庭内暴力)と判断” ’19年8月

 アメリカでは「三次喫煙」も禁止に “子どもを受動喫煙から守る州法” ~ 20年以上残る部屋のヤニ汚染 ’18年8月

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